日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和6年度は4月(ぬ)5月(岡)6月(す)7月(堀)8月(坂)9月(ぬ)10月(岡)11月(す)12月(堀)1月(坂)2月(ぬ)3月(岡)の順です。

3881声 冷やし中華

2018年06月30日

寝室の厳しい暑さに目を覚ますと、差し込むような頭痛。
暑さによるものか、二日酔いによるものか、
判然としないが、体調は悪い。
カーテンを開けると、カラリと晴れた青空で、
なんだか、こうしては居れぬような気がしてくる。
取り敢えず、冷やし中華を作ろう。

3880声 白南風

2018年06月29日

昨夜は日本のワールドカップの決勝トーナメント進出が決定し、
今日は、梅雨が明けた。
このところ、雨が少ないと思っていたが、
まさか六月中に梅雨が明けるとは。
今年は猛暑であろうか。
夜は古い友人と池袋で酒を共にした。
梅雨明の池袋は、いつにも増して若者たちが多く、
夜でも風が白っぽくざわざわとしていた。

3879声 伝え方

2018年06月28日

帰宅すると、レターパックで本が一冊届いていた。
未知の人からで、俳句に関係する本だが、
句集でもエッセイでもない。
自費出版らしく、詳細も不明である。
ただ、レターパックの届け先欄の下あたりに、
「寄贈本」と朱の印がデンと押してあるだけ。

3878声 ビニールバッグ

2018年06月27日

引き続き、晴れて蒸し暑い一日。
朝、幼稚園児だろうか、母に手を引かれて、
横断歩道を渡っていた。
右手には小さなビニール製のバッグ。
もう、プール開きの季節か。

3877声 その手のものたち

2018年06月26日

梅雨の中休みで、夏日であった。
いきなり気温が上がったせいか、夜、帰宅すると、
だんご虫にわらじ虫、ぞうり虫になめくじなど、
その手のものたちが、玄関付近にたむろしていた。
扉が開き、明かりが点くと、みな驚いて散って行ったが、
なめくじだけは、ゆっくりと体を折り曲げていた。

3876声 安堵&安堵

2018年06月25日

夜、酒席。
慣れぬ銀座の往来を通り抜けて、
有楽町の駅舎の光が見えると、小さく安堵した。
山手線に乗り、総武線に乗り換える。
夜も更けてきた車内には、赤い顔したサラリーマンが多い。
酔っ払いが自分だけではない、この空間に小さく安堵。
これに席に座れた安堵が加われば、降りるべき駅を
乗り越してしまう可能性が大きいことは、経験上分かっている。
そんな自戒を思い返しつつ、吊り革に両手をかけていた。

3875声 雀蜂

2018年06月24日

午後から梅雨の晴れ間。
夕方には澄んだ月が見えた。
庭から仰いでいると、ぶーんと影が横切った。
虻にしては大柄で、目を凝らすと雀蜂であった。
慌てて距離を取り、夕月よりも大きななその影が、
隣家の木陰を去るまで眺めていた。

3874声 蛍棲む町

2018年06月23日

梅雨らしく、降ったり止んだりの一日であった。
寝室に、蛍の句の色紙が掛けてある。
ようやく当季になってきて、ちらりと目に入ると、
「今年はあと一度くらいは蛍が見れるだろうか」
などと、考えている。
私の住む市川市でも観れる公園などがあり、
少し前までは湿地で野生の蛍が棲息していたらしく、
土地の人に話を聞くと、「どこでも観れた」との事。
昭和から平成にかけて環境が激変しているのだと、
しみじみと感じた。

3873声 湿度と麦酒

2018年06月22日

湿度が高い日はと麦酒が美味しくない。
体調の影響だろうか。
気分の問題だろうか。

3872声 日々

2018年06月21日

マンネリを丁寧にこなせるかどうか。

3871声 黴の家

2018年06月20日

朝から雨が強く降っていた。
洗面台の縁、風呂の戸の後ろなど、黴が発生していた。
雨の匂いと黴の匂いの部屋は、不快であるが、
古い家のためか、取り除こうにもどうしたらよいか、
黴の前でただただ、手をこまねいている。

