小金沢智さんとは長い付き合いになるが、彼が「歌は待っている 風と土と「ひとひのうた」と」という本を製作した。彼がキュレーションを行った芸術祭「山形ビエンナーレ2024 ひとひのうた」の記録集でありながら、芸術祭をどのように組み立てていったのかを伝える日記パートや、その芸術祭に参加したシンガーソングライターの前野健太さん、会場となった蔵王温泉の高砂屋の女将さんなどのインタビューなどをプラスし、箱入りの豪華な本として仕上げた。それを、自費出版で作ったというのだから肝の入り方が違う。
今日は、その出版に関連し、夏に続いて冬のイベントが行われた。開催場所となったのは彼が開館時からキュレーションを行っていた前職場、太田市美術館・図書館。書籍の表紙に蔵王の雪山が使われた太田在住の写真家・吉江淳さんとの対談、前野健太さんのライブと、濃密な時間だった。僕は、山形ビエンナーレの撮影だけではなく、この出版イベントも夏、冬と撮影を担当している。(トーク前には、以前僕が吉江さんを撮影したドキュメンタリーを会場で上映してもらい、その場でその映像を褒めてもらったりもして嬉しかった/最後のリンク先からその映像も見られるので見てね)
前野健太さんは同年代。20年以上前から知って聞いてはいたが、小金沢さん関連でお会いすることも度々となった。とにかく歌が良い。昨年、しんどい時に何度も聞いていた「夏が洗い流したらまた」も歌ってくれた。そこでは
(前略)
私のこと歌になんかしないで
歌になんかしないで
それできれいさっぱり終わりだなんて思わないで
(中略)
私のことちゃんと歌にして
それぐらいしかやることないんでしょ
という湿度のある女心が歌われている。全部がそうではないかもしれないが、良い歌には必ず愛が含まれている。であるから、「歌は待っている」という題名はとても良いと思う。特設サイトにて、この日の振り返りが読めて(後には僕が制作した映像も掲載予定)別ページからはこの本が買える。特設サイトだけでもぜひ一読いただきたい。
冬のうたげ

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