日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和8年度は4月(坂)5月(ぬ)6月(岡)7月(す)8月(堀)9月(坂)10月(ぬ)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(坂)3月(ぬ)の順です。

3772声 心の蓋

2017年03月06日

話す言葉は出ないのに、気持ちはまだ何か言いたがっている状況になった。

僕はたぶん社交的ではあっても、心の蓋が閉じがちなんだと思う。

家に帰り布団に横になってふと、蓋の下にあったのは「寂しさ」だと気づいた。

おいおい勘弁してくれよ。この年になってまだ自分の「寂しさ」かよ。目をつぶった。

 

3771声 上田全天氣候展

2017年03月05日

今年、気になる場所には行き、気になる人には会おう。と決めた。

 

碓氷峠をぶいーんと越えて、上田市立美術館で開催中の白井ゆみ枝個展「上田全天氣候展」へ行った。上田で生まれ育ち、東京での活動を経て再び上田で作品を制作している白井さんの美術展である。東西南北、初夏秋冬をモチーフにした絵画・インスタレーション作品が並び、山の形に切られた大きなキャンバスには空を映した田んぼが広がっていた。若い頃の作品を見ると、山田かまちを思い出す線画もあったりして「思春期の内的葛藤を絵を描くことで処理します」的な印象も受ける。それ止まりであれば一部の人の共感に留まるのだろうけど、それがやがて自然に向いて、山の形の作品などは、彼女がもつ内的宇宙や葛藤が山や田んぼに流れ込み、多くの人を惹きつける濃度・表現になった気がして、作者の数年数十年の経過を見るようだった。絵があって良かった。上田に生まれて、今戻ってきて良かった。作者の白井さんとは会ったこともないけど、その声が聞こえるような展示だった。

 

~があったから良かった。

 

物でも人でも場所でも行動でも、結果としてそう思える人生がいいな。

3770声 なくて気付くこと

2017年03月04日

昨日はひな祭り。

 

ふと、会社近くの和菓子屋さんに寄ろうと思ったらもう店が閉まっていた。で、近所のAコープに行ったら桜餅みんな売り切れ。で、わざわざヤオコーに寄って購入。あ、自分こういうお菓子好きだったんだなと気付いた。年をとって洋菓子から和菓子に嗜好が移るということもありそうだけど、味そのものよりも「その時食べる習慣があるものを、その時しっかり食べたい」という欲求が増した気がする。5月5日の、のめっこい柏餅が今から待ち遠しい。

3769声 西京焼き

2017年03月03日

今日からあさって5日まで、月夜野びいどろパークにて「利根クリスマスローズ展」が開催されている。主催する高崎クリスマスローズガーデンの富沢さんとの付き合いは長く、今回もチラシを担当していることを口実に月夜野まで行ってみた。

 

一緒に昼飯をという話になり、施設の人に「近所においしい店あります」と言われ富沢さんと二人で歩いた。富沢さんが「レストランワ」だって。と言うので「は?」と思いながら行くと「レストラン竹」だった。富沢さんは富久樹園経営者としてプラムや梨などを作りつつ、ここ数年で日本でも有数のクリスマスローズに特化した展示直売所を作ってしまった蒸気機関のような人。クリスマスローズ展を吾妻で始めた5年前に比べて変わらないな、と思っていたけど、今年講演の時にふっと眼鏡をかけて、もっと前からそうなのかもしれないけれど、着実に時間は過ぎているんだな、と勝手に思ったりした。

 

「レストラン竹」の日替わり定食は、鰆の西京焼き&刺身定食だった。「こんな山の中なのに魚なんですね」と言ったら「だから喜ぶんじゃん」と富沢さん。奢ってもらったから言うわけではなくて、これからもずっと尊敬したいと思う。

3768声 坂の上の沼田

2017年03月02日

広告の納品で沼田へ行った。

 

中之条からは高山村・ロックハート城を越えていくのだが、17号をまたぎ利根川を越えてからの上り坂、その先にある沼田市街地は何回何十回行っても「別の場所に来た感」が抜けない。それはきっとあの坂がそうさせるのだろう。沼田城下、ブラタモリ的に考えれば真田まで話しはもっていけるけど、割愛。

 

別荘を建てるとしたら、坂の上だな。缶コーヒーをすすりながら、坂を下る。

3767声 so young

2017年03月01日

あらやだ風邪かしら?と思っても、おおぎやらーめんで生にんにくギュッと絞って完食これで大丈夫!と思える僕は若い。さらに会計の時に若くてかわいい店員さんが僕のことをじっと見た気がして、ごめんなさいねダンディズムでと思える僕は若い。

 

あ、会計の時、はなみず垂れてたかも。どうも、岡安です。3月を担当します。こっちはまだ寒いッス。

3766声 梅と菜の花

2017年02月28日

こちらではもう一週間もすれば、
梅が最盛を迎えます。
郊外へ足を伸ばせば、菜の花などもちらほら。
葉の花ってのは、独特な香りがしますね。
中之条はどうでしょう、岡安さん。

