日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和8年度は4月(坂)5月(ぬ)6月(岡)7月(す)8月(堀)9月(坂)10月(ぬ)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(坂)3月(ぬ)の順です。

362声 烏のひとこえ

2008年12月27日

よし、今日こそは、自部屋の大掃除。
と、一念発起して、朝から雑巾片手に取り掛かる。

まず目に付いたのは、ギターである。
ろくに手入れもしないから、弦は錆びてるし、ネックは手垢だらけだし、
おまけに全体が埃まみれである。
それじゃあって、一年の敬意を表して、掃除に取り掛かる。

弦を新品に張り替え、ネックを丹念に掃除し、全体を磨き上げる。
見違えるほど綺麗になったギターを、惚れ惚れと眺めていると、
銀色に輝く六本の弦が、「俺を弾け」と、言っている。
様な気がして、しばし、錆びついた腕で新鮮な音を体感。

「はっ」
と、気付いたら正午。
結局、午前中はギターに手を取られて何も片付かなかった。
しかしまぁ、まだ午後がある。

午後に取り掛かったのは、まず、本の整理。
今回の自部屋大掃除における、最大の難局である。
手強い箇所から、片付ける作戦を実行。

床の上に平積みされて、埃まみれになっている本類。
それを雑巾で拭いて、本棚に移す。
どんどん移す。
一度入れたら、奥の本がもう取り出せない。
と思いつつも、どんどん移す。
あれ、この本、さっき文庫本で同じのがあったな。
と思いつつも、どんどん移す。
ところで、本棚に入っている、夥しい数の空ビール瓶は最終的に、どうしよう。
と思いつつも、どんどん移す。

「疲れた」
と、まだ読んでない本でも読みつつ、少し休憩。
これが、いけなかった。
胡坐を書いて読んでたのが、いつの間にか、寝ころんで読む。
そして、終りまで一気に読破。

「よし、やるか」
って、本を閉じたら、射し込む西日に染まった、橙色の部屋。
おまけに、やけに肌寒くなってきた。
遠くで聞こえる烏の声。
一目散に失せて行く、ヤル気。
積まれた本の上に、まだ大分、綺麗な雑巾。

361声 体裁を笑い飛ばす

2008年12月26日

年の瀬の夜半。
こうして推敲しながら文章を書いていると、
自然と思考が一年を振り返っている。

「よく一年続いたなぁ」
と思う。
この、日刊鶴のひとこえ。
振り返れば、こうやって毎晩、PCの前で腕を組みつつ試行錯誤。
費やした時間を思えば、いささか気が遠くなって来る。
毎晩、私は、読者に、何を訴えたかったのだろう。
と、また、そんな無用問答を始める。(半ば答えは分かっているのだ)
そんな、「体裁」を整えてしまう。

現在、部屋のテレビが「8時だョ!全員集合 年末スぺシャル」を、映している。
ドリフのコントはシンプルである。
体裁を吹き飛ばす、力強さがある。
その原始的な力が、今宵も私に、麦酒を噴出させる。
あー笑った笑った。

360声 年越し怠惰

2008年12月25日

晩酌のビールで拍車がかかる、怠惰。
風呂から上がって一杯、で板に付く、怠惰。
年の瀬も押し迫ったクリスマスの夜に、怠惰。

いっその事、年越し蕎麦と一緒に、「手打ち」にして、食ってみようかしら。
新たな年を、新たな自分で迎えられるかも知れん。
蕎麦食って、腹が一杯になって、直ぐ横になって、しまいに眠ちゃって、怠惰。
これじゃあ、蕎麦食ってんだか、怠惰を食ってんだか。
まぁ、食った後、すぐ横になるのも仕様が無い。
だって来年は、丑年なのだ。

359声 鼠と蛇のクリスマス

2008年12月24日

今日の空は穏やかであった。
師走、気候は穏やかなのだが、都市は穏やかでない。
鼠の追い駆けっこの如く、忙しない道路状況。
街を行く人たちも、駅へ吸い寄せられ、電車から吐き出され、めまぐるしく回転。

朝の事。
街で人気を博していると噂の、洋菓子店の横を通りかかって、驚いた。
開店を待つ客が、寒空の下、長蛇の列。
店舗横の駐車場にまで伸びた、人たち、皆、外套を着て背中を丸めて。
きっと、数量限定のクリスマスケーキでもあるのだろう。
それにしても、田園風景の中に長蛇の列って光景は、異様であった。

そして夜。
街で鼠なっていたお父さんと、田んぼで蛇になっていたお母さんが、
人間に戻って、子供と一緒にクリスマスを祝う。
そんな光景を思い描きつつ、私は湯豆腐で一杯やる。
一応、手羽先なんか食べたりしながら。

