日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和6年度は4月(ぬ)5月(岡)6月(す)7月(堀)8月(坂)9月(ぬ)10月(岡)11月(す)12月(堀)1月(坂)2月(ぬ)3月(岡)の順です。

816声 老境の桜源郷

2010年03月26日

通勤途中に池がある。
コンクリートで固められた、農業用水池であるその池には、いつも釣り人がいる。
今朝、いつもの様に池の脇を通ると、既に2,3人が糸を垂れていた。
その人たちが興じている釣りは、ヘラブナ釣り。
だと言う事は、竿などの道具で直ぐに分かった。
平日の朝。
通勤ラッシュの往来を横目に、ワンカップを飲みながら釣りに興じる。
と言うのは、どう言う心持なのだろうか。
池の端で釣っているおやっさんたちの後には、桜の木が点在して植わっている。
おそらくおやっさんたち、来週末頃には、満開の桜の下で糸を垂れながら、
ワンカップを飲んでいる事だろう。
その光景は、まさに、桜源郷。
老境でなければ辿りつけない、郷である。

815声 ながら読みの未来

2010年03月25日

美味い酒も面白い本も、飲み始めると、ついつい度が過ぎてしまう。
酒の方は、飲み過ぎれば二日酔に苦しむ事になるが、
本の方は、読み過ぎたからと言って、脳が苦しいと言う事は無い。
悠々と、心地好い余韻を楽しむ事が出来る。
飲みながら読む。
あるいは、読みながら飲む。
と言う事を、よくやる。
それは、主に自宅での晩酌に限っての事だが、
我が一日の生活中で、穏やかなひとときである。
今日の朝刊紙面で目にした記事は、
「出版社31社が参画し、「日本電子書籍出版社協会」が発足」
と言うもの。
遂に、電子書籍の波も、生活の直ぐ傍まで押し寄せて来た。
ってな事を、漠然と意識させられる内容だった。
電子書籍が普及したら、紙の書籍は極端に減るだろう。
現に、私の部屋では、或る時期を境に、VHSのビデオテープを全て処分してしまった。
処分はしたものの、現在見ている我が部屋のテレビは依然として、
テレビデオの儘であるので、余り意味が無い。
しかしこの電子書籍、寝ながら本が読める、メガネ的形状のものが開発されれば、
便利だと思う。
飲みながら読む。
までは良いのだが、その後に、寝ながら読む。
ってのが、どうも腕が疲れて困るっているのだ。

814声 踏み止まれ

2010年03月24日

春霖。
冷たい雨が、身にこたえる。
なんとも、爺臭い事を言っているが、いささか体調が芳しくないので、
そう感じる。
今日は、小、中学校の終業式。
だと気付いたのは、昼時に入った、飲食店での事。
郊外に大型駐車場を持つ、その和食レストラン兼和風居酒屋は、大混雑。
その客の大半が、両親と一緒に来ている、制服の少年少女たち。
つい先程、終業式を終えて来たのであろう。
そして、どうも今日は、様々な事がある日に当たったもので、
その店は、今日から昼時間帯のみ、生麦酒中ジョッキが5円なのだと言う。
そう言うキャンペーンが始まるのだと、店員女史がそっけなく教えてくれた。
それを知ってかいまいか、会社の有給であろう終業式帰りのお父さん、
意気揚々と、生ビールを注文している。
それにしても、酒を飲むのに、誂え向きの口実が整っている。
背中を丸めて、うどんを啜っている、私の横。
お盆に載った生麦酒が、行ったり来たり。
あっちの席。
上機嫌なお父さん、それをたしなめるお母さん、我関せずで携帯をいじくる息子。
こっちの席。
車を乗り合わせて来たのであろう、お母さん連中の小宴会。
そっちの席。
私と同じ境遇である、勤め人の職人さん、苦虫顔でカツ丼を食べている。
今日ばかりは、天気が好天でなく、体調が万全でなくて、良かった。
もし、今日が快晴で、自らの体調も万全であったなら、
私は踏み止まる事が出来たであろうか。
踏み止まる事が出来ても、「ぽんっ」と、背中を押す奴がいる。
体勢を崩しながら、慌てて後を振り返る。
見覚えのある、そいつの名前は、誕生日。
そう、今日は私の28回目の誕生日であった。