3765声 新年の朝の一杯目

2017年02月27日

二月も、もう明日で終わりである。
次の担当の岡安さんも舞台袖に控えているはず。
 
先月から各報道機関ないし巷の話題は、
就任したトランプ大統領の話で持ちきりである。
しかし、私の大統領といえば、もちろん上野。
アメ横にある大衆酒場の「大統領」である。
 
今年の正月、つまり私の新年の吟行は、この大統領から始まった。
高崎線で上野に向かいつつある堀澤さんを待つため、
岡安さんと大統領のカウンターで、一杯やっていたのである。
まだ午前だというのに、満席であった。
そして、新年の朝の一杯目だというのに、
岡安さんは、ずいぶんと重たい話を持ち出した
話を掘り下げて聞こうとしたところ、
つまみなどがどっと来て、あたふたと箸を割ったのであった。

3764声 マラソン日和

2017年02月26日

穏やかで春めいた一日。
マラソン日和であり、本日は東京マラソン開催日であった。
私には関係のないことだが、洗面所に「伊勢崎シティマラソン」
と印刷されたタオルが掛かっており、彼の日のことを思い出した。
その一回きりだが、大人になってからマラソンに出たことがあった。
マラソン後、風呂上がりに飲んだ生麦酒は格別であった。
ほんと、美味かった。
そういう飲み方を、久しくしていない。

3763声 暮鳥の河

2017年02月25日

利根川を見に行った。
霞ヶ浦に近いので、川幅も広くたっぷり流れている。
比べて群馬で見る利根川は、ずいぶんと急流である。
山村暮鳥の「春の河」のような風情であった。
 
帰ると、句集が一冊ポストに届いていた。
白と青の清々しい装丁に、見返しはエンジ色。
作者の指示であろうと思う。
お洒落な人だから。

3762声 あそび

2017年02月24日

雲多く寒い一日であった。
新聞紙面では、本日より「プレミアムフライデー」が始まったとの由。
給与支給日直近の月末金曜日は午後三時で仕事を切り上げ、
家へ帰るなり、街へ繰り出すなりしようという、何だか、
私立高校の校則のような運動である。
しかしそう感じるのはいまだけで、
週休三日制を試験的に導入している企業もあると聞く。
十年くらい経てば、プレミアムも何もあんた、
うちは金曜日は休みですよという企業が、一般化しているかもしれない。
 
最近は小奇麗な立ち飲み屋などが都内に増えてきて、
まだ夕日の沈まぬうちから、スーツを着た人たちで賑わっている。
そうすると、新橋あたりではこのような現状に輪をかけて、
金曜日の酔っ払いが増えるというわけである。
逆に、ベッドタウンから通勤している人は、
地元に帰ってから飲むのかもしれない。
三時過ぎに都内を出ればちょうど良い頃合ではないか。
 
余暇が増えるのは良い思うが、それより、
稼働日にある「あそび」の部分が無くなることがおそろしい。

3761声 けろっぴ

2017年02月23日

雨のち晴れ。
近所にコンビニエンスストアがオープンした。
正確に言うと、サンクスだった店舗がファミリーマートとして、
リニューアルオープンした。
 
報道されていた通りである。
ファミリーマートとサンクスの親会社である
「ユニーグループ・ホールディングス」が、
コンビニ事業のブランドを「ファミリーマート」に統合したので、
今後、サンクスは消滅して行くことになる。
 
先日も上毛新聞が1面で。ローソンとセーブオンの提携を報じた。
という報道を目にした。
これにより今後、セーブオンのほぼ全店はローソンに転換されるという。
 
実家の近所のコンビにニと言えば、セーブオンだった。
むしろ、近所にめぼしいコンビニといえば、セーブオンしかなかった。
子ども時分にはよく入り浸った。
地方のコンビニは、店員の方も長年変わらず、
どこか「商店」の香りのする親しい存在であった。
逆を返せば、セーブオン以外のコンビにはどこか都会の香りがしていた。
 
ある日、近所のセーブオンから電話があり、
店長らしき人が私の財布を保管しているという。
すぐ行って確かめると、確かに紛失していた私の財布に間違いない。
間違いはないのだが、紛失したのは何年も前であった。
つまり、小学校三年生ごろに紛失した財布を、
六年生になって引き取りに行ったのである。
確か、本棚だが、商品棚だかを入れ替えた際に出てきたらしかった。
親が私の財布に住所、氏名、電話番号を書いていたので、
店長は持ち主の私を特定できたのである。
 
店長にお礼を述べ、「けろけろけろっぴ」のビニール財布を、
受けとって来たのであった。
あのセーブオンは、ローソンになるのであろうか。

3760声 むなしい音

2017年02月22日

快晴だが、つめたい風であった。
朝、家の前の桜並木で学生たちとすれ違った。
参考書を持っている学生もちらほらいたので、
期末テス期間中であろうか。
あとひと月もすれば、卒業の時期であるな。
そんなことを考えつつ、昨晩飲んだ麦酒瓶を、
ごみ置き場のビン・カンの箱の中へ置いた。
ガコン、とむなしい音であった。