明日の空も穏やかであろうか。

358声 寂れたラーメン屋

2008年12月23日

今週あたり、地方に住んでいる学生や、社会人などの帰省が始まるのだろう。
おそらく今週末は、各交通機関が帰省ラッシュで混雑。
しかし諸君、帰省は早めにするに越した事はない。
帰省のタイミングを逃すと、良い事がない。
と言う事を、瑣末的なエピソードに載せて。

帰省ラッシュに巻き込まれるのが嫌。
ってのを建前に、学校は冬休みに入ったのだが、アルバイトを続け、帰省するタイミングを見失う。
毎日、のんべんだらりと怠惰な酒を飲んでは、無為な日々を過ごしていた、学生時分の年末。

いよいよ今年も瀬戸際、大晦日の夕方。
ようやく重い腰を上げて、駅へと向かった。
頬を裂く様な寒風に向かい、人気の無い街中を抜け、自転車を駅まで飛ばす。
次の下り列車の時間までは、まだ大分時間が空いている。
腹も減っていたので、駅近く、寂れた佇まいのラーメン屋へ入った。

「失敗」
って、入口ドアを開けて一歩で確定。
カウンターの独り客と、厨房のおばちゃんが口論真っ最中。
ストーブで暖まった空気が横たわる、なんとも居心地の悪い、険悪な店内の雰囲気。
しかし、ぼんやりしている私は、ここでも帰るタイミングを見失って、おずおずと席に腰掛ける。

「はい、注文は」
って、水の一杯も出さないでぶっきら棒に聞く、厨房のおばちゃん。
その言い方が癇に障った。
のは、私よりもむしろ、論戦中のカウンターのおっちゃんだったらしく、
また激しい罵り合いが勃発。
「じゃあ、タンメンひとつ」
舌戦を割って注文。
しばしの停戦を試みる私。

「チッ」
私に向けたのか、おっちゃんに向けたのか、舌打ちを一つして、ガチャガチャ作り出すおばちゃん。
ますます過熱する口論を聞きながら、タンメンを啜る。
良く聞けば、この二人はどうやら親子で、両方かなり酒が入っている。

面がふやけてスープが温い、焦げた屑野菜が浮かんでいるタンメンは、涙が出る位不味かった。
そそくさと食べて、カウンターに代金を置いて席を立つ。
入口出際に、カウンター奥のテレビで始まった、紅白歌合戦。
その一瞬、口論が止んで、皆の注意はテレビに集中。
店を後にする、私の背中に、呂律がもたつく二人の声。
「よいお年を」

357声 地方サイト

2008年12月22日

地ビールがあるなら、地サイトだってある。

って、今日は文字通りの「ひとこえ」で終われるかな。
と思った矢先、貧乏症に追われ、ついつい追記。
しそうになるが、酒気帯び執筆は良くないのである。
その証拠に、酒気帯び執筆、語呂がまず良くない。

356声 サンタクロースの幕の内

2008年12月21日

さて、来週は、クリスマス。
とくりゃ、街は、猫も杓子もクリスマス。
顕著なのは、デパートの地下食品売り場。

デパ地下に鳴り響く、ジングルベル。
エスカレーターの脇には、目を引く極彩色のB2判ポスター。
紙面に踊る、「クリスマスフェア」の惹句。

洋菓子店、やはり、クリスマスケーキが飛ぶように売れる。
和菓子店、和のクリスマスって、どら焼きやら饅頭をセール。
はたまた、餡子や羊羹で創作した、クリスマス和ケーキを拵えている。
他流試合ながら、踏ん張る和菓子店。

そして、もう異種格闘技戦なのが、総菜コーナーである。
手羽先、から揚げなどが入った、クリスマス用のオードブル。
そして、クリスマス用のちらし寿司。
遂には、サンタクロースのおすすめ弁当。

幕内弁当も、手羽先を入れれば、サンタクロース御用達の弁当になる。
しかし、サンタクロースのおすすめが、幕の内弁当だとは思わなかった。
ご飯なんか、もう、赤飯だしね。

355声 炬燵酒

2008年12月20日

I am so happy
Nothing’s gonna change my world

炬燵酒のまどろみにうつつを抜かしつつ。

354声 人魚と鯨

2008年12月19日

本日、取材に伺った、倉渕の温泉。
館内を撮影しながら、内風呂から露天風呂まで進む。
すると、露天風呂のど真ん中に、鎮座する物体。
「これは、何でしょうか」
って、店主のおばちゃんに聞く。
「これ、最近作ったのよぉ、これ、鯨なのよぉ、これ」