3870声 寿司屋のコロンビア

2018年06月19日

夜、酒席があり、築地の寿司屋で飲んでいた。
雨の平日のためか、店内は閑散としていた。
築地の一等地と言えど、平日はずいぶんと寂しいなと、空席ばかりの店内を見回した。
一杯目の麦酒の杯の開く頃に、奥の座敷から、突然、歓声が沸き起こった。
それが止んで、また俄かに歓声が小さく起こって、また止んで。
店を出るとき店員にそれとなく尋ねると、室内でロシアW杯を観ているのではとの由。
そういえば、今夜は日本VSコロンビア戦である。
店内が閑散としていた理由は、この試合当日だったからで、
失礼な想像をしてしまった。
帰りの電車内で隣の吊り革の男のスマホをチラリと見ると、
2対1で日本が勝ったようであった。

3869声 警戒

2018年06月18日

今朝は大阪で地震。
震度6弱とのことで、仕事で大阪中心部に電話をかけたが、
午前中は繋がらない状況であった。
雨も降っている。
今日は何をしていても、頭の片隅で警戒している。

3868声 へその揺れ

2018年06月17日

車で走行中であったためか、微弱な揺れを感じた程度であったが、
その後のラジオの報じるところによると、渋川市で震度5弱を観測したとの由。
日曜日の穏やかな夕方の町の雰囲気が、一気に警戒態勢になった。
群馬は災害に遠い印象をもっていたが、いまや、
その認識は新しくしなければならない。
「日本の真ん中・日本のへそ」として県民に認知されている渋川とて、
例外でなかった。

3867声 蛍沢

2018年06月16日

七時半ごろ。
人影が闇に紛れて来たころに、一つ二つ蛍が飛び始めた。
まず子どもの歓声があがるので、すぐに分かる。
昨年に引き続き、今年も傘の下での蛍狩りになった。
傘に蛍が止まったり、これはこれでよろしい。
梅雨寒ということもあり、早々に蛍の沢を引き上げて、
近場で句会となった。
自身の句よりも、他の人の句がとても良く、
やはり、蛍ならではと感じた。
眼福、眼福。

3866声 蛍火

2018年06月15日

明日は句会のため、前橋へ行く予定である。
句会は紙と短冊と筆記具さえあえばできるので、
特にややこしい荷造りも無く、その点は気楽だ。
ここ数年、定例で行なっている句会で、
句会の前の吟行では蛍を観ることになっている。
明日は雨で気温が低くなるとの予報だが、
蛍は火を点けてくれるだろうか。

3865声 静けさのなかの喧騒

2018年06月14日

高崎駅から田町まで歩くのは、久しぶりであった。
駅前の景観はだいぶ変わっており、目に付くのは、
大型ショッピングモールと若者である。
中年の自分はなんだか肩身が狭いような気がして、
昔の風景など思い浮かべつつ、郊外を目指した。
5月27日は日曜日であったが、街中は閑散としていた。
グッドビアサンデーの会場はすぐに分かった。
往来の一角に人があふれていたからである。
学級閉鎖の校内で、ひとクラスだけ授業をしているような、
静けさのなかの喧騒が、高崎らしかった。
日差しの下で飲む麦酒は爽快であった。
高崎を離れてだいぶ経つ私にも、こうやって、
訪れたい場所や会いたい人がいることは、ありがたい。

3864声 ジャンクフード

2018年06月13日

飲んだ後に、駅前のラーメンが食べたい気持ちを抑え、
やっとのことで、家に帰って来た。
その安心感からか、冷蔵庫から缶麦酒を出し、
カップ麺に湯を注いでしまった。
こういうときのカップ麺は、美味い。
頭の片隅では翌朝に胸焼けすることは分かっていながらも、
どんどん箸が進んでしまう。
そして、こういうときのカップ麺は、生めんやら名店の味などの、
高価なカップ麺ではなく、どういうわけか100円でおつりがくるような、
チープなもののほうが、美味しく感じる。
麺がふかふかでも、スープに化学調味料がふんだんに入っていても、
見るからにジャンクフード感のある派手なパッケージのカップ麺が、良い。