3759声 ずんずん進む

2017年02月21日

昨晩は強風の影響で、首都圏のJR各線に運休が出ていた。
春の嵐らしく、そこはかとなく潮の香りが漂っていた。
それを思えば、上州の鉄道各線は空っ風などものともせず、
砂埃だらけになって、ずんずん進んでいる。
 
強風に加えて雨も降っていた。
最寄り駅へ着くと、いつものことながら、
タクシー乗り場に列が出来ていた。
乗降客が多いこともあるが、駅利用者の送り迎えのため、
構内へ続く道路に一般車両が渋滞している。
それに伴いタクシーが思うように来ないことで、
列が更に長くなって行く。
 
家はすぐそこと、駅構内からタワーマンションを目指す人。
濡れるのはごめんだと、駅前でタクシーを待つ人。
そのうち止むさと、カフェで本を読む人。
どうにでもなれと、立ち飲み屋で飲む人。
私は傘にしがみついて、ずんずん進む。

3758声 鼻と花

2017年02月20日

あたたかな陽気で、花粉の飛散量が多く、
靄がかかったようなぼんやりとした世界になってしまった。
毎年の花粉症なので仕方ないが、
あとふた月はこの状態だと思うと、暗澹たる気分である。
 
鼻骨骨折をして、曲がった鼻を治したことがある。
術後、回復してからと言うもの、鼻の通りが断然良くなった。
良くなったのはいいのだが、
花粉症は以前にもましてむごくなった。
それでも、鼻の通りが良いというのは快適である。
おすすめしたいのだが、鼻の手術の、あの痛みったらない。
鼻の穴に棒を突っ込んで、ぐりぐり、なんて、
想像しただけでおそろしい。
それを思えば、全身麻酔の理由もうなずける。
 
ぜひ、おすすめである。

3757声 油虫

2017年02月19日

青空であった。
春一番以降、目がかゆい。
花粉症の時期が、ついに来たのである。
酒を飲むと免疫力が下がるのか、
症状が悪化するから、たちが悪い。
今朝、顔を洗ってから冷蔵庫の脇を通ったら、
蟻ほどの大きさのごきぶりがひっくり返って死んでいた。
春である。

3756声 一輪の池

2017年02月18日

終日、曇天であった。
句会のため、千葉県八千代市勝田台へ出かけた。
昨日は春一番が吹いてあたたかだったが、
一転、冴返ってしまった。
駅前から少し歩き、手ごろな森林公園へ歩を進めたが、
鴉がなくばかりの寒林という具合で、
春の気配が乏しかった。
すぐに森を辞して、こんな寂しげな場所まで歩を進めるとは、
私も物好きだと改めて思った。
句会で隣に腰掛けて居た俳人が、
「時間があったので駅周辺を歩いた」と言う。
問えば、あの寂しい森を訪れており、
森の奥へ進むと、寂しい池がひとつあったとの由。
上には上がいるものである。

3755声 デジタル句会

2017年02月17日

昨日にもまして暖かな日差し。
先日、ペッパーの話を書いたが、出来栄えの良し悪しは別として、
いまや「俳句作って」とiphoneに問いかければ、人工知能が俳句を作る。
 
先日も、「羽生善治王座がついにコンピューターと対決するかも
しれない」と言う報道を目にした。気になって少し調べると、
碁や将棋のみならず、いまや小説を書き、音楽を創り、
絵画を描くというから驚きである。
 
ある句会では、投句をメールでしてくれという。
句帳に書いてある句をせっとメール本文に打ち込み、送信。
すると、句会の幹が人数分の用紙を持って、部屋へ帰ってきた。
用紙はつまり清記用紙で、そこには既に、
先ほど送信した参加者の句が印刷されている。
ランダムに振り分けられ、きっちり整列しているのである。
 
従来ならば、短冊に必要枚数記し、投句控えなどと一緒に、投句。
それを、幹事ないしは担当者が規則に基づいて振り分け、そして配り、
配られた参加者は、清記用紙に写していく、という手順である。
 
エクセルか何かのアプリケーションを利用しているのであろうが、
詳しく聞くのを忘れてしまった。
一度でも句会に参加したことのある人ならば分ると思うが、
選句までの手順が、いささか煩雑であり、
誤字脱字など間違えやすいところでもある。
その心配がなくなる、と言うのは、大いに快適でもあるし、
反面、句会の緊張がなくなることにも繋がる。
やはり、書くことによって養われる集中力もあると感じている。
 
一度便利なものを体感してしまうと、
それまでのアナログなものが億劫になってしまうものである。
誤字脱字などで、小さく揉めている光景を見たこともあるし、
また自分がしでかして痛い目をみた経験もあるので、
いまは、もうすこし各所の句会にITが普及してくれたらと、思う。