日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和6年度は4月(ぬ)5月(岡)6月(す)7月(堀)8月(坂)9月(ぬ)10月(岡)11月(す)12月(堀)1月(坂)2月(ぬ)3月(岡)の順です。

5542声 バラギ湖キャンプ

2023年08月11日

娘はパジャマ姿のまま6時に家を出発。嬬恋村にあるバラギ湖キャンプ場に向かう。台風の影響もあり突然の雨が降ったりしたが、現地は快晴。しかも湖畔を見通せる場所に陣取ることができた。桐生のFACRY BREWINGのランドロックで妻と乾杯。日差しは強いが爽やかな高原の風が心地よい。娘が水遊びがしたいということで、湖畔に。相変わらず、自然のの水が大好きで、はしゃいでいる。蓮の花がちょうど見頃で、娘はご丁寧に蓮の葉に泥を乗せて葉を沈めていた。子供はホントに斜め上を行く。夕食はパエリア。エビもアサリも娘の好物。ほんと良く食べる。

5541声 準備

2023年08月10日

今日は明日からのキャンプの準備で夏休みを取得。午前中の涼しい内にテントや寝袋類を車に収納。マンション住まいなので、駐車場まで荷物を運ぶのに一苦労。午後は久ぶりにマッサージを受けて、体調を整える。キャンプ行くためにマッサージってなかなかである。3日分の食材を買い出しして準備は終了。明日は出発が早い。

5540声 連携

2023年08月09日

今日は県内の大手IT企業の社長と面談。プロジェクトの概要を説明しつつ、経済界の情報通なので、最新情報を意見交換。やはりいつも止まって居る人ではないので、久々だったが具体的な人材育成に係る計画を進められていた。今後の連携に期待。

5539声 脱小

2023年08月08日

お風呂にいれるため娘をすっぽんぽんにして連れて行くと、例のごとく脱走。裸で走り回るのが大好きなのだ。仕方なく頭を洗っていると、リビングから妻が叱っている声が。大声で泣きながら風呂場に逃げてくる娘。どうやらリビングでおしっこして怒られた模様。裸でおしっこも大好きな娘ちゃん。お風呂なら怒られなかったのに。

5538声 お好み焼き

2023年08月07日

今日は1本早い電車で帰れたので、夕飯の食材を買う。今晩は娘のリクエストでお好み焼きなので、塚田ワインの赤を買う。これは昔太田のソムリエを取材したときにソース料理に合うワインとして紹介してもらったもの。娘が好きなエビなどの食材を買って保育園に迎えにいく。最近熱いせいかお風呂嫌がるのだが、今日は機嫌良く入ってくれた。久しぶりに湯船にも一緒に入れた。お好み焼きのライブ感が良かったのか、自分で味付けできるのが気に入ったのか、珍しくモリモリ集中して食べてご機嫌だった。いつもこのぐらい機嫌が良いと助かるんだけどね。

5537声 桐生祭り

2023年08月06日

4年ぶりの八木節はやはりすごかった。地の底から湧き上がるようなエネルギーにつつまれて、櫓の周りを円になって踊る。老いも若きも、観光客も外国人もみんな輪に入って踊れるのがこの祭りの良いところ、娘を肩に担いで踊った。明らかに娘はこの踊りを気に入っている。もう少し大きくなったら一緒に踊れるかな、妻は若干踊り足りなさそうであった。さすが生粋の桐生人。

5536声 閉店

2023年08月05日

4年ぶりの桐生祭り。2才の娘はデビューとなる、妻の実家でそれぞれ浴衣に着替える。ちなみに妻の実家は着物屋なので、家族全員美しい和装の着付けができる。着慣れた人のシャンとした和装は見ていて気持ちが良い。桐生祭りの始まりは、堀さんや抜井さんに教えてもらった屋上ビアガーデン。5丁目の櫓を見下ろす絶好のロケーションであったが…残念ながら4年の月日は長く閉店してしまったよう。

