日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和8年度は4月(坂)5月(ぬ)6月(岡)7月(す)8月(堀)9月(坂)10月(ぬ)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(坂)3月(ぬ)の順です。

2452声 かき分け進む

2015年06月26日

二十歳過ぎてから仕事で初めて沖縄へ行った。
そこでの経験もすばらしかったのだけれど、
フェリーで本州に戻り、宮崎の知人たちに
会いに行こうと決めた。そのフェリーの上で、
いいようのない楽しさ、こみ上げる興奮を覚えた。

 

客観的に考えれば旅行とも言えない短期間の移動、
冒険などではなく、ある程度決まった工程を行くだけ、
なんだけど、その時は

 

「自分の人生を自分の意思で進んでいる」

 

という思い込みみたいなものが沸き上がっていた。

そういう時期だったんだと思う。
昔も今も好き勝手生きているほうではあると思うが、
その頃に比べるとやはり何かしらの制約を感じているんだろうね。

 

もういい年だから、制約は当然だよね、と思う一方で、
青空の下、人生の波をかき分け進むあの時の興奮を、
もう一度味わいたいと思う自分がいる。

2451声 焼きヨーグルト

2015年06月25日

朝どの番組を見るかによって、個性ってでるかも。
子どもの頃は福留から福沢とズームイン一本だった僕も、
近年では「女の子がたくさんいるから」とZIPを見て、
「たくさんいなくても夏目アナ一人いればいいや」と
TBSあさチャンを見ている。

 

あさチャンではよく、料理サイト「クックパッド」の
流行レシピの特集をする。今朝は「焼きヨーグルト」なるもの。

 

作り方は簡単。無糖ヨーグルトをペーパーで30分ほど水切り。
それを耐熱皿に移してオーブンで30分焼く。それを冷蔵庫で1晩。
水気がなくなり豆腐のような歯ごたえも出るので、
チーズっぽくなる、というレシピらしい。さっそくやってみた。

 

作り方によるんだと思うが、チーズではなく、
水気がなくなったヨーグルトがやや固まったもの、が出来上がった。
でもこれはこれで悪くない。肉と一緒にレタスに巻いたり、
グリーンカレーで炒めた挽肉と一緒に食べたらおいしかった。

 

「どんな味なんだろう?」というワクワクは、ネットを通じて拡散する。
そこから家庭の味に定着するものはごく一部なんだろうけど、
結果だけじゃなくて、作っていく過程が楽しい。夏目アナはかわいい。

2450声 シャッターチャンス

2015年06月24日

早朝の仕事をしていると、
ふと見た山や草花が、はっとするほど美しい時がある。
朝日の加減もあるが、自然には美しい時間帯があるんだと思う。

 

そんな時、ちょっと携帯を出して写真を撮る。
カメラの精度も腕も足りないのでそのままは映らないが、
普段撮るものよりはいい写真である気がする。

 

「ライトを当てて物を撮る時のコツは、
肉眼で見ていいと思うまでファインダーを覗かないこと」
とめくった本にあった。基本中の基本ではある。

 

カメラの機能で、撮った後にコンピューター上で、
どうにかきれいにしようとすると、並の腕では失敗する。
「撮る瞬間にその対象が心動くものであるかどうか」
が、大事なんだと思う。

 

それは写真に限らず動画もしかり。きっと、俳句もしかり。

2449声 天日干し

2015年06月23日

塀にずらーっと布団が干してある。
今日はお日さまいっぱい吸い込む天気。

 

とり込みたての布団にこどもがダイブしたら、
まだあっついからやめなさい、
ってお母さんは怒るんだろうか。

 

夜。

 

お日さまいっぱい吸い込んだ布団に、
洗い立てのシーツをふぁさーっと広げる。
それは、三ツ星ホテルもかなわない、最強の寝床。

2448声 映画館

2015年06月22日

映画を観る機会はめっきり減ってしまったが、
それでもシネマテークたかさきへ観たい映画を観に行くのは
僕にとって至福の時である。

 

