日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和8年度は4月(坂)5月(ぬ)6月(岡)7月(す)8月(堀)9月(坂)10月(ぬ)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(坂)3月(ぬ)の順です。

5508声 食器用洗剤とスポンジ

2023年07月08日

前にも書いた気がするが、今事務所を置いているのはちょっと古めの一軒家なので、風呂もあればキッチンもある。前の会社にはなかったものだ。簡単なものしか作らないけど、節約と、好きなものを食べたいという理由から、よく調理もしている。

みなさまのおかげで、ここで新しく仕事を始めて1年が経つ。相変わらず売り上げは安定せず、撮影や編集で忙しくしているわりに、やるべき仕事ができているか迷いもある毎日。それでも合同会社として、僕と、経理ができな僕に変わり経理や事務を全てになってくれている竹内氏の2人分の給料は払ってこれた。2年目からは、はじめたドタバタで、とは言えない時期なので勝負とも思ってはいる。

はさておき、今日、切れていた食器用洗剤と、新しいスポンジを買った。夜にベイシアで買った冷凍餃子を焼き、新しい洗剤とスポンジで皿を洗ったところ、いつもよりもきれいに洗えた気がした(この10日くらいは洗剤が終わって水足して使ってたのだから、当たり前とも言える)。会社に2連泊してしまったので(家が近いので朝飯は食べに帰っていた)、今夜はそろそろ辞めて帰ろう。

5507声 波紋

2023年07月07日

みなさんは、群馬県中之条町にある「中之条ガーデンズ」を訪ねたことがあるだろうか。町営のガーデンとしては全国的に見ても大がかりなガーデン。著名ガーデンデザイナーが手がけた映える場所もあり、白、赤、黄色、ピンクと色ごとに魅せ方が違うローズガーデンには多くの人が魅入っていた(今は、薔薇の最盛期が終わった頃)。

僕は以前から度々撮影で入らせてもらっており、昨年10月からは「月にどこか1日、行って撮影する」ということを続けている。人で賑わうのは先の薔薇の季節や山桃の季節、秋薔薇の季節だが、ガーデンズは1年中開いており、真冬には僕以外来場者を見ない日もあった。であるからこそ、「1年を通しての色々な庭が見たい、それを記録することは意味があることだ」という思いがある。(仕事としていただいていて、そのような柔軟な撮影を許可していただける事にも感謝している)

今時期盛りを見せる紫陽花は、枯れてからも美しい。途中、変色をして、それはそれで「朽ちていく」ことを思わせ味わいがあるが、枯れきったあとの色のない姿も良い。大雪の日、枯れた紫陽花は白い帽子をかぶっている。さらに雪は降り、ある時突然、紫陽花が頭を垂れてばさっと雪が落ちる。今日は、まだ残る薔薇やフロックスデイビットなどを撮影しつつ(僕は致命的に花の名前を覚えられず、フロック~はただ札を読んだだけ)、一番印象に残ったのは野反湖を模した野反池で、その上を飛ぶ鳥が水面に触れて(虫でも食んでいるのだろうか)その瞬間に広がる水の波紋であった。

それを撮影することに意義があるのかどうかはまだわからないが、あと少し続ける。

5506声 くもははうということ

2023年07月06日

たった今、谷川俊太郎展で買ったカード、つまりは

生きているということ

いま生きているということ

鳥ははばたくということ

海はとどろくということ

かたつむりははうということ

と書かれたカードが貼ってある窓下の壁、つまりはパソコンデスクの裏から、にゅるっと拳大の大蜘蛛が出てきて(安心して下さい、写真は撮ってません)心臓が止まった深夜一時半。かつてない大捕物となり、ドローンの空箱を駆使して生捕りにし野外へ。あれはきっとこのあたりの主だったに違いない。

くもはつたうということ

5505声 いもくって ぶ

2023年07月05日

谷川俊太郎 絵本☆百貨展」を見に立川へ。「PLAY! MUSEUM」は、その美術館を含むとてもおしゃれなモール内にあった。鉄で作られた広い敷地内には人工的な池もあり魚も泳いでいる。作られた自然としては素敵な作りであったが、行き来の満員電車も含めて、群馬に長く生活してしまったがゆえの都会の違和感を感じてしまう。は、さておき、谷川俊太郎展へ(会期は7/9日まで)。

谷川俊太郎は、小学校の時の国語の教科書で「カムチャツカの若者が・・」で始まる「朝のリレー」を読んだな、くらいと、あとなぜか母校である中之条中学校の校歌が作詞・谷川俊太郎だった、という印象だった。校歌の詳しい経緯は知らないが、後に谷川さんが中之条のわりとそばの北軽井沢に別荘ももってよく来ていたことを知り、そんな繋がりで依頼がされたのではないかと予想している。

