日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和8年度は4月(坂)5月(ぬ)6月(岡)7月(す)8月(堀)9月(坂)10月(ぬ)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(坂)3月(ぬ)の順です。

3674声 養蚕古民家を借りる

2016年11月30日

パンツも母親に洗ってもらっている37歳になる僕が、
中之条町内に、養蚕二階建ての古い民家を借りる。

 

ほんとは夏ごろに引越しができればと思っていたが、
準備は亀よりも進まず、年内に移れるかどうか。

 

ここ数年似たような生活サイクルを繰り返してきて、
「何か変えたい、何か変えねば」と思うになった。

思い切りは、良すぎたかもしれない。

さて、どうなるものか・・釜戸でご飯だって炊けるのだ。

 

「相変わらず月末までに書けませんでした」
と次にバトンタッチするすーさんにメールしたら、
「てか、最近一声じゃないね(笑)」
と帰ってきた。た・・確かに。

 

4月は予告として、全て約3行以内で書きます。
ではでは師走です。早いですけど皆さんよいお年を!

3673声 この世界の片隅に

2016年11月29日

今年はここへ書く時期が例年と変わった。
多分11月を書いたのはこれが初めてだと思う。
11月を書いてみて、映画祭があるからもあるが、
改めて映画が好きなことがわかった。

 

今年は日本映画の当たり年だと思う。
ほとんど観てはいないけど(おいおい)

 

『シン・ゴジラ』
『怒り』
『永い言い訳』
『湯を沸かすほどの熱い愛』
『君の名は』

 

これら映画は、行って絶対に損はない。
ほとんど観てはいないけどそう言い切れるのは
やはり映画が好きなんだろうな。後で全部見ます。

 

そしてそして、最近公開となった、こうの史代さん原作の
『この世界の片隅に』という映画。
これもまだ観ていないけど、
これこそ今映画館の大スクリーンで
観ておくべき傑作だと思っている。
まだ観てないけど。間違いない。

 

もし観て、つまらない、
という人がいたら観賞料を僕が返そう。
一度くらいは騙されたっていいじゃないですか、
ぜひ行ってみてください。4月までの宿題です。

3672声 全部入ったコーヒー

2016年11月28日

朝のひと仕事を終えてコンビニで漫画を立ち読みしていたら、「飲むか?」とコーヒーを差し出された。見ると、よく知ったおじさんだった。

 
「砂糖とかミルクとかみんな入ってるけどいいか?みんな入ってるけど」と言うので「もちろんいいっす、ありがとうございます」と受け取った。

 
そのあとおじさんは、自分のためにコーヒーを買って、セルフで砂糖やミルクを入れていた。きっと、自分のコーヒーを用意した後に僕を見つけ、とっさにくれたんだと思う。なんだかとても嬉しくなった。

3671声 おもてなしの乱

2016年11月27日

1月末から毎週土日祝に開催した「岩櫃城おもてなしの乱~密岩神社の陣~」が今日フィナーレを迎えた。

 

これは、東吾妻町町民を中心としたボランティアと、東吾妻町役場有志からなる真田丸ミーティングのメンバーが毎週土日祝に岩櫃山が一番きれいに望める場所・密岩神社に集まり、訪れた観光客や地元の人をお茶や甲冑着替え体験や無料くじなどでもてなすという企画だった。

 

ちょっと考えてみて欲しい。毎週土日祝である。ほぼ10ヶ月という長期スパンである。せっかくの休みだったりもするし、家や仕事の用事もあるだろう。それでもおもてなしメンバーは自主的に集まり、ボランティアを行った・・これ、とんでもなく凄い事だと思う。

 

「中之条に比べて東吾妻町は・・」という声を度々聞く。その一つは、文化事業が開いていかない、という意味だと思う。僕は、生まれ育ち在住は中之条町だけど、職場はもう10年以上東吾妻町なので、両町に足をかけていると思っている。NHK大河ドラマ「真田丸」が引き金になったとはいえ、何かが変わっていくかもしれないぜ東吾妻町、という予感を感じている。

3670声 ドラム

2016年11月26日

ズンズン、どすん、チャカチャカ、ズンチャカ
ずばばばばばば、グワン、チャカ、ズンチャカ
ドコダコズコ、ドコダコズコ、ずばばん、ずばばん

 