以前観た映画に『私はロランス』という映画があった。
男前な学校教師のロランス。彼はある日、
自分が女性として生きることを宣言する。
スカートを履き、化粧もバッチリ決め出社。
生徒や同僚にはざわめきが起きる。なにより、
彼と親密に付き合ってきた彼女・フレッドはひどく混乱する。

 

そんなロランスとフレッドの長きに渡る愛の軌跡を、
独自の映像美と肉薄する人間描写で描き切った力作なのだが、
観終わりクタクタにやられたと思った後に、
実はこの映画の監督、グザヴィエ・ドランは若干25歳位だと知り、
「そんな若い奴に驚かされ泣かされコテンパンにやられた」
とくやしい思いをした記憶がある。世間は彼を天才と呼んでいる。

 

彼の新作『マミー』をシネマテークたかさきへ観に行った。
精神疾患を持つ暴力気質のある息子と、
一人親として彼とどう接していいかわからない不良な母親の物語。
もうすでに一ファンである。今回も、コテンパンにやられた。

 

ドラン監督自身、ゲイであることを告白しており、
映画にもいわゆるマイノリティな人物が多々登場する。
世間との軋轢の中で彼らが見せるむきだしの感情と、
その芯にある愛、輝きのようなものを、若干25歳位のこの監督は
ストレートに差し出してくる。映画好き人間好きには溜まらない。

 

そういった映画を暗やみの中、見ず知らずの誰かと共に
観て、共感することは、とても大切なことだと思う。
その日の上映後、知り合いは誰ひとりいなかったので、
この『マミー』を観て興奮したと言っていた知人に
わざわざ電話をかけた。「なあなあ、あのシーンだけどさ!」と。

 

映画をもっと観たい。映画館へ行きたい。

2447声 ZINPHONY

2015年06月21日

Zine(ジン)というものをご存じだろうか。
出版社ではなく、個人がハンドメイドで作る小冊子、
書く内容も、本としての装丁も自分で考え作る小冊子のことだ。

 

東京などではこれを集めた販売会イベントが行われており、
高崎でも「ZINPHONY」(ジンフォニー)という名前で不定期開催されている。
次は6/27(土)28(日)に高崎・SNARK3階での開催だ。

 

僕はなんだかこのイベントが好きで、過去にも
「自分史をめっちゃ絡めた、にほひたつような極私的映画コラム集」
「この鶴のひとこえコラムから、(ぬ)と(ほ)の僕が思うベストの抜粋冊子」
を販売させてもらった。後者は、他人のふんどしで相撲を取る作戦である(笑)
そのわずかな売上で、正月の「お気楽俳句ing」ではわずかなビールをシェアした。

 

今回僕は「自炊式カレーZine」なるものを出展する。
自炊式カレーとは、一度は見たことあるかな、スーパーの惣菜コーナーで
売っている、じぶんでしゃもじやお玉をもってよそうカレーのことである。
なぜそんなものを小冊子にするのか?

 

1杯198円(税込)という安さから、本気で昼ごはんとして食べていたが、
ある日ふとこれにコロッケや豚カツ以外を乗せたらおもしろいんじゃないかと。
それ以降、そのスーパー内で買えるもの限定で、焼き芋や駄菓子のビックカツ、
鰻やソフトクリーム(ネットに書いてあったんだよ)を乗せて食べてみた。
「その写真や感想を本みたいにまとめるのだ」と思うと、楽しさも増す。

 

そしてこのコラムのおかげもあり最近「文を書くこと」に関心があり、
「僕の隣で自炊式カレーを食べているおじさんは実は・・」という妄想から、
小説も書いてみた。それをA3用紙表裏に印刷し、八折にして出来上がり。

 

