日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。現在の担当者は堀澤、岡安、すーさん、抜井です。この4人が月替わりで担当しています。令和2年は、5月(堀)6月(抜)7月(岡)8月(す)9月(堀)10月(抜)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(抜)3月(岡)の順です。

320声 気質

2008年11月15日

さて、土曜日。
もう、午前中を無為に過ごしてしまいました。
今日は、朝から天気が良くないからでしょうか。
何だか、気分が優れないような心地が致します。

おいでになられたのに、何もお構いしませんで、申し訳なく思います。
珈琲の一杯でもお出しして、お話でも出来れば宜しいのですが、
生憎、出掛ける用事がひとつ。

大した用事ではないのですが、既に、予定の時間を過ぎておりまして。
いえ、お気になさらずに、如何です、一杯。

319声 通過列車

2008年11月14日

煩悶は良いが懊悩は良くない。
つまりは、気にせず悩めとでも言おうか。
まぁ、私の場合。

会社において部長あたりから面罵される。
「んーな事じゃ、テメェの給料なんて出さねーぞ、この、こんこんちき」
すると私、おもむろかつ冷静沈着に、右手人差指と中指を立て、
ゆっくりと左右を指差し確認する。
この行為は、浴びせられる叱責を列車に見立て、今まさに駅(脳)を通過しましたよ、
と言う、ユーモアに富んだ皮肉のつもりである。
駅係員として、切符の一つでも切ってあげたい様な心持でいる。

しかし、ユーモアとユーフォーの区別もつかない、茹ダコ人間化した人から見れば、突然の奇行。
さてはいよいよ、コイツ気でも違えたかと思い、事態は一気に沈静化の様相を得るのである。

列車が通過する際は、くれぐれも、白線の内側に下がって待つ事。

318声 鋭敏であれ

2008年11月13日

視界前方の風景を眺める。
行ったん視線を逸らしてから、膝を曲げて中腰になる。
そしてまた、同じ風景を眺める。
そこにあるのは、同じ風景であるが、見え方が違う。

11月14日の試み。
朝、いつもは、食パンを焼いてからマーガリンを塗るのだが、
今日は、塗ってから焼いた。
夜、いつもは専用のグラスでビールを飲むのだが、
今日は、湯のみで飲んだ。
同じ物が違う味。

その試みが、感覚を養う。

317声 風の子

2008年11月12日

車通勤の私は、朝、通勤ラッシュがある時間には家を出る。
信号待ちの長い車列の中、車窓から毎朝見る光景がある。
それは、車道の脇を登校する小学生たちである。

ランドセルを背負った四、五人の小学生たちが、列を成して登校して行く。
この地区で登校の際に決められている、登校班と言う制度だ。
「班長」と言う黄色い腕章をランドセルに付け、一番前を歩いているのが、上級生。
黄色の帽子を被って、心許な気について行くチビッ子が一年生であろう。
そんな光景を見ていて、気付く事が二つ。

まず、大人しい。
皆一様に黙々と、中には浮かない表情で、億劫そうに歩いて行く子供も見受けられる。
年寄りのハイキングじゃあるまいし。
「子供は風の子」なんて表現を使うと、年寄りだと言われそうだが、
私が子供時分には耳蛸な言葉であった。
実際、毎朝、笑顔と大声を撒き散らしながら、風と戯れる様にして、登校していた様な記憶がある。
その中には絶対にいつも、どこで拾って来たのか、
棒っ切れなんか持って、振り回してる奴がいたものだ。

そして、小綺麗。
皆、身に付けている衣服が小綺麗、お洒落である。
男子も女子も、小生意気に凝った刺繍が施されている、
どこぞのキッズブランドやら、と見受けられる服装が多い。
私の時分には、特に男子は皆、体操着で登校してくる子が多かった。
その子らの体操着の肘や膝には、大抵、擦り切れを隠す為の、
継ぎはぎやアップリケが見えていた。
私も経験があるが、親が膝などの目立つ場所に、幼稚で派手なアップリケをしてしまい、
非常に恥ずかしい思いをした事がある。

大人しくて小綺麗な子供たちが、黙々と登校して行く光景。
そんな光景を、毎朝、車窓から眺めていると、すこし寂しい心持になる。
私の胸中を駆け回る言葉は、
「もっと笑顔と大声で元気よく」
「服なんか擦り切れるまで遊べ」
そして、年寄りだと思われても、やはり言いたい。
「子供は風の子」
さぁ、鼻たれ小僧、棒っ切れ持って突っ走れ!

