先日、映画『月とキャベツ』の舞台となった分校がある
中之条町栃窪という場所のとある家に、バーベキューに呼んでもらった。
中之条町民ならおなじみの中央食堂のホルモンや、旬のウドも美味しかったが、
一番美味しかったのは、摘みたての山椒の葉のかき揚げだった。
衣の中身は山椒の葉のみ。味噌をちょっと加えるのがコツらしい。
満腹になった後は、斜面を登って山椒の若木を掘りに行った。
小さなトゲがちくりと刺さりつつ、案外根が長いのねと呟きつつ、
嬉しいおすそ分けをいただいた。庭に植えた。葉も身も食べたい。
いいかげんな食事を繰り返していると、翌日何を食べたのかも覚えていない時がある。
ピリッとした山椒の味は、味覚、を意識させてくれる。
年をとるにつれ、好きになっていく味。