日々の生活の中で「表現したい」という気持ちが沸き上がることはないだろうか?
それを、ネット上のデータではなく小冊子という「モノ」として形にする。
それが誰かの手に渡り、同じように誰かが作った小さな「表現欲求」に触れる。
それは「大事に書いた手紙のやりとり」に近いものがある。

 

僕にとってはそれが、とても面白い。

 

ZINPHONY

2446声 アイアイアイライク演歌

2015年06月20日

たまに、出張カメラマンをする。
運動会や演奏会などのビデオ撮影である。

 

今日は伊勢崎で、演歌コンサートの撮影だった。
3カメ体制。僕は、歌の調子に合わせ寄ったり引いたり撮る係。

 

昔から、さほど演歌が好きじゃなかった。
テレビで流れる演歌を聞いては親父が口ずさみ、
聞きたいんだから黙ってて、と母が言う。
僕はいつも、「チャンネル変えたいな」と思っていた。

 

ところが、である。30も半ばに差し掛かってきたら、
「演歌悪くないじゃん」と思うようになった。
自分から聞くことはないが、今日のように生で聞くと、
伝わってくる“何か”がある。

 

映像撮影的に言わせてもらうと、
演歌は情などをのせ力を込めて歌うので、
情念込めて歌いきった後のドヤ顔?に清々しさを感じる。

 

多分、藤あや子や伍代夏子の熱唱を間近で見て、
うなじから湯気があがるような色気を感じたら、
天城越えしてしまうかもしれない。

 

・・・なんだ。発想が中年らしくなってきたから、
演歌も年相応になってきた、というだけかもね。

2445声 逢いたかった

2015年06月19日

いつもそばにいるから、特に感謝もしないけど、
「ずっときみの事考えてたんだ、1秒でも早く逢いたかった」
って思う事あるよね・・・トイレの話ね。今朝それだった。

 

「めっかった群馬」に文章を書くとなると
「う〇このことも書かねば」という強迫観念に捕らわれるよね。

ここの読者の方も心のどこかで、
「今度はいつ、う〇この話が出てくるんだろう」って期待するよね。

 

(ほ)の人のせいだね。

2444声 橋本さん!

2015年06月18日

「さあ始めよう」。橋本さんのひと声で、都会の公園、僕らはカフカの「変身」の文庫本を開いた。「映画だけじゃだめだ。全てのことに興味を持て」橋本さんは僕ら学生に対し、常にそう言っていた気がする。

 

 

便利なのか怖いのか、LINEに登録したら電話帳に入っている人に「僕LINE始めたよ!」みたいな通知が一斉送信されてしまったらしく、何年も連絡をとっていない知人とスマフォの小さな画面内で繋がってしまった。

 

その流れで、「日本映画学校15期橋本ゼミ」のグループにも入ることになり、10年以上の時間を経て、当時の同級生の子どもの写真などが目に入るようになった。映画に関わっているのかそうでないのかは定かではないが、みんなそこそこ元気にやっているようだ。

 

今は日本映画大学になってしまったが、僕らがいたころは専門学校。日本映画学校では1年時に脚本から撮影、インタビュー取材など一連を学び、2年時から専門コースを選び分かれるようになる。1年が始まる際には、「学生が自分の担任を選べる」というユニークな制度もあった。

 

僕が橋本信一監督を1年時の担任に選んだのは、「他の講師が映画監督然としていてケリでも入れられそうな中で、橋本さんはニコニコ優しそうだったから」という不純な動機からだったかもしれない。でも、一番ピンと来たことは確かだった。

 

橋本さんはドキュメンタリー演出と学校講師を兼任し、僕らが卒業した後には、『掘るまいか』、『1000年の山古志』という新潟県中越の山村に暮らす人々を追ったドキュメンタリー映画を監督した。ラーメンが好物で、「岡安、あのラーメン屋はうまいぞ」と、ゼミ生数人と共にラーメン屋に連れて行ってもらった記憶もある。

 