ずいぶん久しぶりに東吾妻町・はし川で行われているジャズライブの記録撮影をした。ジャズ好きならば知っている新宿の老舗ジャズライブハウス「ピットイン」のオーナーが東吾妻町出身で、幾つかの縁が重なり今日は日本のジャズドラマーの中でも屈指の奥平真吾さん達によるライブが行われたのだ。

 

ジャズは曲の途中途中に楽器ごとのアドリブ演奏が行われるんだけど、「ああ次はドラムが来るぞ」と思うだけでビリっと電器が走る、そんな凄まじいドラムだった。

 

「石原裕次郎が霞んで見えますね」。
隣にいたおばちゃんに思わずそう言ってしまった。

3669声 こだわりの中身

2016年11月25日

食は命なり

 

そんなストレートなモットーを掲げるスーパーがある。昨年、イオン高崎のそばに移転した「スーパーまるおか」である。高崎・BIOSKさんからの紹介で、数年前から主にチラシの広告デザインを担当させてもらっている。

 

この店のパンフレットをリニューアルするとのことで、これまたBIOSKさんで知り合った素敵なフォトグラファー・ミワさんと共にまるおかを訪れ、青果肉魚加工品惣菜たくさんの写真を撮影し、それぞれの担当者に食品の説明文を書いてもらった。

 

受け取った説明文を読んで、唯一僕が指摘したのが「こだわりの品」という言い回しはやめましょう、ということ。これはうちの会社の社長のうけうりなんだけど、「こだわり」ってのは便利な言葉だけど、その気になるわりに何をどうしているのかがぼやける都合の良い言葉だから、極力使わない方が良いと思っている。

 

まるおかの品物は、例えば、知多半島の寺田さんのキャベツは海岸近くで栽培され海からの風がミネラルを運んでくると言う。増田和牛は黒毛和牛より長い32ヶ月飼育で育てられたメス牛のみだと言う。熊本の高野さんちのお米は化学肥料や農薬を一切使わない自然栽培米であると言う。そんな品物ばかりなのである。この店にもはや「こだわり」という言葉は不要だった。

 

新しいパンフレットは、既存のものが終わったらひょっこり顏を出すそうです。ぜひ一度、財布の厚みを確かめた上で(!?)行ってみてください。素晴らしい店です。

3668声 睡りのきざし

2016年11月25日

群馬の南西のはしっこの山の中に、上野村という村がある。中之条や、ましてや六合は「田舎だね」と言われるが、上野村はその上をいく気がする。山が切り立っていて、ちょっと怖い気がするのだ。山の表情の差異に左右される=群馬県人あるある。

 

その上野村に、古民家をリノベーションした「yotacco」という素敵なカフェがある。平日は農業をする黒澤夫婦が土日限定で開いているカフェだ。素材を厳選した店は幾つもあるが、ここは味噌も醤油も手作り。パンケーキは小麦から育て臼でひく徹底ぶりで、ここで何かを食べると「店で飲食している」意識から離れ「食べることって尊いことだな」などと思ったりする。

 

ここで、12/11(日)までの土日、星野博美個展「睡りのきざし」が開催されている。彼女は中之条ビエンナーレを機に中之条へ移住、ほっしーの愛称で中之条町民よりも中之条町民らしい馴染み方をし、農家で働きながらごくごくマイペースに、時に悩みながら、作品制作をしてきた。yotaccoのセンスの良い和室には、大根や生姜や青葉などの野菜の絵が実に自然に飾られている。

 

生活者と表現者の違いって何だろう?その間にある豊かさに気付ける、小さな展示会だと思う。ひとやまふたやま越えて、行っていただきたい。

 

yotaccoブログ
http://yotacco.exblog.jp/

3667声 ずうっとやる

2016年11月23日

十年間毎日ずうっとやってて、それでモノにならなかったらクビやるよ。

 

とは、吉本隆明が日々の積み重ねの大切さを言った言葉だけど、これはなかなか人生において参考にした方が良い言葉であると思う。

 