辺りを森閑とした森に囲まれた、山間の露天風呂。
の女湯に鯨。
ちなみに、男湯は、やはりど真ん中に、鯨でなく人魚。
人魚と一緒に入る、露天風呂。
広い心を持って入れば、ちょいと、オツな温泉。
に、なるかしら。

353声 Just Like a Melody

2008年12月18日

旋律を奏でる様な文章であればと。
節、つまりはビートを刻んでいる様な文章であればと。
そんな文章が書ければと。
思う。

352声 サンタはコロンの香り

2008年12月17日

クリスマスがいよいよ来週に近付き、洋菓子関係者は、
クリスマスケーキ作りに奔走している事だろう。
日本のクリスマスで、子供たちの憧憬を二分するのが、
ケーキとプレゼントだろう。
プレゼントはやはり、玩具である。
よって、今週末辺り、街の玩具屋が賑わいを見せるだろう。

私は、高校生時分、この時期の玩具屋でアルバイトをしていた経験があるので、
雰囲気は分かるのだ。 
今を遡る事、約十年前の当時。
クリスマス前の週末ともなれば、開店前の朝から、とーちゃんかーちゃん連中が、
自動ドアの前で白い息を吐いて、待っていた。
私が行って、ドアを開けるや否や、曲った矢の様に店内を疾走。
各々、片手には、おそらく子供からのリクエストなのだろう、
メモ用紙に書いたプレゼントリストを握りしめている。

そして、この時期の平日の客層が、また面白いのである。
平日の夕方ごろ、高校生の私が見ても一目で「水商売」と推察される、
綺麗なお姉さんが来たりする。
中には、どっからどう見ても、浪花節系スナックのママと思しき人もチラホラ。
もちろん、プラモデルやぬいぐるみを買いに来るのではない。

その人たちが、買い物かごに目一杯、大量購入して行く物は、パーティーグッズである。
その時期に見られる、忘年会を控えたサラリーマン。
など、比では無い量の各種パーティーグッズを購入して行くのだ。

クラッカー20個
クリスマスツリー(大)3個
クリスマスツリー飾り一式30個
鼻めがね、かつら、蝶ネクタイ等の小物30個
ダーツ、トランプなどのゲーム類5個
とどめに、お菓子類50個

なんて具合に、花柳界とは言わないが、
酔街のクリスマスに対する、意気込みが伝わってくる。
当時の私は、驚くと共に、一体どんなクリスマスパーティーが夜ごと開かれているのか、
非常に気になった。

この時期の玩具屋には、様々なサンタが訪れる。
とりわけ私は、平日の夕方に訪れる、コロンの香りがするサンタさんの国に行ってみたい。
そんな事を、ぼんやりとレジを打ちながら考えていたのである。

351声 歳末の夜半に企画を考案

2008年12月16日

「一周年企画」
なんてのを、そろそろ本腰を入れて考え始めねば。
などと思いついたのだが、師走のこの時期、猫の手も借りたい程忙しい。
訳でもないので、考え始めて始めている。

そう言えば、クレインダンスの忘年会を未だやっていない。
その忘年会に、一周年の企画を滑り込ませれば、一石二鳥。
我ながら、効率的かつ環境にも優しい、企み。
しかしながら、忘年会ったって、おそらく、
赤提灯で焼き鳥とサワーかなんか飲んで、「じゃ、また来年」である。
能率的かつ財布にも優しい、飲み。

さて、肝心の企画内容は如何致そうか。
まぁ、なんこつの唐揚げでもつつきながら、考えれば良いか。

350声 鶴のジェラート

2008年12月15日

健全な時間を昼間とすれば、
毎日、非常に不健全な時間帯に、不真面目な文章を綴っている。
いや、不健全な時間に書いているからこそ、不真面目な文章になってしまうのではいなかろうか。

考察「生活習慣における文章構想作業に、時間帯が及ぼす影響」
とまぁ、こう言う表現が不真面目である。
それはやはり、不健全な時間と、不健康な生活ゆえ、致し方なし。

そして、今年も日が無くなり、いよいよ瀬戸際。
「不健全な時間と、不健康な生活、それと、年の瀬をトッピングで」
って、世にも奇妙で体に悪そうなジェラート。
まさに、その様な状態をお目に掛ける、年末のひとこえ。

349声 回転燈籠

2008年12月14日

電気ストーブ カリンの実
寝床の酒 湿気た煎餅
カンカン帽 蛇の目傘
クリスマス 忠臣蔵
銭湯 牛乳瓶の蓋
琵琶 温泉芸者
餅 即席蕎麦
雪 富くじ
刀 楊枝
鳩 鼠
太陽