冒頭のカフカ「変身」は、橋本ゼミ恒例だった「一つの小説を皆で読み、意見をぶつけ合うことで、自分が気付かなかったことを知る授業」である。沢木耕太郎の「人の砂漠」を合評した記憶もある。映画を作る人間は、人間を知らなければいけない、と、裁判の傍聴にも連れて行ってくれた。予想通り優しい人だったが、映画や表現については全力の人だった。

 

 

映画学校を卒業して6年が経ったころ、お隣新潟の「長岡アジア映画祭」で『1000年の山古志』が上映されると知り、観に行った。中越大地震後、全損に近い被害を受けた山里で生きる人々を長年取材したその作品には、橋本さんやスタッフが「取材する人される人」の垣根を越えた密な付き合いを重ねたことが、はっきりと反映されていた。力作だった。舞台挨拶が終わり、楽屋のような部屋に、橋本さんを訪ねた。

 

「おー!岡安、久しぶりだな!」と橋本さん。何を話したのかはよく覚えていない。「この後、ラーメン食ってくか?」という橋本さんに、「群馬まで帰んなきゃなんで今日は帰ります」と僕。それが、橋本さんに会う最後になるとは微塵も思わなかった。

 

「映画だけじゃだめだ。全てのことに興味を持て」という生徒への激。それは実は橋本さんが自身を奮い立たせるために自分に課していたことなんじゃないか、と今になっては思う。もっといいかげんな人であったなら、今もひょっこり会えていたような気もする。

 

映画学校卒業から10年以上の時が経った。映画に関わっていてもそうでなくても、僕ら橋本ゼミ生の心の中には、橋本さんの想いがきっとある。そう思ったら、顔を上げ前を向くしかなくなった。

2443声 かっこいい店

2015年06月17日

「かっこいい」の基準は人さまざま。
僕は、流行り廃りよりも、すみずみまで
思いが行き届いているモノ、コト、仕事を見ると
「かっこいい」と呟いてしまう。

 

お店の話。

 

そういった意味で「ザブン」もかっこいいけど、
前橋の「monsoon donuts」や「サンデールーム」、
高崎の「灯り屋」や前橋の「あわたま」、
家具の店だけど館林の「コト」など、
記憶に残っている店がいくつかある。

 

今日はじめて、高崎の「matka」に足を踏み入れた。
入った瞬間に鼻毛が引っ込むようなかっこよさである。
(こういう事を書く時点で、店にそぐわないことは自覚している)

 

住宅設計や家具デザインを行う旦那さんと、
マクロビオティック料理を教える奥さんによる
ギャラリー&カフェの「matka」。
経験豊富な目で選ばれた食器や家具が置かれている。

 

知人経由で「ナイトバザー」が行われることを知り、
ほうれんそうのお浸しなどが合いそうな中小組みの
赤い魚の模様が描かれたお皿を買った。

 

お皿を選ぶ自分の目、にはいまいち自信が持てないが、
この店主が選んだものなら間違いない!
と、会った瞬間に確信した。物腰柔らかなご夫婦だった。

 

若い頃はいわゆる「かっこいい店」が苦手だった。
自分はかっこよくない、というコンプレックスのせいかもしれない。
けれど今思うに、それは「表面的にかっこいい店」だったんだと思う。

 

かっこいい=本質を見極めている

 

と思うようになってから、そのかっこよさにはなるべく
触れたいと思うようになった。そういった気持ちで行く店は
一見敷居が高いように見えるが、外見で人を選ぶ店主は皆無で、
その店にあるものの事をとても大切そうに話してくれる。

 

そうして買ったもの、食べたものには、嘘がない。

2442声 新聞配達

2015年06月16日

僕がつとめる会社の母体は、新聞販売店である。

 

というと、僕を知っている人は、
えーっと言うかもしれない。

 

宅配クリーニング
宅配魚屋
ジェラート屋
資材販売
節電コンサル業
チラシ等広告デザイン
映像制作

 