813声 桜と猫

2010年03月23日

東京では昨日、2010年の桜の開花宣言が発表された。
例年より6日早く、昨年より1日遅い。
つまりは、今年の桜は早咲きだった。
にも拘らず、咲いていようがいまいがお構いなしに、
ブルーシートの上、車座になって、どんどんしゃんしゃんやってる人が、チラホラ。
昨日、上野公園から乗ったバスの車窓から、見えた光景であった。
東京の桜が満開になる頃、群馬ではやっと開花すると言った具合。
すると、今週末頃、群馬県各地の公園などでも、多くの花見宴席が見られるだろう。
満開は再来週末頃となり、予定している「俳゛句ing」には丁度良い。
桜の下でひととき、浮世を忘れるが如く、うかれる人々。
その横を、太った猫が仏頂面で、のそのそと歩いて行く。
桜咲く猫は猫として生きている

812声 谷中のメンチ

2010年03月22日

バスを降りて、歩いた方が早いのではなかろうか。
と考えに至るほど、進む道が大混雑している。
今日は、お彼岸。
各地から墓参りに来た、人波であろう。
席横のボタンを押して、目的停留所の二つ前から、
歩いて行く事にした。
道行く、夫婦あるいは家族連れが目指すのは、墓地。
つまりは、谷中霊園を目指して、この下町の路地を歩いて行く。
ここ東京の下町、谷中。
と言えど、来る度に町の様相が変化している。
繁華な通りである、「谷中ぎんざ」、「よみせ通り」など、
来る度に店が変わっているのだ。
老舗は変わっていないのだが、雑貨店やスイーツショップなど、
若者に人気の流行りの店。
そう言った類の、新興店の変遷が激しい。
その商売が繁盛して、他へ移転したか、
立ち行かなくなって暖簾を下ろしたのか、
他所者の私には、知る由も無い。
行列を作っている店先から、メンチカツを揚げる、良い匂い。
快晴の空の下で、生ビール片手に、皆、美味そうに頬張っている。
今日ばかりは、眠っている先輩方も、墓の下から這い出して来て、
ビールとメンチで一杯やりたいだろう。
花持って春のうららの墓地歩く

811声 落第と及第

2010年03月21日

「金の切れ目が縁の切れ目」
ほつりと呟いたのは、今日観た映画の主人公。
潤沢にあったはずの金が底をつき、
やぶれかぶれになって酒に溺れている。
「切れ目」
と言えば、書き始めて以来、初ではなかろうか。
この日刊「鶴のひとこえ」の日刊更新に、昨日、本日と二日に亘って、
切れ目を作ってしまった。
いや、作る事になるだろう、と言った方が正確である。
この文章は、3月21日に出来ている。
私のメモ帳に、確かに、ヨレヨレの文字で記載されている。
しかし、出来てはいるが、それを更新する術。
つまりは、PCが手元に無いのである。
「日刊」と銘打っておきながら、日刊更新していない。
のは、私の過失。
過失ではあるけれども、それによって、落第も及第もない。
だからあえて、やぶれかぶれになる必要も無い。
そう言えば、その映画の原作者は、
「人間失格」
なんて言っていた。

810声 沿線の思い出

2010年03月20日

誰にでも、胸中穏やかに乗れぬ路線があるのではなかろうか。
私の場合、その一つに高崎線がある。
と言っても、群馬県民の大半になじみがある路線なので、
その大半の人たちが、何らかの「ドラマ」を持っている事だろう。
この路線、私の利用頻度は、月に1回、あるいは2カ月に1回程度。
土、日、祝日。
つまりは、週末、東京へ遊びに出掛ける際に利用しているのだ。
自らの生活の中で、首都圏に憩いを求める様になるとは、
思いもよらなかった。
首都圏に住んでいる時は、盆、暮れ、正月に、憩いを求めて群馬へ帰省していたので、
まるで逆になった。
車窓から見えるこの見慣れた沿線風景を、何に例うべきか。
などと、メモ帳にペンを走らせている、私の現在状況は、電車内。
迂闊にも、車内で読む本を忘れてきてしまい、
活字不足による手持ち無沙汰を解消すべく、
仕様が無く、書いている次第である。
さて、今日の私の行き先は。
おっと、今、可愛らしい女性客室乗務員が改札に回って来たので、
彼女に告げる事にしよう。