348声 国府白菜祭り

2008年12月13日

12月に入って2週間。
例年より暖かい日が続いている。
大変過ごしやすい。
のだが、これからだんだん寒くなってもらわないと困るのである。
国府の白菜が。

コンテンツ「勝手に上州料理」でも掲載されている、「国府白菜」。
高崎市西国分町などの国府地区で採れる、この白菜。
胴が太く甘いのが特徴で、人気を博している地野菜。

その国府白菜をもっとPRしようってんで、今日と明日、
高崎市引間町のJAはぐくみ国府支店で、「国府白菜祭り」が開催される。
ともかく「祭り」にしてしまえ、ってな心構えが良い。

どうして本日のひとこえは、この様な、マイナーの地域情報紹介なのか。
ただ、まぁ、近所だから。

347声 世間は露骨に殺伐

2008年12月12日

毎年、清水寺で発表される、一年の世相を漢字一文字で表す「今年の漢字」。
本日発表された、2008年の漢字は「変」。

国内における、総理大臣の短期交代や、
合衆国次期大統領のオバマ氏が選挙戦で訴えた、「変革」の印象が強かったとの事。
清水寺の森清範貫主は、「変革への願望」とおっしゃっている。

確かに、素直に頷ける。
しかし、ちょっと見てもらいたいのが、第二位である。
投票結果第二位は、「金」。
こりゃちと、世間は露骨に殺伐。

サブプライムローン問題から始まる、リーマンショックなんかの影響が強いのだろう。
しかし、一年の世相を表す漢字一文字が、「金」って、世知辛いことこの上なし。
よく考えたら、サブプライム層の私。
痛切である。

346声 初濃いの味

2008年12月11日

巷はお歳暮の時期。
近年は減ってきていると言うが、この時期の企業に行くと、
各社、お歳暮が山の様に溜まっている。
恐らく、忘年会の景品なんかに回るはずであろう。

そんなお歳暮たちを眺めていて、ふと思う。
「最近、カルピス見なくなったな」と。
企業の経営状況による流通の変化もあるのだろうけれど、
昔(って抽象的だが、大体昭和時分)は良く、お歳暮にカルピスを目にしていた。
それが今は、からっきし。
少なくとも、私の生活圏内では、目にすることが少ない。

カルピスで思い出すのが、私がまだ小学二年生時分の出来事。
同級生の家に遊びに行って、ひとしきり遊んで、時刻は三時頃。
丁度、両親不在の家で、私に気を使ったその友人は、
自ら三時のおやつを出してくれたのだ。
台所へ行って、何やらガチャガチャやっている友人。
お盆に載せて持ってきたのは、コップに入ったカルピス。

「ありがとう」
って、一口飲んで、吹き出した。
「なんだよこれ」
友人を問い質すと同時に、ピンときた私。
「このカルピス、どうやって作った」
と矢継ぎ早に問う。
狼狽しながら友人。
「普通に水で割っただけだよ」
「じゃあ、その割り方言ってみ」
確信を持って、私、最後の一手。
遂に白状する友人。
「えっ、まぁ、良く分かんないけど、カルピス7の水3ぐらい」
「逆だろ!」
って声がこだましたのは言うまでもない。

いつもお母さんが作ってくれていたであろう、カルピス。
その希釈率までは、把握していなかった友人。
私は今でも、カルピスサワーを飲む度に、あの時のカルピスを思い出す。
「初濃いの味」だった。

345声 助演おかず賞候補

2008年12月10日

のり弁に入っている、ちくわの磯辺揚げ。
彼は、のり弁の主役ではないが、いぶし銀の名脇役。
と思う様になった、昨今。
しかしたまに、「ちくわいらね」なんて言ってる、不届き者もいる。
のり弁の蓋を開けて、置いてある蓋の上に除けちゃったりして。
恐らく、磯辺揚げの力量を、見誤っているのである。

しかし本日、食堂で、日替わり定食Aなんてのを注文したら、
おかずの代表選手が、磯辺揚げ。
しかも、全品磯辺揚げ。
どういう事かと言うと、サツマイモもシイタケもイカもエビも、そしてちくわも、
おかずの代表選手たちが、ことごとく磯辺揚げになっていた。
全部、あの青のりが混ぜ込んである、もったりとした衣に包み込まれているではないか。

食ってる最中からもう、磯辺揚げが手強いのである。
なんでもかんでも、磯の辺ってな風味で揚げれば良いってものでもない。
即、胃がもたれる。
だから、天丼があって、磯丼が無いのだろう。

やはり磯辺揚げは、のり弁の上に、一つどっしりと構えているのが良いのである。
そして、中身はやはりちくわ。
これ一つで十分。
弁当界の助演おかず賞は、是非、彼に。