今回の展覧会も、北軽井沢に住む悠貴さんからの誘いだった。北軽で会ったこともあるという彼女にとっては、谷川さんとその作品は僕よりずっと身近なものであるらしい。

展覧会はとても良かった。子どもが詩の世界に入っていける、といううたい文句で(「いもくって ぶ」で知られるおならの詩のドームがあったり、パノラマビューでもこっとした生き物?が生成する映像も見られる)子ども向けの展覧会と思っていたが、大人でも見入ってしまう。それはつまり、谷川さんは子ども向けの詩を書いているわけでもなく「子どもでもわかる簡単な言葉で、大人もはっとするような深いことを書いている」からなのだろう。戦争についての詩は、その絵との相性も良くて特に印象に残った。

5504声 ものづくりの変容

2023年07月04日

今年も「秋、酒蔵にて」に参加している。一昨年からか、代表もベテランの指物師・吉澤良一さんから、中堅の陶芸家・閑野淳くんに変わり、変わらぬベテラン勢と若手、良い感じに幅が広がってきた。吉澤さんはより自由に主に料理人との親交を厚くし、秋酒に接点を作る。各料理人は県内外で活躍する一線の方たちなので、若手はその料理人と向き合うことで自らのレベルアップを図っているようにも思える。

昨夜はZOOMによる広告ミーティング。昨年からメンバーに加わった、元ジェトロの西原陽子さんが紙媒やSNSだけではなく、プレス関係への投げかけも提案する。ぼくは5年前くらいからか、紙物のデザインで関わっており、テーマ発表もまだだから(このものづくりイベントでは、毎年テーマを定めてそれに沿ったものづくりも行われる)詳細は書かないが、メンバーである書家の宮森庸子さんの書で良い感じになりそう。

「秋、酒蔵にて」を知ったのはもう10年くらい前。自分ちの近所でこんなイベントが行われていることに驚き(めっかった群馬の堀澤さんともこのイベントで親しくなった)、お客からいつの間にかメンバー内に入っていた。そして、そのたった10年でものづくりの世界も明らかに変容している気がする。

10年前は多分、「私は陶芸家であるから陶芸を作るだけだ」という作家がいた。もちろん今もいるし、当時も作ったものを展示会で売る等いろいろやっていたのだと思うが、今のものづくりはものを作っているだけでは活路がない。吉澤さんは多分、僕も知らないアキサカ初期からそれを意識してアキサカを「ものづくりとお客さんとが売買以外の思いで繋がる場」として作った(会期に必ず酒宴があることもその意図がある)。そして若手作家たちは、ものづくり以外でも人と関わっていくことに抵抗がないように見える。どの道を選んでも楽な道ではないが、変容できる人々は、強い。

というわけで、今年もお楽しみに。

「秋、酒蔵にて」インスタグラム

5503声 タコ焼きの舟にのってソースの海へ出航したい

2023年07月03日

今日は、午前中は事務所で仕事をして、午後は高崎の「VIENTO ARTS GALLERY」で今日まで行われていた森健太郎さんの展示を見に行った。VIENTO~は中之条ビエンナーレディレクターの山重徹夫さんがキュレーションしている小さめな美術展示場で、森さんは中之条ビエンナーレにも出展しつつ、現在は福島県葛尾村に長期滞在し、アートを使った村の活性化の指揮をとっている。その葛尾村のアート活動には知人が多く関わっており、映像編集の仕事として僕も関わるようになった。森さんには会ったことがなかったのでその挨拶も兼ねていた。

森さんの展示「Lemon, Candy, Motorcycle, Battery」は、ドイツの作家ヨーゼフ・ボイスがより良い世界の象徴として取り上げたというレモン電池などからイメージを膨らませ、今世を騒がしているAI技術も取り入れながら、僕等が住むこの世界とは軸のズレた、けれど100%のフィクションとも片付けにくい独自の作品群が展示されていた。森さん自身は、社会問題に物申すというよりは大きな見かけのわりにとても温和な方のようだったが、今時期福島を拠点としているというだけでも芯には熱いものを持った方なのかもしれない。

その足で近くの本屋へ行き、先日前橋シネマハウスで観た映画『ロスト・ケア』の原作小説を買った。映画の方は、僕が関わる伊参スタジオ映画祭で長年シナリオ審査員を務めていただいている龍居由佳里さんが脚本に関わっており、その関係で観たのだが、原作小説との違いが気になって購入した。というか、確固たる小説を映画のために脚本としてリライトする仕事って、並々ならぬ大変そうな仕事だなと思ったりする。