809声 新しい季節

2010年03月19日

3月も後半に差し掛かったこの時期は、卒業シーズンと相まって、
道で教習車を頻繁に見掛ける。
今日も、高速道路を走行中、通過する土地ごとに、
その土地の教習所の看板を背負った教習車が見られた。
普段よりも車の数が多いのは、三連休前と言うだけの事で無く、
春や休みに入った学生の卒業旅行なども、少なからず起因している。
「すると、やはり…」
と言う予感は的中した。
サービスエリアは、若者たちで占拠されている状態。
大半の社会人のサービスエリア利用法は、昼時以外、
トイレに寄って缶珈琲を買って終わり、である。
ところが、学生諸子、テーブル上に名物の限定だか何だかのスナック菓子を広げ、
ソフトクリーム片手に、食べている。
その男女数人の一団、和気藹々アとした雰囲気の中に、青春の煌めきさえ見える。
横目に私、自動販売機のボタンを押したら、
ホットとコールドを間違えて買ってしまった。
生温かい車中で飲む、温かい缶珈琲に、いささかの胸やけを覚えつつ、
高崎I.Cを降りる。
颯爽と、春風を切って自転車で駆けて行く、地味なスーツのお姉さん。
就職活動の学生か、学校を卒業し立ての新社会人か。
春が来て、一年が始まる。
若者の季節の、到来である。

808声 群馬の銭湯は、いとをかし

2010年03月18日

原因は不明なのだが、断線していた本サイトのメールアドレスが、
徐々に動き出した。
と言っても、未だ完全な復旧までは時間が掛かりそうである。
差し当たりは、受信機能が回復したので、メールの閲覧は出来る。
この、「高度情報化社会」なんて言葉自体が死後になりつつある現在に、
あえて言うが、インターネットは便利である。
と、届いたメールの確認をしていて、改めて感じた。
隣町の友人に便りを送るのも、外国に住む知人に便りを送るのも、
自らの手間は大差無い。
マウスをクリックして、キーボードを叩けば良いのである。
そして、無数に張り巡らされた糸の中から、自らに必要な情報の糸を検索し、
繋げる事も可能である。
「銭湯」がきっかけで、群馬の片田舎から全国各地へ糸が、繋がって行く。
本日聞いた話によると、首都圏の方面から、遥々、
「ほのじ」まで本を買いに来てくれた人があったそうだ。
しかも、交通手段は原付バイク。
その心構えに、平身低頭で御礼を申し上げたい。

807声 ローカル線を選ぶ

2010年03月17日

「次は、どうするんですか」
なんて質問を受けると、
「あたしゃ、オリンピック選手か」
と、心中でつっ込んでしまう。
その内容は、「銭湯の本」の次は、何を意図しているのかと言うものだが、
自身、模糊たる意図さえない。
つい先日、初版本を出したばかりである。
自らの感覚で言えば、予選が終わった辺り。
まだこれから準決勝、そして、決勝戦が残されている。
オリンピックになぞらえて言えば、この競技、この種目に出場した以上、
奮闘しなければならない。
しかしながら、誰も名前さえ聞いた事の無い様な、極弱小国からの代表出場である。
心許ない代表であるが、「代表」ったって、自作自演の結果と言うだけの話。
銭湯を巡って、本を作って、バーコードを付けて、書店で売る。
この一連の作業を振り返れば、ひとつの線路が敷かれている。
私の乗車したこの路線は、心細く途方も無く時間の掛かるローカル線だったが、
おかげで、様々な景色を眺める事が出来た。
そして、目的地までの距離を、正確に体に覚えさせる事が出来た様に、感じる。

806声 体感温度

2010年03月16日

丁度、近くに所要があったので、「届けます」と返事をして、電話を切った。
電話の主は、高崎市内の方。
本、購入の連絡を頂いたのだ。
そして翌日、本を一冊携えて、家を出た。
届け先は、薬屋さんとの事だったが、なるほど、旧市街の往来を通ると、直ぐ分かった。
柳の木なんかが植わっている、旧市街の往来と言えばやはり、
八百屋に肉屋、本屋に薬局と言う個人商店が軒を連ねていないと、風情が出ない。
そう言えば、薬局に足を踏み入れるのは何年ぶりだろうと、思い起こしながら、
入口の自動硝子戸の前に立った。
買ってくれた御主人は、とても気さくな方で、やはり「風呂好き」だと言う。
取り分け、「銭湯」に対する並々ならぬ想いが、話の端々から感じ取れる。
それもそうだ、ご主人の世代で言えば、育った時代に、高崎市内だけでも、
10軒、いやおそらく20軒以上の銭湯がひしめき合い、日々賑わっていた時分だろう。
レジの横に腰掛け、頁を捲るご主人の目に、懐古的な色が映っていた。
ご主人のおっしゃった言葉で、印象的なだったのが、ひとつ。
「昔、あそこにあった銭湯の倅と同級生でね、よく、入りに行ったんですよ」
やはり、口述で聞く文化史には、温度がある。