5535声 怒濤

2023年08月04日

とある国家的会議開催のため政府幹部の来県。一部予想外のアクシデントがあったが、無事に終了。その後の幹部協議と怒濤のように1日が終わった。とりあえずホッとした。今日が金曜日で良かった。夜は家族でイラン人のやっているケバブ屋に。いつもながら空いていて、娘は店内ではしゃいでいた。イラン人のマスターと中央アジアの情勢について意見交換。

5534声 オープン

2023年08月03日

今日は同じ職場の上司が韓国へ、隣の課の先輩がバンコクに旅立った。明らかに海外から情報を得たり、一緒に物事を進める機会が増えている。私は外に開いている環境が好きなので、この状況は良いと思う。井の中の蛙では、確かな未来は描けない。

5533声 折衝

2023年08月02日

連日の幹部協議。目下の課題は財源の手当。運が良いのか悪いのか政権幹部が来県する。ここで折衝のシナリオを想定。まぁ陳情レベルなので具体的な何かが決まる訳ではないが、幹部が知っている案件にしたという実績が、この後の事務方での調整で重みを持つ。

5532声 スタート

2023年08月01日

毎日身の危険を感じるほどの暑さ。朝6時半ですでに日差しが相当熱い。先月の海外出張からプロジェクトが加速度的に前に進んでいる。ここまで立ち止まってじっくり考えるよう時間を引き延ばしてきたが、もう限界。堤防は決壊し、奔流として流れている。こうなったら流れに乗るしかない。激動の半年、もしくはさらに1年の始まりだ。

5531声 茄子のステーキ

2023年07月31日

相変わらず月日が、今日の超久しぶりの夕立ちのように、ざーっとあっという間に流れるので(うまい事言いたいけど言えてない)先月はおろか数日前に何をしていたのかも覚えられないのだが、めっかった群馬の日刊鶴のひとこえの担当月になりこのように日々の記録を書き少し読み返すと、毎日それなりにやっているんだなと思えたりする。でも、誰かの何かの役に立つ文章でもない気がするので最後に有益な情報を。

世間に料理人数多くあれど、もちろんここの執筆者の堀澤さんのように尊敬する料理人も数あれど、自分もその料理作ってみようと思わせる料理人は(僕にとっては)そんなにいない。簡単で、ある程度ジャンク、というのが僕がそう思わせる理由なようで、学生時のグッチ裕三(テレビで歌ってた人という印象かもしれないが、料理も得意でレシピ本を持っていた)以来久しぶりによく見ているのがyoutubeである程度しられている「リュウジ」さんのレシピだ。知っている人もいるかな。簡単で、ある程度ジャンク。検索すれば大量のレシピが出てきます。

茄子2本をラップで包み、3~4分レンチンする。熱々になるが、ヘタを落としたら手でむにゅっと茄子を開く(包丁で切らず、こうすると味の染みが良いとのこと)。アジの開きのようになった茄子の開きを、バターを溶かしたフライパンで焼く。身の方からしゃもじなどで押しつけながらこんがり焼き、その後に皮目も焼く。そこに、みりん・酒・醤油を各大匙1、砂糖1つまみ、にんにくのすりおろし少々を入れる(正式では味の素も振る)。煮詰めながら茄子にかけ、こってりしたら完成。黒コショウを振っても良い。

これ、けっこう美味い。簡単で、ある程度ジャンク。作る過程のジュ―ジューも面白いが、自分の中の何かが満たされる。

今年の夏は例年より暑いんじゃないだろうか。みなさんご自愛ください。それではまた。

5530声 真ん中を行く

2023年07月30日

常連ではないが、よく行っていたお店のご主人が急逝した。まだ60歳前、いつも朗らかで、数日前までいつものように仕事をされていて、こんな田舎町で店も繁盛させていた方なので、通夜に参列した人たちの顔は皆納得がいかないような悲しい顔だった。つらい通夜だった。

