日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和6年度は4月(ぬ)5月(岡)6月(す)7月(堀)8月(坂)9月(ぬ)10月(岡)11月(す)12月(堀)1月(坂)2月(ぬ)3月(岡)の順です。

4367声 濃霧の8マイル

2019年10月30日

目覚めてカーテンを開けると、白い。窓の外の世界が。霧である。それも濃霧。最寄り駅へ向かう途中にも、木々の葉がさやぐほど、霧の流れが濃かった。首都圏各鉄道も遅延などが目立ち、静かに騒然としていた。その後はすぐ雲散霧消。秋晴の清々しい一日。巷では「クリスマス」や「おせち」などの幟や旗が目立ってきた。そういえば、十月も明日で終わり。投句を一句。

4366声 男はつらいよと俳句など

2019年10月29日

朝から強い雨。そしてテレビで八千草薫氏の訃報に接し、悲しい気持ちで過ごす。男はつらいよの「 寅次郎夢枕」でのお千代さん役の輝きなどに思いをはせる。そして、新春俳句ingのことを考え始める。次回の新春俳句ingでは、男はつらいよの最新作を観ようとの話が出ている。新年にスクリーンで男はつらいよの最新作が観れる日が来るとは。

4365声 不穏なミス

2019年10月28日

朝から秋晴れ。総合誌の原稿をひとつ校了にする。連作を送信するがタイトルを付け忘れているという、不穏なミス。注文していた本が届き、早速、夜更かし生活がはじまる。夜更けに来月の句会の算段など。

4364声 北関東の肉

2019年10月27日

午前中は免許センターにて住所の書きかえを行う。免許センターのすぐ脇にフライングガーデンがあったのでよる。もちろん爆弾ハンバーグを注文。その香ばしい肉々しさに北関東イズムを実感した。夜に作成済の連作を読みかえすが、どうにもしっくりこない。しっくりこないが、どう直したらよくなるかもわからない。その後、コエドビールの毬花など買ってあったIPA数本を飲み比べる。

4363声 跳ねる跳ねる

2019年10月26日

朝からすきっと晴れた。午後から俳句教室と句会。吟行は近場の弘法寺へ。楓の葉はまだ青々としていたが、桜はだいぶ色づいていた。境内の草むらに踏み込みとばったが跳ねるは跳ねるは跳ねるは。中におんぶばったもおり、久しぶりにまじまじと眺めた。珈琲倶楽部での句会を終え、増水して音も無く不気味に早く流れる真間川沿いを自転車で帰った。帰宅してから俳句の掲載紙の夕刊を買い忘れたことに気が付く。

4362声 俳句の根

2019年10月25日

朝から土砂降り。それが夕方まで続く。千葉県の外房などでは冠水などで列車に運休が出ていた。蛇笏関連の本を読み終える。樹木が根を張って育つように、風土から育つ俳句がある。そういう俳句は強い。すこし良い缶麦酒を数本空け、明日の俳句教室の準備をして寝る。

4361声 秋灯下

2019年10月24日

ポストに掲載誌が届いていた。分かってはいるが、何だか見たいような見たくないような気持になり、深夜にこそこそ読む。知り合いがたくさん活躍しており、とても面白い。掲載されている自作は、やはり甘い部分が目に付き、無性に恥ずかしく、しばし秋灯を見つめる。今夜も電話が1件。

4360声 柔らかさ

2019年10月23日

取り掛かっていた連作が概ね完成する。しかし、弱い。並んでいる字面が弱い。夜に未知の人から電話が来るが、うまく会話が運ばず。文字でのコミュニケーションの柔らかさを改めて実感する。

4359声 即位礼の日

2019年10月22日

午前中は雨。珈琲を飲みつつ即位礼正殿の儀の中継をテレビで観て穏やかに過ごす。午後からは雨が上がり出かけるが、なにかと忘れていたり、うまくことが運ばず神経が磨り減る。夜はちょっとしたレストランで食事。フロアの片隅で、眉目秀麗な女性がピアノを演奏していた。旋律を聴きつつ、ふと、何でもない今日は、日本の令和時代の歴史的な日であることに、改めて心を寄せた。