805声 少年の季節

2010年03月15日

「ちゃぷん」
と言う音は聞こえてこないが、弱々しく投げ放たれた石ころが、
断続的に水面の波紋を広げている。
橋の上には、少年たちが、4人。
年恰好から推察するに、小学6年生。
春休みで、暇を持て余しているのだろう。
川に向かって、無為に石ころを投げる。
なんて行為は、暇を持て余している人間ぐらいしかやらない。
丁度、青春映画の金字塔である「スタンド・バイ・ミ−」を彷彿とさせる様な、
連中だった。
そんな光景に、憧憬の眼差しを注いでいた。
「持て余すほどの暇」がある彼らが、とても羨ましく思えたのだ。
かつて私にもあった、暇をつぶすのに苦労していた時代が、である。
それが今となっては、暇をつくるのに苦労する様になってしまった。
それもまた、「スタンド・バイ・ミ−」を彷彿とさせる様な、筋書きである。
ふともう一度、観てみようかなと、思った。

804声 ネオン、夜桜、お濠

2010年03月14日

春風駘蕩。
とはまさに、今日の如き天気を言うのだろう。
清々しく、晴れ渡った一日であった。
こう言う気候になってくると、話題に上がってくるのが、花見である。
毎年、と言っても昨年からの事だが、桜の下で句会を催している。
主催は、クレインダンス。
と言っても、私を含め、二人である。
なんだか今日は、補足説明ばかりで文章の歯切れが悪いが、
春風が駘蕩なので、ご容赦願いたい。
毎年、この花見の句会だけは、参加者の数が多い。
もっとも、俳句そっちのけで、桜をつまみに飲みかつ食いに来ている人が多く居る。
と言うだけの話かも知れない。
それでも、一応、見知らぬ参加者どうしが、夜桜の下で懐中電灯を照らしながら、
五・七・五に興じる。
赤ら顔で、一升瓶を抱え込んでいる人などが、可憐な句を詠んで皆を唸らせている。
そんな光景を、私などは、臍を噛む思いで見ている。
今年は4月の上旬。
場所は、昨年高崎だったので、前橋辺りにしようと思う。
高崎城址のお濠端。
繁華街に灯る彩色のネオンに照らされる、桜。
お濠の水面、漆黒に浮かぶ、その花びらは、浮世離れた光景であった。

803声 新潟行商記

2010年03月13日

青空も淡く澄み、風に春の便りを聞く。
今日みたいな日は、花粉さえ飛散していなかったら、
風韻を感じて一句ひねっていたところだろう。
今日は新潟で「にいがた酒の陣」ってなイベントが、開催されている。
と言う事で、群馬からそこへ向かう観光バス、に乗車して、行商。
朝、集合場所からバスに乗車するや否や、缶麦酒で乾杯。
これが功を奏したのか、手持ちの本も順調に売れてくれた。
その会場は、市街地の「朱鷺メッセ」。
国際展示場、国際会議室、アトリウムの3棟にホテルを併設。
おまけに新潟港佐渡汽船ターミナルともほど近い、
多目的かつ八面六臂の活躍を見せている新潟の象徴的施設である。
新潟県内約90蔵元、500種類の清酒が勢揃い。
ってな惹句を裏切る事なく、よくまぁ、揃いに揃ったものである。
そしてまぁ、来客の方々、飲みに飲むものである。
入場料と引き換えに、お猪口を貰い、後はどうぞお飲みなさい。
ってな、システム。
大吟醸から大吟醸を渡り歩き、会場に蠢く、何千と言う千鳥足。
いささか飲み疲れ、立ち飲みスペースで、小休憩。
すると、何処からとも無く現れた、ほんわか酔ったおやっさん。
私の前に、買って来たおでん、それも大根ばかりが4つも5つも入った、
おでんのカップを置いた。
カラシがべっとり付いて、黄色に染まっている大根一つ、おもむろに箸で掴んで、
「はい、あーん」
だって。

802声 週末の儀式

2010年03月12日

休日の週末が来ると、安堵感を得て、いささか開放的な心持になる。
その開放的な気分を体に認識させる為、近所の日帰り温泉やら銭湯へ足が向く。
それが習慣化してくると、休日を迎える前の「儀式」の如くなってきて、
公衆浴場で寛がないと、なんだか週末が来たような気がしない。
そんなわけで、先程、高崎市内の銭湯でひとっ風呂浴びて、今、帰宅したところ。
つまりは、儀式を終えて来たので、後は心安らかに寝るだけである。
その銭湯で、以前から気になっていた事を、今日、聞いてみた。
「あの立派な富士山のペンキ絵は、何と言う絵師の方が書かれたのですか」
すると、番台のおやっさん。
「あー、あの絵はペンキ屋さんについでに書いてもらったんだよ」
「ペンキ屋さん、って、ペンキ絵師の方でなく、街のペンキ屋さんですか」
「そうだよ、高崎のペンキ屋さん、絵がね、好きなんだよ」
「そうだったんですか、珍しいですね」
「お願いして、書いてもらったんさね」
高崎市内の銭湯で、この銭湯だけが、浴室に立派なペンキ絵を持っている。
まさか、地元のペンキ屋さんの作品だったとは。
手前に樹海、その奥に稜線の緩い富士山と言う非常に珍しい構図だったので、
気になっていたのだ。
有名絵師の描く壮大なペンキ絵は、やはり素晴らしい迫力だが、地産地消のペンキ絵も、
良い味が出ている。
フルーツ牛乳を飲みながら、改めて観賞。
瓶牛乳ってのもやはり、銭湯の「儀式」である。

