いよいよ明日から「六合ドキュメンタリー映画祭」が始まる。
当日は日本映画大学の学生や、六合・中之条の伊参スタジオ映画祭スタッフに手伝ってもらうが、わりと多くを自分一人で用意している。それが無理なくできるようにコンパクトに、を心掛けた。それであってもFMぐんまでのイベント紹介や、NHK群馬放送局のほっとぐんま640での紹介など、この映画祭の趣旨を理解してくださった方々に助けていただいた。多分?ぬかりはないはずだ。
話しは変わるが、一昨年あたりから、有り難いことに「仕事がないなー」という事があまりない。昨年携わった仕事は今年もご依頼いただき、近年はイベントなどの映像撮影の仕事が増えてきた。知人やお客さんからお客さんを紹介していただくこともある。その合間をぬっての映画祭準備だった。
今回の映画祭では、六合地区の作品だけではなく、20日の上映では10年前に撮影された中之条町のドキュメンタリーも上映する。嵩山の地蔵修復を行った斎木三男さんや、伝統芸能を継承する山田實さんの話も面白いが、その中でもマルキン鉄工を営む小栗金平さんのドキュメンタリーがすこぶる面白い。
戦争に赴き、実家である中之条に戻った際には見る影もなくやせ細っていて「あんたはうちの子じゃありません」と母親に言われてしまったという壮絶な人生を送った金平さん。町のゴミ収集の鉄の檻を器用に溶接する彼は言う。
「人さまに喜んでもらえる仕事をして、それに見合っただけのお金をいただいて。そうやっていれば見捨てないよ、世間は」
戦後の厳しい生活から好景気を経て現代まで、実直に仕事を続けてきた彼の実感だと思う。それを聞きこのドキュメンタリーを作った学生たちはこの作品に、「金言(きんげん)」というタイトルをつけた。大げさに言えば、一昨年あたりから自分の仕事が増えた理由をひとつ挙げるとすれば、この小栗さんの金言が僕の中に残っているからだと思っている。
上映の許可をいただきに、ほぼ10年ぶりにマルキン鉄工を訪れた。金平さんは一昨年亡くなったとのことだった。悲しいが、随分と長生きをされた。「上映してもらえて、親父も喜んでいると思います」と、工場を継ぐ息子さんが言ってくださった。また、ドキュメンタリーの必要性を感じた。
さてさてそれでは、「六合ドキュメンタリー映画祭」でお会いしましょう。