トイレを済ませると、本屋脇の廊下に子どもたちの願い事が書かれた短冊をわさわさとつけた竹飾りが飾ってあった。その短冊の1枚の願いの転載で今日を締めたい。大きく言えば、僕もそんな風に生きたいと思っている。

「ちょっとのお金が欲しい インスピレーションをより与え合える仲間もいるともっといい タコ焼きの舟にのってソースの海へ出航したいLOVE⭐︎」

5502声 フクロコウジ

2023年07月02日

(本日、ショップ用の紙しおりを届けたフクロコウジについて、過去noteに書いたものを転載)

四万温泉を保有する群馬県中之条町のはしっこ、市城地区に「フクロコウジ」という妙ちくりんな名前をもった旅と本と人との接点を提唱する小さな店が出来る(2023年7/1オープン)。店のロゴは町在住のアーティスト・clemomoが担当。僕はショップカードや名刺のレイアウトを担当させていただいた。

敷地として、手工芸や雑貨の店「うた種」と併設した形となる。うた種店主の曽根原さんと、フクロコウジ店主の原沢さんはご夫婦。中之条町である程度暮らす人であれば、その顔が浮かぶ人もいるはずだ。

原沢香司さんは中之条町生まれ。都内の旅行会社に勤務し(その会社は特殊で、在職中にはアウシュビッツやチェルノブイリへの視察も行ったそうな)、地元中之条町の観光協会に勤務。その時に僕も長く仕事をご一緒した。僕も関わらせていただいた、各温泉をドラマ仕立てで紹介する飯塚花笑監督「中之条ぽわぽわ」シリーズや、観光地ではなく町に暮らす人の人生を通して町を知らせる小冊子「nakabito」は、原沢さんなくしては成立しなかったものと僕は思っている。

ある時ふいに原沢さんから「観光協会を辞めて、旅行案内や人紹介ができる本屋をはじめます」と言われた。その思い切りの良さに驚きつつも、僕もそうだけど彼のそれまでを知っている人にとっては納得の選択だったように思う。ここで多くは書かないが彼は町議選にも出馬。まだ始まったばかりだが若手町議として町の未来にも奔走している。

この店について、まずみなさんなぜと思うのは「フクロコウジ」という名前かもしれない。原沢こうじだからフクロコウジ、という言葉遊びもあるが、本人曰く「自分は色々行き詰る性格なのだけど、旅先や本や人との出会いで救われているから」なのだそうだ。ネットが生活の一部となった今、本屋なんてものは正気な人は開けない(誉め言葉のつもりです)。原沢さんが提案する旅も、万人受けはしないが一部には熱狂を生むものを目指している感じがする。顔の見えない大勢に向けた仕事ではなく、顔の見えるあなたに向けた仕事。

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話がフクロコウジから離れるが、かつて中之条町のどん詰まり、六合地区にたった一人で糸つむぎから染色から機織りまでをこなす行松啓子さんという作家が住んでいた(現在はご家族のいる関西へ戻ってしまった)。行松さんが話していた「どん詰まりだからこそ、六合には文化が残っている」という一言は、とても感慨深く今も覚えている。大きな道路が横断する場所であれば、人や物は便利を求めて古いものを捨て去っていたかもしれない。けれど裏は山でその先に何もないからこそ、そこに留まった少数の人は草履編みや木鉢作りなどの文化を今の時代まで残してきた。そのどん詰まりであるからこその豊かさは、同じくどん詰まりである四万温泉にも通じるものがある。

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まちのはしっこの紅葉の森の中、フクロコウジの小さな扉を開くと、旅や人生にまつわるピカピカの新書と、ニコニコした原沢さんが出迎えてくれる。本を購入して隣のうた種で美味しいコーヒーと共に読むも良し、「これから暇なんですけどどこ行けば良いですかね」と尋ねるも良し、人生相談も・・多分聞いてくれるはず。

さあ、あえて、フクロコウジに飛び込もう。

フクロコウジHP
https://fukurokouji.studio.site/

5501声 감자탕

2023年07月01日

僕は、昨年まで知らなかった。前橋の敷島公園のすぐそばに群馬朝鮮初中級学校があるということを。アーツ前橋で行われていた「表現の森」というアーティストが市内の既存のコミュニティと協働する活動のうち、アーツ前橋からは離れ独自に続いている活動がある。前橋市出身のアーティスト・中島佑太の現在の活動がそれで、ふとした縁から彼が群馬朝鮮初中級学校で活動する様を撮影することになった。今日はその3回目。

校舎にはハングル文字の掲示物が目立つが、校内では多くの日本語も飛び交っている。今日は学校授業ではなく、親御さんたちも集まって、お父さんが昼ごはん用の焼肉を外で焼いたり、お母さんが子どもと一緒に体育館でオペラ観劇などをした。中島佑太は段ボールを用いた子ども向けのワークショップを行い、僕もそれに熱中する子どもたちの姿をカメラに収めた。