毎日、というわけではないので偉いことは何も言えないのだけど、「映像」については初めて親父のビデオカメラを使って学生寮でどうしようもないドラマのパクリみたいなものを撮ったのが17才くらいだから、やりはじめてから20年近くがたつわけだ。日本映画学校という専門学校にも通わせてもらって、群馬に戻って数年はほぼほぼ関わらない時期もあったけど、ただ「続けてきた」おかげで一昨年あたりから撮影の依頼もいただくようになった。

 

板橋にある「アートスタジオDungeon」で行われている(いた)「地下光学」というアート展示会のなかで、大和由佳さんの映像作品に撮影で関わらせていただいた。このスタジオは町なかの住宅地の中にあっていきなり白壁で覆われた地下が広がる不思議な場所で、大和さんはその一角に「発話とブドウ」と題した映像作品を展示した。僕が関わった撮影は、東京のホテルの屋上、スカイツリーも見えるその場所で彼女がぬれたハンカチを紐に止めて干していく、というパートだった。それだけ聞いたらはてなだと思うが、完成した作品はとても良かった。

 

大和さんとの出会いは、中之条ビエンナーレ。六合の湯本家では家から発掘された母から息子への手記から文字をトレースし液体に浮かべ、沢渡の丸伊製材では室内に水面をつくりその上に一歩また一歩と杖が動く作品を制作した。まさに十年以上の積み重ねが成せる(いや、まだお若いですがっ)、やさしさと寂しさが調和するような、凛とした作品を作る作家さんなのである。そういう人の作品に関われることは、本当にうれしい。

 

この先10年なんてあっという間だと思う。何か新しいことも始めようかな。ヒップホップダンスとか・・

 

大和由佳さんsite
http://yamatoyuka.com/

3666声 股引プレゼント

2016年11月22日

この時期手放せない・・足放せないのが股引。

 

数年前から流行っているヒートテック股引。ところが僕はこれが肌に合わない。これを穿くとスース―逆に寒い。「ヒートテック 寒い」とググってもそんな事例がないので、僕の肌が特殊なのだろうか。でもそれを体感してからは、ヒートテックは買わず股引は綿100%。いわゆるおっさんが穿いている白いおっさん股引である。そう僕はもうおっさん、下手するとおっさん中期なのである。だから恥じない、股引穿いてることも。

 

先日、「いいやつ買ってきた」と言って、母から袋を手渡された。ばっちりヒートテック股引だった。もしかしたらと一度穿いたけど、やはりスースー肌に合わない。でも返品はできないし、なんとなく母にも言いずらい。穿いたふりをして、ハンカチのごとくにポケットに突っ込んで家を出た。

 

さあ、めっかった群馬で僕始まって以来の募集です。ヒートテック股引(黒・L)が欲しい方、お問合せから「ヒートテック股引希望」と書いて送信ください。先着1名の方に、洗ってからお送りします。12/15締切/発表は発送をもって/返品不可、となります。母には、「どうしても欲しいって人がいて譲った」と言います。本気です。

3665声 ロスがない日々

2016年11月21日

「〇〇ロス」という言葉はまだ流行ってるのかしらん。

 

わりと聞いたのは「海女ちゃんロス」だろうか。クドカン脚本、能年玲奈(現在は能年玲奈改め、のん)主演の「海女ちゃん」放送終了後に、「もうあのドラマが観れないのね」と落ち込んだ人がいたというのだ。

 

僕も数年前は伊参スタジオ映画祭のような楽しくも大事なことが終わる度に「終わってしまった、寂しいな」と思ったりしたもので、もっと昔の若い頃は何かが終わる度に「ああ、もうあんな楽しい時間は来ないかもしれない」とどよーんとしたものだった。

 

ここ数年、多分鈍感になったからんだと思うけど、それ以外に「ひとつ終わればすぐ次があるから」と思うようになり、〇〇ロスを感じなくなった。これはこれで、恵まれているんだろうな、と思う。

 

あれもこれも出来なくなり、縁側でお茶を飲むくらいしか出来なくなった時に再び、〇〇ロスを感じるのかもしれないが。今のうちはまだすぐ次があるのだ。・・そう、次の仕事が、溜まった仕事が・・た・・たのしいな・・