316声 楽屋裏

2008年11月11日

本日は高崎市街地を転々。
映画館に美術館、ラジオ局。
「取材」と言う状況にあやかって、
各所の言わば「楽屋裏」を覗かせてもらった。
そこは究極を生み出す場所。
さて、「めっかった群馬」の楽屋裏って、
どこなのかしら。

315声 路上の月

2008年11月10日

酔って路上。

仄暗い電信柱に問う。

答えず三日月。

今宵は冷える。

314声 ロータリー

2008年11月09日

先日、桐生市の或る銭湯を訪問した。
店主の了承を得て、出来るだけ他の客の邪魔にならぬ様、
室内をカメラで撮影していた。
「古き良き銭湯かい?」
と、後ろから声。
振り向くと、悠然と気を抜いた姿勢でマッサージ機に腰掛けた、人の良さそうなおじさん。
「古き良き銭湯です!」
と、俄かに力む私。
するとおじさん。
「よし、じゃあ、連れてってやるから待ってな」(声がマッサージ機によって若干振動)

一瞬、返答に困って曖昧な相槌を打つ私をよそに、
虚空を見つめながら、体全体が小刻みに振動している、マッサージ機のおじさん。
それから、脱衣場、浴室、と人の居ない時を見はらかって撮り進めていた私にまた。
「はい、行くよ」
と、着替えもマッサージも済んで、サッパリとしたおじさん。
何故だか、私が待たせていた様な空気が漂い、「はい、今行きます」と、
番台の店主にまた来ることを告げ、即座に銭湯を後に。

銭湯を出ると、おじさんは自転車、私は小走りで、本町通りへ。
どうやら、近所にある別の銭湯を案内してくれるらしい。
桐生市内の歴史、銭湯の歴史の講釈を聞きつつ、冬の商店街を疾走。

聞くと、おじさんは三吉町(隣町)の人間で、家湯もあるのだが、
気分転換に近所の銭湯を巡っているとの事。

「ここがロータリーで、あそこが銭湯」
おじさんが指さす方向に、煙突が見えた。
「ロータリーって何ですか」
と聞くと、おじさん誇らしげに。
「今じゃ唯の交差点だけど、昔はこう、ロータリー式になってて、
地元の人間は未だロータリーって言っるんですよ」
と、何故か敬語で力強く説明。
そして、「じゃ」と片手を上げて、おじさんは一度も振り返らずに、
どんどん小さくなって行った。

おじさんが案内してくれた銭湯。
おじさんと会う前に、既に訪問していた。
けれど、そんな事はどうでも良い。
見ると、おじさんの姿はもう無く、夕暮れのロータリーだけがあった。

313声 瓶麦酒 with おでん

2008年11月08日

おでん。
は、やはり瓶麦酒である。
そして、サワーでなくハイなのである。

高崎市街地のおでん屋より。

312声 ピンぼけ

2008年11月07日

焦って撮った写真は、ピンぼけな写りが多い。
それは文章にも言える。
焦って書いた文章は、やはりピンぼけな内容が多い。

酔って撮った写真、これもピンぼけな写りが多く見られる。
そして、酔って書いた文章。
これは、ピンぼけていない事がしばしばある。
だから、まずい。
内容が、非常にマズイ。

翻って考えてみる。
常に、書いてはならない様な、マズイ内容を胸に抱えている。
毎日、文章の内容においてそれらをぼかしつ、書いている。
と言う事になる。

この調子で書くと、なんだかピントが合わさって来てしまいそうである。
なので、ここらで止して、ピンぼけな文章を、今日も繋ぐ。

311声 96度の不思議な面々

2008年11月06日

近所に日帰り温泉施設があって、よく利用する。
そこに、サウナがあるのも、私が利用する大きな要因である。

いつも行く、そのサウナで見かける、すこし不思議な面々を紹介。

まず、座らない人。
サウナの構造は、大抵、階段状になっており、座る場所にタオルが敷いてある。
そこに座りたくないのか、修行の一環なのか。
サウナに入っても、座らない人ってのがいる。
座らないでジッと、部屋の端っこ辺りに佇んでいるのだ。
虚無僧スタイルなのだろうか。
裸なのに。