801声 旅人へエール

2010年03月11日

3月も、ぼちぼち半ばに差し掛かろうかと言う時期。
学生諸氏は、今まさに卒業式シーズンなのだろう。
つまりは、別れの季節である。
こと社会人、それも勤め人に至っても、別れの季節は既に到来している。
移動、転勤ってのは、勤め人が背負う、逃れられない運命なのだ。
先日も、知人が或る営業店から居なくなってしまった。
彼の場合は、異動や転勤と言うのでなく、新境地と言うのが一番適当だが、
ともかく、他の場所へ行ってしまったのだ。
その場所は、群馬県以外の場所なので、以前の様に容易に会う事は出来ないだろう。
仕事で電話を掛ければ、
「某は移動に○部に異動になりました」
なんて、意表を突く応対が返ってくる。
友人から電話が掛かって来たかと思えば、
「4月から○店に異動になったから、引っ越す事になったよ」
なんて、寂しい連絡。
しかし、4月を迎えれば、入社や入学、今度は新しい出会いの季節。
営業店から居なくなってしまった知人は、勤め人から大学生と言う、
まさに新境地へと旅立って行った。
この別れの季節があるから、新しい出会いの季節がやって来る。
新境地へと旅立つには、今居る場所から、離れなければならない。
独り旅に出る時。
今から我が身に降りかかるだろう、困難苦難を思い、不安な心持になる。
「やっぱり止めようかな」
とも、一瞬思う。
しかしながら、見慣れた風景が見えなくなる頃には、意気揚々としているものだ。
今宵、飲んでいるビールはピルスナーだが、新生活へと向かう人たちに、
四季を通して何の変哲もない生活を送る私から、エールを贈る。

800声 第800声記念特別企画「鶴の恩返し」

2010年03月10日

遡る事、およそ一年前。
日刊「鶴のひとこえ」は、第400声。
その時は、クレインダンスからのささやかな恩返をさせて頂きました。
秘蔵の手拭いコレクションから、選りすぐった手拭いを、
抽選で2名様に、1本づつプレゼント。
そこで今年もまた、日頃の恩返しとして、秘蔵の手拭いををプレゼントさせて頂きます。
それでは、下記を参照したうえのご応募、お待ちしております。
■応募方法
郵便番号・住所・氏名
を明記の上、下記応募アドレスよりご応募下さい。
■応募締切
平成22年3月13日(土)
■当選発表
厳正な抽選のうえ、当選者には発送をもってかえさせて頂きます。
■当選の品
クレインダンス
堀沢:抜井の手拭いコレクションより、
どちらか、一品になります。
■アンケート
「めっかった群馬」に対して、ご意見・ご要望などがあればお聞かせ下さい。
記入、無くても結構です。
※お一人様、メール一通のご応募とさせて頂きます。
応募に際し、頂いた個人情報は、当企画の目的にそった賞品送付等にのみ利用し、
他目的には利用しません。
■応募アドレス 「お問い合わせ」
http://mitsuketa-g.com/mail.html

799声 3月の夜の雪

2010年03月09日

昨日、私が新聞などに載ったからだ。
なんて言う人があるが、その事実との因果関係は、否定も出来ない。
と言うのも、本日。
西日本を中心に、大雪が降った。
私の住んでいる、群馬県平野部でも、昼過ぎから霙まじりの雪、夜半には積雪。
現在は時刻は夜半だが、時折、ドカッと、屋根から雪が滑り落ちる音が響いている。
明日の公共交通機関の乱れを思うと、いささか気が滅入ってくる。
県内山間部へ行く用事もあるので、非常に気を揉んでいる。
そして、「群馬伝統銭湯大全」を購入しようと、
近所の書店へ足を運んでくれた人があるようだ。
現在は、ごく一部の取扱店でのみ購入できる、と言う状態。
謹んで、お詫びを、そして、この大雪の要因が少しでも私に起因していれば、
さらに、お詫び。