決算直後だからというわけではないが、ふと仕事や経営について考えることがいつもよりは多い月だった。楽しい仕事しかしていないように外から見られているんだろうなと思いつつ、実際そういう仕事が多いから感謝しかないのだが、何をやるべきかの選択、そしてお金を稼ぐことの難しさは頭から離れることがない。同じようなメディア個人事業をしている若い知人が、今の仕事では立ち行かないとSNSに書き込んでいるのを見て、僕は何もできないのだが(彼が、というわけではなく社員を増やすスタミナや指針は今持ち得ていない)、才能がある人がやっていけない世の中はきついなと思う。

仕事について考えると、たまに浮かぶ話がある。以前所属していた経営者団体が行った講演会で、成功した経営者が話していた内容だ。映像記録もしていたのでより覚えている。ざっくり思い出すと「経営と人助けを混合している経営者がいる。これが大変いけない。仕事をきちんとせずに、東北のボランティアに精を出す男がいた。利益も出せず会社はボロボロ、税金もろくに払えない。私はこの男を叱りたい。道の真ん中を歩かず、端っこを歩けと言いたい。利益を求めない経営者は悪です。」

聞いてから5、6年が経っているから僕の悪意?も混じってるかもしれず、内容が少し違うかもしれないがキツメの口調で講師はそう話していた。聞いていた経営者たちからは是も非も伺えなかったが、僕は非常にその考えが<嫌>だと思ってしまった。そして、それが嫌だと思う僕はやはり経営者にはなれないのだろうな、と思った。

人の生き死にを目前にすると、そんな経営講演会の話など関係ねえなと思ってしまう。であるから今後も弱小会社の域を出られないのかもしれないが、人は誰しも真ん中を歩いていけると思う。様々なつらさやボロボロの内情を抱えながらも、死ぬその日が来るまでは生きたいのである。

5529声 浅間山

2023年07月29日

最近、マスクをする人を目にする機会が減った。家族の付き添いで病院に行けばマスクはまだ必須だが、学校へ取材に行っても学生はマスクをしていても(顔を隠したい年頃でもあるのだろう)外している先生も多い。未だコロナにかかると身体的にしんどいらしいが、世間の空気としては「アフターコロナ」になるのだろうか。

今日は、アーツ前橋の仕事で大変お世話になった今井さんが北軽井沢に来るというので、2つの話し合いに同席するためにルオムの森で合流した。ルオムの森、キャンプ場であるスウィートグラス、自社で持つ二度上山の木材を加工するあさまのぶんぶん、そして吾妻郡各所でその場所場所の採蜜を行い混ぜずに味の違う蜂蜜を販売する百蜜(ももみつ)・・それらを経営するのが有限会社きたもっく。数年前に1年以上映像撮影で通い、今は特に仕事はしていないが親近感を感じている(僕は相変わらずインドアだが)。社長の誠さんと、彼と共にきたもっくのブランディングを考えてきた写真家の田淵章三さんのコンビに会うと、背筋も多少伸びるのだが、普通に嬉しくなってしまう。

夏の繁忙期である。昼前の時間だが家族連れが多く、ルオムのピザセクションは忙しそうだった。話し合いはピザを食べながら行われ、肉団子とレモンが乗ったピザが美味しかった。キャンプ場と併設する、団体研修などに特化したTAKIVIVAではブランドバイクがずらーっと並び、何かのイベントだったのだろうか。多くの人で賑わっていた。話し合われた2つの事は、今は書けないが後に、数年後に開花するかもしれない楽しみとなった。

聞くと、コロナ禍はキャンプ場にとって(多分きたもっくに限らず)追い風となっていたようだ。密な場所は行きたくないが、キャンプであればいくらか安心という考えがあったのだろうか。コロナ禍が落ち着いた昨年あたりから訪れる人は減ったと聞いて、そういうものかと思った。キャンプ場に限らずだが、アフターコロナに対してどう向き合うかが問われている。

ふと、数年前まで家にこもって、それこそ全世界が家にこもって、感じたあの不安感(僕なんぞはちょっとした安心感も感じてしまったのだが)は何だったのだろうかと思う。忘れたくないが、そんなものは忘れて早く今現在に対応セヨ、と言われている気がしてしまう。・・忘れたくないな。

