日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和6年度は4月(ぬ)5月(岡)6月(す)7月(堀)8月(坂)9月(ぬ)10月(岡)11月(す)12月(堀)1月(坂)2月(ぬ)3月(岡)の順です。

2009声 精彩

2013年09月23日

一日の中で十五分でもいい。
集中もとい、心の澄む時間をとれたなら。
俳句にも精彩がでるのに。
【酒】
バスペール瓶二本
【天候】

曇りがちなる晴れ。
時折、風強し。

2008声 新走

2013年09月22日

酒場にて鍋を注文した。
メニューがはや、晩秋仕様になっていて、
秋刀魚の各種はもとより、あんきもなども登場していた。
鍋にはまだち早かったようで、汗をかきながらつつくような塩梅だったが、
新走のほうは、随分と進んだ。
【酒】
本八幡駅前路地にて多量。
【天候】
終日、秋日和。

2007声 秋味

2013年09月21日

暑さ寒さも彼岸までと言うが、寸分の狂いなく、
彼岸に入り暑さが和らいだ。
風光が変われば人の味覚も変わるもので、
今日は殊にエールビールが飲みたくなったので、
輸入雑貨店出かけた。
【酒】
バスペールエール瓶四本。
【天候】

終日、秋晴れ。

2006声 下弦

2013年09月20日

昨日の十五夜は、完全な満月。
なんでも、のちに十五夜で満月を見られるのは、八年後らしい。
一日経た今日の月は、右側面に少し影を蓄えていて、
明日明後日はもっと欠けてゆくはず。
その移ろいもまた、楽しみである。

【酒】

市川大野駅前のカレー居酒屋なる店にて。
【天候】

終日、秋晴れ。

2005声 良夜

2013年09月19日

仲秋の名月である。

今年は例年になき快晴でしかも満月。

こんなにあまねき月光を浴びたのは、久しぶりである。

このところ、銭湯ならびに俳句及び諸々。

妙に原稿依頼等が重なっていて、

酒など飲んでいる場合ではないのだが、

良夜なのでこれはもうしょうがない。

月光のせいか、寝不足のせいか、酔いが急速に回った。

 

【酒】

エビスロング缶二本

【天候】

終日、秋日和、仲秋の名月

2004声 網目

2013年09月18日

朝、自転車にまたがろうとすると、見つけた。
駐輪場の屋根とハンドルの間に、きれいに張られた蜘蛛の巣があった。
一晩にして編み上げたその網目模様は、神秘的でさえあった。

爽快な秋風に揺られ、ねっとり光っていた。

【酒】

チューハイショート缶一本

【天候】

終日、秋晴れ

2003声 立食

2013年09月17日

 

仕組まれたプログラムを実行するロボットのように、

昼には決まって勤め先から近い立ち食いそば屋に行く。

今日も背中を丸めてそばを啜っていると、厨房からである。

「おはこび一丁」

と言う威勢の良い声が、混雑している店内に響いた。

すると、おばちゃん店員が人波をするする抜けてやってきて、

もりそばを店の奥の席に腰かけている初老の御仁の前に運んでゆく。

御仁は軽く会釈をすると、静かにそのそばを啜り始めた。

立ち食いそば屋においてそんな特権的なことが通用するのかと驚いたが、

すぐそのあとで、なかなか良いと感じた。

御仁も店員も実に爽やかだったからである。

例えば、「そばを食べに来たお殿様」みたいに、

落語にでもなりそうな一幕だった。

シャツに飛び散った汁をふき取りつつ、店を後にした。

【酒】

エビスロング缶二本

【天候】

台風一過で秋晴れ。
めっきり秋めく。

2002声 爪痕

2013年09月16日

台風に振り回された一日であった。
今回の台風は大型で、その爪痕も列島各地に見られた。
その影響から、交通機関が一時的に麻痺。
高崎線の運休によって、予定も大幅に狂ってしまった。
運行再開した午後になって、乱れたダイヤに右往左往しながら、
夕方、ようやく上野までたどり着くことが出来た。
帰るころの車窓では、すっきりした空に夕焼けを眺めることが出来た。
台風一過の空は、何かが足りないような、うら寂しさがあった。

【酒】
エビスロング缶二本。
甲子正宗二合。
【天候】
午前中まで暴風雨、午後になって回復。

2001声 継続

2013年09月15日

昨日は久しぶりに高崎城址周辺を吟行した。
乾櫓の白壁の脇に、ひと固まり咲いていた彼岸花が眼に残った。
客人を招いての句会となり、その後は懇親会。
客人の俳人は明日に公演を控えていながら、遅くまで付き合ってくれた。
俳句を続ける、という事は何かを失うことだと、初めてからひしひしと感じているが、
だからこそ、小さなものを得たときの喜びが、大きい。
それが人生にとって良いかどうかは別として。
【天候】
曇りのち晴れ、夜半から暴風雨。