3664声 ひかりのたび

2016年11月20日

澤田サンダー監督『ひかりのたび』

 

このタイトルを、覚えておいてほしいと思う。伊参スタジオ映画祭では毎年全国から映画シナリオを公募、中編短編の最優秀作品に賞金贈呈と映画化の手伝いを行うのだが、澤田監督はシナリオ公募始まって以来の「2度目の大賞受賞」となった。

 

その審査会では、作家の横山秀夫さんはじめ審査員の皆さんが「同じ監督に2度賞を与えるのは良くない」という意見を口にした。けれど、それを抑えこむくらいに、『ひかりのたび』のシナリオは良かった。僕もまた、ハッピーでもないし大きな動きがあるわけでもない、むしろローテンションながらふつふつと感情がほとばしり、田舎町のごく小さな人間関係を描きながら、2010年代の時代の空気も纏ったような・・そのシナリオに魅了された。

 

伊参スタジオ映画祭3日目、昨年の短編大賞作品・船越凡平監督『とっとこ将太』(この作品も、沢渡温泉で撮影され子ども目線の人情話にジンとくる良作です)の上映に続き、『ひかりのたび』が上映された。上映後の監督・キャストを壇上に上げてのトークは僕が司会をしたのだが、映画をはじめて観たキャストの一人がこう言った。「シナリオがすごいと思っていましたが、出来上がった映画はそれ以上でした」と。

 

めっかった群馬は、映画について言及する場ではなく、酒をちびりやってぽつらぽつら呟く場であるので(確かそうですよね)ここらへんにしておくが、この上映に留まらず、話題に上がる映画に育っていくに違いない。一般上映に向けてのクラウドファンディングも始まっているので、なんだか気になった方は読むだけでも読んでください!

 

『ひかりのたび』劇場公開プロジェクト
https://motion-gallery.net/projects/hikarinotabi

3663声 厚い掌

2016年11月19日

これ以上何を失えば 心は報われるの
どれほどの痛みならば もう一度君に会える
One more time 季節よ移ろわないで
One more chance ふざけ合った時間よ

 

何も見なくてもタイプできるようになっていた。伊参スタジオ映画祭2日目で上映した、山﨑まさよしさんが歌う『月とキャベツ』主題歌である。

 

今年はこの映画の上映から20年目の節目ということで、主演の山﨑まさよしさん、真田麻垂美さん、毎年来ていただいてるけど篠原哲雄監督、松岡周作プロデューサー、そして僕が大好きな映画『ぐるりのこと』『恋人たち』の撮影もしている上野彰吾カメラマンなどなど・・この映画に関わった多くの方にご来場いただいた。そして!上映後には山崎まさよしさんによるサプライズ生ライブも行ったのだ。へへへ・・すごいでしょ。

 

ちなみにこの2日目は『64(ロクヨン)』主演の佐藤浩市さんと原作の横山秀夫さんもゲスト来場、映画祭始まって以来の大賑わいとなりました。佐藤さんはまさに「映画にまっすぐに心血を注ぐ」人。横山さんは昨年まで映画祭のシナリオ審査でもお世話になっており、ふつふつと燃える創作の炎は、遠く離れた僕のお尻さえもチリっと燃やしてくれている。有り難いことです。

 

山崎まさよしさんはイメージそのままの気さくな方で、この日の夜に行った関係者懇親会にも来てくださった。お話しはしなかったが最後、「握手だけしてください」と手を出すと、くりっとした表情で握手をしてくれた。その手がね、グローブのように厚かったのだ。ああ、ギター弾きの手だな、と思った。同じく懇親会まで参加してくださった真田麻垂美さんは、とてもいい香りがした。スタッフ数人も言ってたから、相当いい香りだったんだ。映画祭は、まだ続く。

3662声 話すときりがない

2016年11月18日

第16回伊参スタジオ映画祭初日。今年は3日間の開催で、この初日のみ山の伊参スタジオから町へ下り、町中のツインプラザにて上映が行われた。歴代シナリオ大賞監督の新作短編もいい作品揃いだったが、なんといっても小栗康平監督を招いての『眠る男』『FOUJITA』の連続上映は伊参ならではだった。

 