次に、汗を素手で頻繁に払う人。
この人の隣に座ってしまったら、大変なのである。
サウナに入って座っていれば、当然汗が噴出してくる。
その出てきた汗が、腕や胸部腹部で玉の様になっている。
自分のそれを発見すると、徐に、「ピシャッ、ピシャッ」と素手で払うのだ。
それが、飛ぶ飛ぶ。
「ピシャッ、ピシャッ」っとやる度に、隣に座っている私に、「ピチョッ、ピチョッ」っと、
そのおやっさんの汗が付着するのである。
勘弁してもらいたい。

そして、あの行為は何の為にやっているのか、一度問い正したい。
次の汗がつっかえて出て来れないからなのか。
汗が溜まっているのが気持ち悪いからなのか。
何れにせよ、それならタオルで拭って頂きたい。

まだまだ不思議な面々がいるのだが、今日は時間と相成り候。

310声 食堂の大統領

2008年11月05日

ラーメンを啜っている時、食堂のテレビがアメリカ合衆国大統領選の結果を告げた。
大統領が変わっても、ラーメンの味は変わらない。
変わらねぇよな。

309声 極楽は身近

2008年11月04日

レンタルビデオを借りに行く。
料金の割高な新作を借りる時もあれば、
料金の割安な旧作を借りる時だってある。
割高だって新作を観たいし、沢山借りるなら旧作が手頃。
「選べる」って、その多様性が、消費者のニーズである。

風呂に入りに行く。
料金の割高な日帰り温泉に入る時もあれば、
料金の割安な銭湯に入る時だってある。
割高だって天然温泉の日帰り温泉に入りたいし、
毎日入るならラジウム(ラドン)温泉の銭湯が手頃。
「選べる」って、その多様性が、消費者のニーズである。

割高な極楽と割安な極楽。
選べる極楽は身近な極楽。

外套を着た人がチラホラ通り過ぎる、街ん中を車で走りつつ。

308声 三行半のモーター音

2008年11月03日

先日、愛用のコンパクトデジタルカメラに、遂に三行半を突き付けられてしまった。
いつもの様に電源ボタンを押しても、「ジーッ」っと言う機械的なモーター音が鳴るだけで、
肝心のレンズが出てこない。
急によそよそしい態度を決め込んで、取り付く島もない。

そんな訳で、カメラを手放して外へ出る事になった。
そこで、如何に今までカメラに依存した生活を営んでいたかに、気付かされる。

例えば、食事に行って、美味しい料理と出遭った時。
メモ代わりに、料理とメニューをパシャリ。
散歩の最中に、心を奪われる光景と出逢ってパシャリ。
銭湯を探訪してパシャリ。
仕事の取材先でパシャリ。
何処でも彼処でも、撮影依存型の行動様式である。

早いところ、カメラを修理して備えなければ生活に支障をきたす。
ってな思考が、既に依存型人間の最たるもの。
しかし、修理などせずに、新しいカメラに鞍替えするつもりである。
そこは、なかなか譲れないのだ。

307声 チャーシューメンの試み

2008年11月02日

「一寸、奮発」
って、普段のラーメン(550円)でなくて、チャーシューメン(750円)を注文。
食って、退店。
すると、なんとなく落ち込んでいた気分も、なかなか出なかった調子も、
少しだけ、良くなる。

雨上がりの道を歩くよな。
憂鬱が200円分溶けたよな。

306声 世代間

2008年11月01日

本日、桐生の銭湯において、浴槽に仏頂顔で浸かっていた。
私の浸っているのは、ジェット噴射の付いている深い浴槽。
その直ぐ隣、浅い浴槽に浸かっているのは、地元のお爺ちゃん二人。
会話が聞こえてくる。

「寒くなってきたいのー」
「そうだいのー」
「寒くなってくると、朝起きるのがよいじゃねぇーやいのー」
「あーよいじゃねぇやいのー」
「はぁー」(二人して)

