宵に帰宅。
堪らずに、押入れから扇風機を引っ張り出す。
埃だらけのプロペラと、にらめっこ。
本日は、梅雨の中休み。
列島各地で真夏日を観測した模様である。
関東地方でも、特に群馬は酷暑地域であるから、本日も例外無く、カンカン照り。
蒸し風呂状態の部屋。
私は、大の字になって寝ている。
暑さにより、全身の筋神経が弛緩しているの為である。
温まった空気を、掻き回している扇風機。
それでも、幾分涼しく感じられるのは、スピーカーから流れてくる、
ザ・ベンチャーズのお陰であろう。
6月14日、インターネットのニュースで、
ザ・ベンチャーズのオリジナル・メンバーであった、ボブ・ボーグル氏の訃報を見つけた。
享年は75歳。
結成当初はリードギターだったが、後にベースに転向。
これは、後から調べて知った事である。
私は当然、所謂ベンチャーズ世代では無い。
しかし、ベンチャーズは好きだ。
どの様なきっかけで聞く様になったかは定かでは無いが、ベンチャーズベスト盤は、
部屋のCDラックで、最も取り出しやすい位置に置いてあった。
やがて、自らもギターを演奏する様になり、
ギターケースを持って街を歩く事も、しばしばあった。
そんな時、知り合いのおじさんに出会うと、「おっ、ベンチャーズか」と、必ず言われた。
いつしか、パイプラインや、ダイアモンドヘッドを演奏する様になり、
およそ2年前だったかは、伊勢崎市街の路地裏で演奏した。
浴衣で、しかも、アコースティックギターってんだから、無謀極まる演奏である。
世代でも何でも無い私の体内に、知らぬ間に浸透し、いつしか虜にしていた、
ベンチャーズサウンド。
今、この瞬間、私の部屋に響く、パイプライン。
「デンデケデケデケ」
モズライトギターの弦を弾く、瑞々しくも激しい、リヴァーブの効いたグリッサンド奏法。
アンプのスイッチを入れ、哀悼の1曲。
リヴァーブの目盛りは勿論、10。