難しい映画だから、と言われる事のある小栗作品。確かに宮本輝原作の処女作『泥の川』以外は全て、ドラマ的な映画とは一線を置く詩的な作品が多い。でも、少なくとも群馬県人であれば『眠る男』は3回は観て、それからものを言った方が良い。観れば観るほど、自分の背景で静かに流れ続けるような、そんな稀有な力を持つ作品だと思う。

 

映画祭3日目で上映する『ひかりのたび』という、僕が激烈お勧めしたい映画を撮った澤田サンダー監督は初日から来ていて、この『眠る男』は初観賞だったそうだが、「主人公が眠り続けて動かないことによって、より周りの人物や景色に注目が注がれる仕掛けですね」と言っていてなるほどと思った。『眠る男』を観て、一般的なドラマのように主人公の目線や心情で物語を追えない我々は、その映画の世界に形を与えられないまま放り込まれるのだ。それは言い方を変えれば魂の散歩なのだ・・・とか、話し出すときりがない。

 

小栗監督は、講演の中で『FOUJITA』でのCG効果について、メイキング映像付きの解説もしてくれた。早朝の霧霞む田んぼ、水面は太陽に照らされ鏡のように光を反射し、その畦を主人公である藤田嗣治が歩いていく。そんな抒情的なシーンも、人物は別撮影、背景も合成し色を変えるなど、徹底した絵作りが行われていた。そうか、小栗監督の徹底したイマジネーションは、CGによって(SF映画とは別の使い方で)補完されたのだと思った。本人は群馬の山中で畑も耕して暮らしているらしいですけどね、孤高の作家ですね・・・とか、話すときりがない。

 

映画祭は、まだまだ続く。

3661声 シナリオ

2016年11月17日

毎年恒例の、伊参スタジオ映画祭で販売する「シナリオ冊子」の印刷製本がやっとこ終わった。全国から応募された278本の短編・中編の映画シナリオの中から一次・二次・三次の審査を経て選ばれた17本ほどのシナリオが全編、冊子となって集約される。

 

このシナリオ冊子、予算の都合もあって、編集は上毛新聞社勤務の映画祭スタッフ、印刷・製本はスタッフの手を借りながらここ数年僕が行っている。印刷機は丸2日くらいフル稼働。とても大変なんだけど、このシナリオ大賞に関わることは自分にとってとても年々、重要な事になってきている。

 

シナリオ募集は2003年から始まったので、今年選ばれる作品を含めれば実に26人もの映画作家を誕生させるものになっている。中にはそのシナリオ大賞作品が一般の映画館で上映されたり、ぴあフィルムフェスティバルで賞をとったり、その後商業映画の監督としてデビューしたり、活躍が目覚ましい。個人的には、すでに「地方映画祭の小さな取組み」の域を超えて、「日本映画界における小さいけど確かな運動」に達しているんじゃいか、と思っている。

 

今活躍している歴代のシナリオ大賞受賞監督たちは、もとから才能を持っていたのか?それもそうだけど、僕が思うには、この映画祭を通して「1つの映画シナリオを映画として制作し上映する」という行為が、一人ひとりのその後の映画人生を歩ませるのだと思っている。何事もそうだけど、机上の才能は、本気でやって成し遂げる、には叶わない。

 

積み上がったシナリオ冊子をみて、今年もまた伊参スタジオ映画祭が始まることを覚悟する。今年は中之条を中心に撮影された『眠る男』『月とキャベツ』上映から20年ということで、スペシャルな3日間開催です。始まるよー。

3660声 スーパームーン

2016年11月16日

スーパームーンの晩は、

雲に隠れて残念だったってみんな言ってますよ。

 

僕が呟く。

 
実際に見たら、みんなに見えるのは同じ私よね。

でも隠れて見えなかったら、

10人いれば10通りの私がいるの。

中には本当の私よりも大きくて美しい月を

思い浮かべた人もいるはずよ。

だから、それはそれでいいのよ。

 

まだふくよかな明けの月が、そう答えました。

3659声 人に会える年頃

2016年11月15日

僕は友達が少ない。SNSで何人繋がっているとか、そんなことは関係なくて、「今夜(おちょこをくいっとする仕草をして)飲みに行かない?」と声をかける友人もいないし、仕事とボランティア以外あまり何もしていない。でも人が嫌いなわけじゃない。むしろ、好きな方だと思う。