夏の浅間山は、北軽井沢の短い夏をひなたぼっこのように楽しんでいるように見えた。

5528声 演劇と映像

2023年07月28日

演劇と映像。これもここに何度か書いていることかもしれない。太田市在住の劇作家・加藤真史さんによる劇団微熱少年の舞台を、その第一作からずっと映像で記録している。もともとは、前橋文学館で加藤さんが演出した『わたしはまだ踊らない』という朗読劇を撮影したことに始まった。僕は映像化された演劇を多数観てきた、というわけではないが、都度ごとに会場もキャストも変わる演劇をどう撮影しどう編集するか、についてその頃から今に至るまで関心をもっている。

例えば人物が3人いる。できれば、3人すべてが映っている絵と、それぞれが映っている絵がほしい(カメラの用意できる数で3人別々ではなく、2人、1人という場合もあるが)。話される会話。その時に、Aさんが話している時にどこを見せるのか。

舞台観劇であれば、客席から3人すべてを見ていることだろう。けれど、観客1人1人がそれぞれに、その時誰に注視していたか、誰の声を聞いたいたかには違いがあるのではないか。

映画で使われる手であるが、話している人だけを映像で見せるのは面白くない。聞いている顔の芝居もある。役者は、そして演出家は、もちろんそこ(話していない人の挙動)まで稽古をして本番に挑むのだが、映像でもそんな<今この瞬間に見せるべき場所はどこだ>という絵で繋いでいく。

あるいは、言い合いのような両者のセリフが応酬する場面ではカットは短めにぱっぱっと繋ぎ、余韻がほしい場面ではカットを長めに繋げる。

それが映画とどう違うかと言われたら(実際、演劇をほぼ映画のように記録する映像作家もいると聞く)、<より生なものを映像でも残したい>という希望がある。それが今まででやれたかというと・・100%の自信はない。けれど、考える楽しさがある。

コロナ禍が軽減し、演劇に限らず人が入れるようになったことはとても喜ぶべきことだが、開催のための、そして映像化のための補助金が難しくなるということでもある。劇団微熱少年の新作『すべて重力のせいだ』『構造なり力なり』の映像化にあたって、加藤さんが中心となりクラウドファンディングを行っている。関心のある方はぜひとも応援いただきたい。

演劇/微熱少年『すべて重力のせいだ』『構造なり力なり』を映像化して届けたい!

5527声 かっこいいバッグ

2023年07月27日

以前も書いた気がするが、中之条町に移住したアーティスト・西岳拡貴くんが、地元の商店会(伊勢町睦会)と地元の高校生(吾妻中央高校)と共に「バックプロジェクト」を昨年立ち上げ、9月の「中之条ビエンナーレ2023」では地元作家・地元団体としてではなく、正式なアーティスト枠で出展を行う。昨年から始まったこのプロジェクトを映像で記録してきた。

4月以降、学年の入れ替えもあったが、毎回10~12人ほどの学生(正確には、測量などを部活動でも学んでいる環境工学研究部の学生)が参加している。測量技術を活かし、商店会会員の店店の緯度や経度、標高を計測した昨年。今年はそのデータを活かして数式を立て「数値をもとにバッグを作る」というユニークな活動を進めている。

その世界に1つだけのバック、の他展開として、測量から生まれた図柄をプリントしたトートバックとコサッシュも作成された。コサッシュはビエンナーレ期間中に関連ショップで、トートは8/5(土)10~15時にビエンナーレの展示会場でもある伊勢町の旧もりやま(伊勢町843)で先行販売をする(1500円)。このバック2種がとても良い出来。

今日は、睦会会員の女性2人にモデルになってもらい、中之条町の最古店とも言えるであろう久保田旅館や割烹金幸前で写真撮影を行った。

もとは、睦会よりの「何かをしたい」という要望を受け、西岳くんに相談して始まったプロジェクトだった。巻き込み人数が増え形になってきたのは彼や高校生、協力者の力ゆえであるが、とても良いことだと思っている。