自分でも切り替えができない位に
様々な仕事をしてきたが、全て同じ会社である。
そんな風変わりな会社にあって、
新聞配達だけは、

 

「夜型なんで朝弱いもんで・・・」
と避けてきた。

 

でも必要があって春から日によって
手伝っている。朝は二時半起きだ。

 

やってみると、案外嫌いではないことに気付く。
決めれらた時間に、
決められた部数を配れば、
毎回きちんと終わりがある。
という、簡潔さも良い。

 

ぼーっとして誤配は論外だが、
朝日が昇る前から登った後のその時間は、
体を動かしながら考え事をするにも適している。

 

配達を終えた午前6時。
無性に牛乳が飲みたくなる。

 

皆が動き出すちょっと前、
朝日に目を細めながら飲む牛乳は、
すーっと体にしみこんでいく気がする。

 

そして、そのあと必ず眠くなる。

2441声 ドローン

2015年06月15日

アスリートが頭などに付けて、臨場感ばっちりの映像が撮れる
「GO PRO」が流行った時も、「ふーん」だった。
いかんと思いつつもスポーツはほぼ興味なし。
巨人はデーブ大久保で止っている。

 

「これからは3D映像だ!」と家庭用ビデオカメラで
3D映像が撮れる機種が出た時も、「ふーん」だった。
世間はそれをあまり求めないと思ったし、
実際3D映画も上映、少なくなったんじゃないかな。

 

そして、ラジコンヘリにカメラを付けて空撮ができる
「ドローン」が流行りだした時も、「ふーん」だった。
空から見下ろすインパクトは最初だけだと思うし、
結局「人間」撮らなきゃ映像は持たないよね、なんて独り言。

 

 

必要あって、「ドローン」撮影の現場に立ち会った。
7/26(日)に東吾妻町コンベンションホールで開催する
「岩櫃乱舞(いわびつらいぶ)」という映像演劇ショーの
素材撮影である。僕もスタッフとして加わっている。

 

東吾妻町にでーんとそびえる岩櫃山は、
真田幸村が幼少期を過ごしたという云われもある山。
その岩櫃山を、いくつかの角度から空撮した。

 

実際実物を見ると・・・おもしろいよね。
畑の上をすいーっと移動、樹を手前にぐーんと上がると、
街並みに続いて、青空をバックにした岩櫃山が現れる。
ドローンとはつまり、筆の一種なのだと思った。
それで描く線は、描きようによっては、おもしろい。

 

「岩櫃乱舞(いわびつらいぶ)」は、殺陣やダンス、
モーションキャプチャー、空撮を駆使した一大ショー。
入場無料なので、ぜひとも足を運んでください。

 

それでは私、この辺でドローンします。

(これが言いたかっただけという説も)

 

岩櫃乱舞

2440声 スパイス

2015年06月14日

白菜が食卓に出始めた。

 

白菜のみそ汁には、七味を振るのが好み。
じゃがいもと玉葱のみそ汁には、黒胡椒を振るのが好み。
ならば大根のみそ汁には何を落とすの?と人から聞かれ、
贅沢を言えば柚子の皮、と答えた。

 

梅雨時期になると、体がじわじわと鰻を欲する。
本格的な鰻の蒲焼きを食べた機会は少ないが、
長野でふらっと寄った店で頼んだ鰻重。
炭火でふっくらカリっと焼かれた鰻は、
粉山椒を振ることで、その味が記憶にまで焼き付いた。

 

話しは変わるが、中之条から渋川へ向かう途中、
希少価値の高い生酒も扱っている明治堂支店さんの
店先の看板に書かれた文句は、味わい深いものがある。

 

「人生のスパイス、酒」

2439声 人との関わりしかない

2015年06月13日

ジョウモウ大学の用が終わり、皆さんと(ほ)の人の店「ザブン」に流れた。
吾妻からひとやま越えての高崎である。「ザブン」なのにビールはお預け。
それは、焼肉屋に行ってキムチしか食べられないのに似た感覚である。