 

この年になると、嫌な人とは無理に一緒にいることもない。財布は年中寒波が訪れているが、会って酒を飲む程度なら東京くらいまで行ける。うまが合う人はだいたいすぐにわかるし、会って数年たってより興味をもつ友人知人もいる。人に会う時に邪魔をしていた、あれだけ過剰だった自意識も、たまごの殻のようにぽろぽろと剥がれてしまった。

 

つまりは、会いたい人には、会いに行ける。
それはもしかしたら、人生において今がその機会のピークなのではないか。

 

あと5年もすれば逆に誰にも会いたくなくなるのかもしれない。あるいは、実際会う時間も機会もなくなるのかもしれない。でも今は、興味がある人に会いたい。そしてそれは、長年いいわけのように繰り返し言ってきた「ドキュメンタリーを作りたい」という興味にも繋がっている・・気がする。

 

来年は動くかもしれない。声かけたら断らないでね、寂しいから。

3658声 幸不幸てんこもり

2016年11月14日

最近の月半分は、21時に帰宅して23時に就寝。3時過ぎに起床し、ブーンと新聞代配。7時頃に帰宅し朝飯を食べ、9時位まで炬燵でうつらうつらして、再び仕事に出かける。そんな生活も、ある程度は慣れた。

 

朝飯終わりにはたまにNHK連続テレビ小説を見る。あれは週ごとに一区切りになるので、週の前半に問題が起きて、週の後半にめでたしになるパターンが多い。ので、わりと週の後半のみを見ることが多い。ドラマ内のいざこざすら見るのを回避する程度に、つかれているらしい。

 

一緒に炬燵に入った母は、テレビ小説のすぐ後に始まる韓国ドラマをよく見ている。今やっているのはパン屋の話で・・とは言っても、親が火事を偽装して殺されるとか、死んだはずのフィアンセが実は生きていて執着してくるとか、親子のように暮らした2人がほんとに親子だったとか、幸不幸がてんこもり、恋愛サスペンス人情コメディ料理ドラマなのだ。んな、アホな・・などと思いながら、わりと見ている自分がいる。

 

今までは、母と炬燵でテレビを見る時間もあまりなかった。母は、テレビ小説でも幸不幸てんこもりドラマでも、見ていてよく泣く。炬燵を出てテレビのとこのティッシュを取りに行くからすぐわかる。昔はこんな泣かなかったよな・・などと思いながら、うつらうつらしている自分がいる。

3657声 こめコン

2016年11月13日

「花ゆかり」。それが、中之条町のブランド米の名称。

 

群馬では、川場村の「雪ほたか」が有名だろうか。あれはあれで、道の駅で少し高めのおにぎりなどで売っているが、確かにおいしい。おいしいお米は最強である。

 

数年前より、中之条町ではブランド化の促進事業として、町内の生産者が作る米の中からその年一番おいしい米を選ぶこめコン、つまりはお米のコンテストを行うようになった。花の駅美野原のその会場に、初めて行ってみた。

 

野外ではポーン!という音と共にはじけた「ポン菓子」の無料配布や、その場で焼く焼き餅の無料配布が行われている。室内では茶碗一杯のご飯が提供され、地元農協が販売する「沢田の漬物」のほぼ全種を食べ比べできるコーナーもある。

 

メインのこめコンテストは、町長など審査員による審査だけじゃなくて、我々一般も参加することができる。10個の炊飯器が並べられ、中之条高校生物生産課の学生の手伝いのもと、ひとくちずつを試食し、最もおいしいものに1票入れるのだ。

 

米の違いがわかるって、カッコいいよね。僕はあんまりわからなかった。水かげんから炊き時間までピタッと合わせて炊かれるお米、甘さがあるなとか、気持ちモチっとしてるかなとか、確かに違いはあるものの、どのお米も美味しかったのだ。僕の予想は・・きちんと外れた。

 

繰り返すが、おいしいお米は最強である。おいしいお米を食べて、しみじみできる瞬間があるだけで、生まれて良かったニッポンに。とさえ思う。