5526声 美ヶ原

2023年07月26日

朝の5時に北軽で目覚め、早めの朝食を取った。向かったのは「うつくしがはら・・確か、昔、うつくしがはら美術館ってあったよね?」という知識しかない美ヶ原。仕事が趣味みたいだった僕も、パートナーができて休日を設けるようになった。

美ヶ原高原美術館は現在も存在し、入場料を払わずとも、野外のどでかくて色もどえらい(高原の中に巨大な真っ赤や真っ黄色の彫刻作品が連なっているんだから、どえらいという感想しかない)作品を眺めることができる。その間の無料で通れる木道を歩いて、終わりかと思った・・

ら、その先になだらかな斜面が遠くまで続いている。黒と白のホルスタイン種、こげ茶のジャージー種(多分)、牛たちもいる。まだ早い時間だったが、歩いた先にあった山小屋風の休憩所の駐車場は多くの車で埋まっていた。さらに奥に進むと、遠く遠くに巨大な電波塔を背に持つ大きな建物が見えて(世代的にわかる人しかわからないが、魔界村のステージ1のようであった)、歩いた先で石塔の鐘も見上げた。さあ、終わりかと思った・・

ら、その先に道が続いている。すぐに、高原的な場所から、雄大な山々を見下ろす稜線や連なる山が見える。僕等はピクニックみたいな革のサンダル履きだったが、このエリアになるとリュックに登山靴、ガチな登山者の姿しかなくなってくる。すれ違う登山者の「お前ら何その舐めた格好」な目線を交わしつつ(あくまで僕がそう思われているのかなと思った妄想です)、無理のない範囲で行けるところまで歩いた。絶景に次ぐ絶景。登坂はスタート時から数えても少なめ。とても良かった。遠く遠くに見えていた電波塔の裏に出て、来た道を戻った。

先がわかって行く場所も良いが、先を知らずその先に、その先に、というのがとても良いなと思った夏の日。

5525声 黄色い瓜

2023年07月25日

そんなことを書いた翌日には、売り上げとは関係ない事に足を運ぶ。昨年あたりに知り合い何かしらの縁?で顔を度々合わせているyamanofoodlaboの古平夫婦に付き添う形で六合を回った。(yamano~は六合の赤岩に移住し、とてもユニークなことをしているのでインスタ見てみてください)

何度か足を運んでいる、田代原地域の山口英義さんを訪ねる。入山きゅうりや高原花豆などの農業を継ぐまでは東京でエンジニアをしていた英義さん。群馬県の農家で唯一という、ハイテクノロジーを活用する農業の機械や話を聞いて驚いた。六合の山奥と最先端の農業技術。尊敬しかない。

それはそれとして、古平夫婦や、今回都心から訪れたゲストに対し英義さんは丁寧に野菜の話をしてくれた。入山きゅうりは熟れると黄色くなる。収穫量も少ない。見た目が悪いとか、作っても儲からないとか、英義さんが就農した頃は言われていたきゅうりだ。けれど、黄色くなるのは「きゅうりがヨーロッパから日本に渡ってきた時の原種に限りなく近い」証拠なのだそうで、少し黄色くなりはじめの頃が美味いという話。そして、その原種の種を守るために、種取用の畑の周囲にはほかの作物をつけないという話(入山きゅうりは他の農家も作っているが、へちまなどと交配しまざっているものが多いのだそうだ)。ハイテクノロジーよりも個人的にはこちらの方が興味深い。

黄色い瓜。黄瓜。きゅうり。がきゅうりの語源という説もあるとも聞いた。何十回、何百回と繰り返されてきた種の保存の時を思うと気が遠くなる。「売上とは関係ない」と思うことを僕が今も続けてしまうのは、経営者としてはダメな部分であるが、それが先の何かに繋がると思っているからでもある。そうやって今まで生きてきた。

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