4358声 コスモスの光

2019年10月21日

くたくたで夜半に帰宅。庭先にぼんやりとコスモスが見え、闇の中の薄紅色の光りに癒させる。昨日、与田浦のコスモスまつりが最終日で、畑にあるコスモスを持って帰って良し、とのことをまつりの係の人から聞いた。それではと、小さめのコスモスをいくつか持ってきて、庭先に植え替えておいた。私の生活圏では、コスモスを見ないので、コスモスに野趣を感じる。昔は身近だった花に接し、そんな感覚になることもなんだか悲しいことである。

4357声 コスモス畑

2019年10月20日

軽い二日酔いで起床。急いで所要を済ませ、一路、与田浦を目指す。今日が与田浦コスモスまつりの最終日なので、ぜひとも来たかった。数年前からこのあたり、いわゆる水郷地帯の風光に魅せられている。とくにコスモスの時期は清々しい。途中でみかける利根川沿いには、やはり先日の台風の水禍後が生々しく残っていた。二日酔いの頭痛のためか、俳句はできなかったが、心地よい風を感じられた。

4356声 おもわぬ誤算

2019年10月19日

恒例の句会のため朝から成田山新勝寺へ行く。雨模様のためか、例年より空いていた。霧雨のなかの薄紅葉はなかなかよい静けさであった。句会の参加者は年々減ってしまっているが、こじんまりとよい雰囲気で何とか無事に開催できた。その後、京成成田駅前で簡単に打ち上げ。チェーン店の居酒屋だがクラフトビールなど豊富で、おもわぬ誤算。その後、やや飲みすぎる。

4355声 わたわた

2019年10月18日

帰宅が遅くなったこともあり、わたわたと。それでも、瓶麦酒やら何やらあけてしまった。明日の句会の準備、総合誌12月号掲載用のゲラを校了にする。

4354声 歯痛

2019年10月17日

先日から歯が痛むので、意を決して歯医者に行った。診察してもらったが、特に虫歯などではなさそうとの由。ではどこからくる痛みなのか。絶対に虫歯だとは思っていたが、その言葉は胸にしまい診断にしたがう。知覚過敏など疑わしいとのことで、薬を塗ってもらいひとまず帰る。ネット句会に投句、五句。

4353声 引っ越しの荷

2019年10月16日

帰宅してポストを開くと、文芸誌が入っていた。開封すると、寄稿依頼であった。俳句専門誌以外の文芸誌から声がかかるのは初めてかもしれない。新聞のゲラなどチェックする。近頃、夜はめっきり冷え込むので、冬服を着ようと探すが見つからない。五月に引っ越したのだが、引っ越しの荷のどこになにがあるのか、いまだに分からない。

4352声 銀座サンド

2019年10月15日

台風の影響もあり、終日てんやわんやと過ごす。夜は句会だったが、全く駄目。兼題との向き合い方を改めて考える。心の奥底に眠っているものに触れずして、何が創作か。そんなことよりも、句会の卓上にあった「銀座サンド」なるサンドイッチが美味であった。麦酒によく合う。ワインにはもっとよく合う。

4351声 泥の匂い

2019年10月14日

榛名湖はいつもより水かさがあがっていたが、澄んで穏やかな水面であった。朝から船の影などたゆたっており、湖畔には馬などもいて平和であったが、貸しボートのいくつかは風雨の被害を受けていた。群馬県から帰路も、各地で台風の爪痕がいたいたしかった。とくに北関東の平野部は出水の跡が生々しい。雨降りの一日であったこともあり、どっと疲れて帰宅。荷を下ろし缶麦酒を空けて今に至る。旅の途中で見た橋を飲み込んでいる激流の河川や、出水跡の泥の匂いが脳裏に焼き付いており、昨晩今晩となんだかやたらに缶麦酒を空けている。

4350声 台風禍

2019年10月13日

とてつもない暴風雨の一晩を過ごした。快晴の早朝、新聞用掲載用の原稿を送信し、家の周辺を見回する。散乱している小枝などを片付け、群馬県に向け出発。途中、高速道路が通行禁止になっており、所沢ICで下りた。一般道で川越を抜け、国道を北上することになったが、越辺川、入間川、その他大きな河川が氾濫しており、橋が浸かっていて渡れない箇所多数。熊谷から本庄へ抜け、高崎までたどり着いたのはもう午後になっていた。烏川の河川敷には泥だらけのグランドに倒れたサッカーゴールがいくつも横たわっており、胸が痛んだ。用事を済ませてから夜道、榛名湖へ上がり、やっと一息ついた。