重兵衛湯の朝湯に浸かりながら、宿酔の諸症状と自責の念の緩和を試みていた。
体内のアセトアルデヒド脱水素酵素も、度重なる重労働で、
どうやらストライキを決行している模様。
酒はこわい。
わらべ唄の「通りゃんせ」を思い出す。
行きはよいよい 帰りはこわい
こわいながらも
通りゃんせ 通りゃんせ
こわいながらも、「飲ましゃんせ」
などと、月明かりに映える、可憐な八重桜に囁かれて痛飲。
午前零時頃、酔眼甚だしくも詠んだ俳句。
書き散らした紙切れを、何処かに忘れて来てしまった。
自らが酷く酔った状態で書いた文章など、見るのがこわい。
こわいながらも、一寸見てみたい。