高崎市下小鳥町に「MOMO(モモ)」という名の小さなおもちゃ屋がある。
店はほんとうに小さい。けれどその店内には、
1才の赤ちゃんが口に入れても大丈夫な木のおもちゃや、
部屋に飾っておくだけでロハス感?が出る西洋のパズルなどが並ぶ。
以前イベントで知って、行く機会はないかと思っていたが、
8/31(日)までやっている「ミュラー展」の写真がとても良くて、
いいタイミングだったこともあり行ってみた。
ミュラーとは、115年続くというドイツの老舗おもちゃメーカーで、
その代表格は「ピラミッド」と呼ばれる木製玩具。
塔のような建物の中は4階建てになっていて、その中には
羊飼いや商人や王様などがいる。
塔の周りに付けられたロウソクに火を灯すと、自然に上昇気流が起き、
塔のてっぺんにつけられたプロペラが回って、塔の中のひとびとも
回りだすという、凝った仕掛けになっている。
ドイツでは、クリスマスが近づくとこの玩具のロウソクに火を灯し、
日が過ぎるごとに灯す本数を増やし、回転を速くしていくそうです。
と、店の方が丁寧に教えてくれた。
子どもたちは無意識にも、「自分は大切にされているだろうか?」
ということに敏感だと思う。妖怪ウォッチ体操で騒ぐも良いが、
大切に作られたおもちゃで遊び、大切に作られた料理を食べて、
親と大切な時間を過ごした子どもは、自分も大切にできるのかな、と。
「MOMO」という店名は、わかる人にはピンとくるが、ドイツの
児童文学者・思想家のミヒャエル・エンデの小説「モモ」由来だろう。
そういうことがわかって欲しいと、
姪っ子が産まれた時に姉にその愛蔵版をプレゼントしたが、
部屋の隅っこに積まれていた気がする。
姪っ子は妖怪ウォッチ体操に夢中である。
そういう育ち方も、またいい。