2000声 第2000声記念特別企画「鶴の恩返し」PartⅤ

2013年09月14日

回を重ねること、二千。
本日でめでたく、この日刊「鶴のひとこえ」も、第2000声の節目。
全回の記念企画の第1900声の時から今回までの間で、
筆者のあたくしは、群馬県の外へ出てしまいましたが、まだ存続しております。
クレインダンスより、読者の方へ景品をもって恩返しさせて頂きます。
今回の景品は「文庫」です。
私は俳句をやっておりますので、親交のある俳人からたまさか、
著作など頂く機会があります。
その著作が良かったりすると、どうも、人に紹介したくなる性分らしく。
そんなことから、お気に入りの文庫コレクションから、
俳句の本を抽選で一名様に一冊プレゼント。
現世かつ公平な抽選をもって、当選を決定させて頂きます。
それでは、下記を参照したうえのご応募、お待ちしております。
そして、これからもひとつよろしくおねがいします。

■応募方法
送付先の「郵便番号」・「住所」・「氏名」を明記の上、
Topページにある【お問い合わせ】よりご応募下さい。

■応募締切
平成25年9月23日(月)

■当選発表
厳正な抽選のうえ、当選者には景品の発送をもってかえさせて頂きます。

■投句
今回の応募に際して、俳句も一句受け付けております。
(当季雑詠、俳号をお書き添えください)
※数がまとまれば後日掲載させて頂きます。

※お一人様、メール一通のご応募とさせて頂きます。
応募に際し、頂いた個人情報は、当企画の目的にそった景品送付等にのみ利用し、
他目的には利用しません。

【酒】

高崎市街にてはしご二軒。
【天候】
終日、曇りのち雨、台風接近中。

1999声 実感

2013年09月13日

明日は高崎城跡周辺で句会がある。
先日いただいた賞の選者だった俳人との句会なので、
下心からどうしても優秀な句を持って行きたくなるが、それは許されない。
自分のこころが、許さないのである。
その日その場所で得た実感にこそ、価値がある。
その価値がいかに俳句にとって大切か。
それはいつも肝に銘じている。
【酒】
エビスロング缶二本、甲子正宗二合。

【天候】

終日、秋晴。

1998声 残蝉

2013年09月12日

久しぶりにすっきりと晴れたら、

こんなにも残っていたのかと、

驚かされる程の蝉しぐれ。

それが、いともたやすく風に消えてしまうことにもまた、秋。

【天候】

終日、秋日和

1997声 迷走

2013年09月11日

一筋曲がり角を間違えたことがきっかけとなり、

どんどん見知らぬ街に迷いこんでゆく。

悪酔いする時は、たいていそんな感じである。

 

【酒】

過多

【天候】

朝小雨のち終日曇

1996声 枕元

2013年09月10日

毎日、安心して寝られるのは、
枕元に虫の音色が聞こえるからだと思う。
高層マンションに住む知り合いは、蚊が来ないので良いと言っていたが、
そう言うところは、この虫の音も聞こえないのだろう。
【酒】
エビスロング缶二本。
【天候】
終日、雲多くも晴れ。

1995声 作為

2013年09月09日

どうにも気になる作為が、ある。
ビールもそう。
できるなら、オフフレーバーが少ないものを嗜みたい。
【天候】
曇りのち晴れ。

1994声 湯呑

2013年09月08日

博物館のお土産コーナーで偶然見つけた陶器に一目ぼれして、
湯呑をひとつ購入してきた。
釉薬のとろんとした緑色の質感が、とても良い。
しかも、五百円でお釣りのが来る値段というのがもっと良い。
湯呑の底を見ると、なんたら支援学校と書いてあった。
すぐ横に置いてあった、へんに綺麗で派手な湯呑よりも断然こちらのほうが良い。
値段も堂々たるで、およそ十倍。
作為のないものはなんて美しいのだろう。
【酒】
エビスロング缶二本
【天候】
朝より曇り、午後より強い雨。

1993声 百花

2013年09月07日

向島百花園に行き、萩を見てきた。
お足を払って、秋の草花を見るというのも、
なんだかさびしい心持もするが、土地柄致し方ない。
咲き始めの萩は絶えず揺れ、落ち着かぬ様子だった。
落ち着かないのは萩ばかりでなく、百花園の後ろにどでんとそびえたっている、
スカイツリーが気になって、園内に居る人間の方もどうにも落ち着かない様子だった。

【酒】
甲子正宗二合、エビスロング缶一本、
ライオンロング缶一本(ヤマザキデイリーストアにて購入)
【天候】
曇りときどき晴れ

 

1992声 音色

2013年09月06日

このごろはつるべ落としの落日である。
虫の音もだいぶ聞こえるようになってきた。
群馬に住んでいた頃の、荒々しい音色と違って、
こちらの方はいささか繊細な音色である。

【酒】

甲子正宗の純米を二合。エビスのロングを一缶。

【天候】
雲のち晴れ。