 

久しぶりの面々と話しをしているうちに、
「結局は、人との関わりしかないんだなぁ」そんな事を考えた。

 

楽しいことをやろう、と集まった関係。
お金と責任が行き来する、仕事の関係。
損得勘定ではない、感情をぶつけ合う関係。

 

誰と会い何をするか、で人生のほとんどは決まってしまうのかもしれない。
それに自覚的になることが、人生を楽しむコツ・・・なんだろうか。

 

実は移転後初の「ザブン」であったが、酒を飲まなかったのでノーカウント。
次こそはビールで喉を鳴らしたい。

2438声 まちの学校

2015年06月12日

群馬県内あちこちで、何かを知りたい人が集まってその場その場が大学になる。

 

そんな校舎も入学試験もない市民大学「ジョウモウ大学」ももうじき4年を迎える。最近の授業としては、桐生にある天然酵母パン屋を教室にした酵母の世界授業(ただのパン作りではないことが肝)。渋川のジャム屋が講師となり畑でひたすらカモミールを摘む授業。ちょっと前では、魅力的ないらないモノを持ち寄って愛でる授業など、目的を立てつつも参加者の横のつながりを大事にした個性的なワークショップを展開している。

 

2011年の創立時、県内で同時多発的に授業をしよう!という提案を受け、先に書いた中之条ビエンナーレを舞台に「中之条ビエンナーレができるまで」という授業を提案させてもらった。完成したアート作品だけじゃなく、普段は見られない制作過程を見ることこそがおもしろいんじゃないか、という思いつきから立ち上げた企画だった。その2年後の2013年も同様の授業を行い、今年はその2年後の2015年ですからね・・久しぶりにジョウモウ大学の拠点である高崎のMOTOKONYAを訪ねた。

 

「大人が真剣に楽しめる場所を作ることで、学校でも会社でもないサードプレイスを創る」という言葉がわかりやすいか、ジョウモウ大学のような活動は、聞けばたいがいの人が「いいね!」というのではないだろうか。けれど、イベントなどに関わっている人ならウンウンと思ってもらえると思うが、事を3年以上続けるのは容易くはない。MOTOKONYAに集まるデザイナーや建築家、大学の先生や、OL、主婦や学生など年齢も職種も違う人たちを見て、当初と比べて認知度もぐんと上がったよなぁと思うと同時に、昔と変わらないゆるい感じ、が良いなぁと思った。こういった集まりで大事なのは「参加者一人一人が、いかに自分事として楽しめるか」だからね。

 

ちなみに、過去には(ぬ)の人こと抜井さんも俳句授業で先生をつとめ、(ほ)の人こと堀澤さんも先生になり受講者に白菜漬けのチョコレートコーティング(!)を食べさせていた記憶がある。今年には「ゆたり出版」から「ひとが輝くまちの学校」というジョウモウ大学本も出版された。

 

サイトから無料登録をすると、毎月「えっ、そんな角度からそれ見るの?」という授業案内のメルマガが届く。あなたの「面白い!」にひっかかる授業もきっとあるので、ぜひとも登録をおすすめしたい。でも、一番楽しい授業は、「授業をつくること」だと僕は思っているので、たまに行われる公開ミーティングに参加してみるのも良いかもしれない。

2437声 きらきらした

2015年06月11日

2年に一度の「中之条ビエンナーレ」がまた始まる。2007年が第一回だからそれから8年が経ち、今年はもう5回目の開催だ。早いもんだね。

 

始まった当初は、自分が生まれ育った町のあちこちにアート作品が並ぶ様子が面白かった。そういう機会がなければ足を運ばなかっただろう古民家や、養蚕のお宅も回った。やがて町は六合と合併し、ビエンナーレの展示場所も広がった。そして、幾たびか顔を合わせる作家さんたちとも仲良くなってきた。そこまでくると、楽しくて仕方がなくなった。