朝鮮学校、と聞いて最初こそは漠然と「僕が入っても良いのだろうか」という思いもあったが、先生も子どもたちも親御さんたちも、自主的に来て活動を行う僕等にごく自然な好意を向けてくださり、楽しみになるようになった。それと同時に、全く別の活動で耳にした「六合村の鉄山での在日朝鮮人の強制労働」などといった重い歴史について、自分なりに考える時が来たなとも思っている。

夜にはなんと、保護者の方の家に食事にお呼ばれした。たっぷり野菜の上に刺身が乗り、コチジャンベースのたれで食べるサラダから始まり、チャプチェや水キムチ、さらには餃子の皮大の大きさの小麦の皮で様々な具材を包む歴史ある料理まで・・そのどれもがとても美味しかった。そして僕の大好物であった(と言っても東京で2~3回食べただけだけど)감자탕、つまりはカムジャタンは骨付き牛肉とじゃがいもの煮込み。とっても・・優しい味だった。色々を噛みしめる。

5500声 買いそびれ

2023年06月30日

明日は例の授賞式の関係で小石川後楽園に出かけねばならず、朝から早いのだが、夜半を過ぎても麦酒を注いでしまっている。ユニクロでワイシャツを買ってくるはずが、買いそびれてしまい、何を着ていこう。まぁそれはそれとして、明日からのひと月は岡安さんです。来月には梅雨も明け、夏本番を迎えるでしょうね。岡安さんの夏はいかがでしょうか。

5499声 そろわず

2023年06月29日

蒸し暑さ満点の一日であった。都内は三十三度。満員列車の不快指数は計り知れない。やっぱり月の句がそろわず、悩みつつ休肝日として寝ることにした。

5498声 四百字

2023年06月28日

週末にちょっとした授賞式があり、そこでの受賞の言葉とやらを、少し整理した。四百字程度でとのことなので、感謝の辞を述べて終わりくらいがよかろう。毎度、こういう一日は近づくにつれ気が重くなってくる。当日は吟行句会もセットなので、素竹さんも来るしそれはそれで、楽しみである。こじんまりとした会なので、それがいささかの救いである。

5497声 月の問題

2023年06月27日

次の原稿の句を揃えようと、句のストックを眺めると、出せるような句が無く呆然とする。「月」に関連する句なのだが、近年は夜に作句することもめっきり減っているので、当然と言えば当然である。さてどうしたものかと。信条として、この梅雨の時期に秋の「月」の句を作るわけにもいかず、さりとて夏の「月」の句をそろえる気力もなく。問題を棚上げしてとりあえず、麦酒の栓を抜くことに。

5496声 悪い面

2023年06月26日

大急ぎで帰宅して、夜にWEB会議。久しぶりのWEB会議で、いささか疲労した。DXの悪い側面を痛感しているこのごろである。

5495声 栓を抜く

2023年06月25日

わさわさ市川へ帰ってきて、庭の草むしり。夕方にひとっ風呂あびて麦酒の栓を抜く。あんなに良い蛍を見たのに、ほとんど句にしていない。それはそれでよいことにして、寝る。

5494声 瞼の裏

2023年06月24日

午前中から荷物をまとめて群馬へ。実家に顔を出して、夕方に山越え。日暮れ時に車を停めて、沢へ。天気も時期もよかったため、蛍は思いのほか飛んでいた。1,000匹か、もっとか、などと警備にあたっている地元の人たちが話していた。乱舞、とまではいかないが、山影を背に飛ぶ蛍がたくさん見れた。その後は前橋まで下ってきてホテルへ。ヘトヘトだが、蛍火の残像がここちよく瞼の裏に残っていた。

5493声 お題付き

2023年06月23日

早めに帰宅し、結社誌の原稿を送信してから晩酌始める。ひと段落だが、来月中ごろ締め切りで新作6句のお題付きという依頼が来ていた。「お題付き」というのが、なかなか珍しい。今回は新年とかそういう掲載時の時候などではなく、しっかりと題があり、題は一緒だが6句全部が別の季語で、という手の込みよう。ひとまず、寝かせておく。

5492声 ガスけつ

2023年06月22日

睡眠不足かつ水分不足で目覚め、エンジンをふかしたまま一日を過ごす。結社誌の連載最後の原稿の校正をしてガソリン切れ。

5491声 夏至の願い

2023年06月21日

夕方の圧縮された時間で必死に吟行。夏至なので、その句を作りたいと願ったが叶わず。夜に定例の句会へ参加。その後、いつものいわゆる俳壇Barへ流れ、さっと飲んで午前様で帰宅。週末にかけて自らのエンジンをふかしていく。