一寸見受けた所、二人とも80歳は超えているだろう。
80歳を超えても、冬は、朝起きるのがつらいのか。
ジェット噴射を背中に受けつつ、現実の厳しさを、垣間見た、銭湯の夕べ。

305声 まどろみ訪問販売員 後編

2008年10月31日

休日、目が覚めからも床にいる遅朝。
昼食を腹一杯食べた、穏やかな午後。
宴も終わり、独り部屋で過ごす夜半。

こんな状況下は奴さん、実に上手く、人の部屋に上がり込んでくる。
これがまた、こちらも実に良い心持なので、ついつい手を休めて、
奴さんが上がり込むのを、あまり咎めもしないのだ。
奴さんが上がり込んだが最後。
コクリコクリ、眠りの押し売り、眠りの勧誘。

最近じゃ、奴さんの事を、「睡魔」なんて乱暴な呼び方をするようだけれど、
あれでいて、実はそんな悪い人ではないのだ。
「睡魔に襲われる」
なんて、大袈裟に形容する人があるけれども、奴さんも随分と気に病んでいた様子だった。
人の不意を衝いてやって来る奴さんも悪いが、やはり来てくれないと、
こちらも気が休まらないのは確かである。
人によっては、毎晩、こっ酷く追い返している人もある様だが、
奴さんも体を心配しての事である。
大目に見て、手を打ってあげるべき時があるはずである。

さて、奴さんもいよいよ準備に取り掛かって、瞼を下ろそうと必死である。
では、オヤスミナサイ。

304声 まどろみ訪問販売員 前編

2008年10月30日

300声記念特別企画。
ってな、手弁当な試みも一段落。
極度に弛緩した表情を浮かべつつ、耳掻きしながら書いている。
すると、ソロリソロリ、いつものまどろみがやってくる。

奴さん、私が安心していると聞きつけて、今日は随分と早めに来やがった。
いつもなら、直ぐに戸を閉めて追い返すのだが、今日はなにせ一段落ついた夜。
戸を少し開けて、話ぐらいは聞いてやっても良い。
なんて心持なのである。

しかし、奴さんもまた上手いもんで。
じゃあ少し話を、なんて気を許した隙にはもう、部屋の中へ上がり込んで大胡坐。
いつ上がり込んだのか、分からないぐらいの時だってある。
巧妙なのである、手口が。

後編へ続けてみようかしら。

303声 第300声記念特別企画「らいぶ一丁、ヨロコンデ!」後編

2008年10月29日

昨日の続き。

ところで、岩渕さんの御出身は、どちらなんですか

大阪市東住吉区です。

「演者」に興味を持ち始めたのは、いつ頃からですか

高校の時、映画研究部で映画をつくっていた時からですね。

その後、群馬を拠点に活動する様になるきっかけは、何かありましたか

結婚です。

活動をしていて感じる、一番の「うれしい」ってのは、どんな時ですか

客席の笑顔が感じられた時ですね。
言葉がどんどん湧き出て、自分が、明石家さんまさんや、島田紳介さんみたいになるんです。

どうすれば、「芝居屋らいぶヨロコンデ」の「らいぶ」を観れますか

はい、観たいと思ったら連絡を下さい。
お客さん一人からでも、ヨロコンデ、出前致します。

今後の活動における、抱負などがあれば、是非お聞かせ下さい

「人寄せパンダ」になるところまでは行きたいです。
戦隊ショーの方々が、頑張ってそうなられましたからね。

では最後の質問です。
今、「岩渕さん、一曲歌って下さい」って言われたら、どんな歌を歌いますか

即興でつくって歌います。
目の前の人たちが、笑顔になれる様に。

インタビュー:抜井諒一

お忙しい中、インタビューにお答え下さった岩渕さん、ありがとうございました。
岩渕さんが代表を務める、「芝居屋らいぶヨロコンデ」の活動状況は、
公式HPに掲載されております。
HPに掲載されているyoutube動画。
で演奏されている、岩渕さんのオリジナル曲「ラブレター」は、是非必聴。

詳しくは、下記「芝居屋らいぶヨロコンデ」公式HPまで。