 

「芸術家は、社会を敏感に感じ取り我々の“先”を見ている。それに共感することは、不明瞭な未来を知る手がかりになる」的な話しをしたのは、ビエンナーレ創生の立役者でもある入内島道隆旧中之条町長だった。この言葉を読んで、僕は体のなかで何かがすっと落ちた気がした。

 

社会人も10年以上続ければ、甘い考えではどうやら生きられないということがわかってくる。金がすべてじゃないなんてきれいには言えないわ、の世界である。そんな社会生活を送っていると、映画を観る機会も減り、芸術は遠ざかる。そんな中、偶然にもわが町で、伊参スタジオ映画祭に続き、中之条ビエンナーレという芸術祭が始まったのだ。

 

どっぷりビエンナーレに関わる人たちは、その苦労も大きいことを知っているが、僕くらいの関わり方だとやはり楽しくてしかたがない。でもそれは、「身の回りの生活だけで窒息ぎみな身体に、作家を通して真剣に削られ磨かれきらきらした真実、あるいは未来が取り込まれるから」なんだと思う。

 

今年は9/12からの開催。みんな来てね!

(担当させていただいた前回の告知映像はこちら

2436声 蛙の唄

2015年06月10日

「このあたりは蛙の鳴き声すごいんだよ」
という話をよそで聞いた。そうかな?と思う。
なぜなら、うちの近所はもっと賑やかだからだ。
・・当たり前だと思っていると、意識しない類いの音。

 

この時期、うちの近所の蛙の夜鳴きがすごい、
ということに気付いたのは、神奈川で一人暮らしをし、
久しぶりに実家へ帰った時だったかもしれない。

 

理由は忘れたが、落ち込んでいた。落ち込むと、
意味もなく夜、ふらふら歩きに出る習性があった。
その時気付いたのだ。ゲコゲコグワグワ・・大合唱に。
それもやはり、家から出たから意識したんだと思う。

 

蛙の唄も、森林浴も、海を見に行くのもそうだと思うが、
そんななかに身を置くと、例えテンションは上がらなくとも
マイナスだった気持ちがゼロまで戻る。不思議なもので。

 

まったく自覚していなかったけど、青春時期の僕は、夜。
ふらふらと出歩き、癒されていたんだと思う、蛙の唄に。

2435声 満たされるたべもの

2015年06月09日

高崎「BIOSK」で買った野菜には、たいした調理がいらない。

 

橋本農園の玉ねぎは、炒めただけでもごちそうだし、
あっちゃーふぁーむのレタスは、オリーブ油と塩だけで良い。
レタス特有のえぐみはなく、瑞々しく、甘い。

 

「もっと気軽にオーガニック」を掲げた「BIOSK」。
そのパンフレットなどを担当させてもらっている。
5月からは野菜が委託販売から農家による直売形式に変わるので、
店主の櫻井さん、この店で知り合った写真家のミワさんと共に、
上里、赤城と、提携する農家を回った。

 

農薬も肥料も使わず、自然や野菜の力を活かして育てられた野菜。
僕は別にオーガニック志向ではないので、スーパーの安い野菜も
おいしいと食べるけれど、味はもちろんその他にも違いは感じる。

 

パスタ食べ放題!の店に行けば、パスタ全種、ピザ全種、
ポテトに唐揚げ、カレーにケーキ、ちょこっとだけ野菜と、
ほぼ全てを一口は食べないと気が済まなかった僕が、
「BIOSK」で売っているような野菜を食べると、
それだけで満足してしまう。

 

たくさん食べても腹が満たされないのは、野菜不足など
食事が偏っているからそう感じるのだ。と聞いたことがある。
であれば、栄養面だけではなくて「その食べものにどれだけの
愛情が注がれているか」も、体に影響しているのではないか・・

 

なんてことは考えずに、野菜は新鮮なうちに食べるに限る。