日刊鶴のひとこえ

この鶴のひとこえは、「めっかった群馬」に携わる面々が、日刊(を目指す気持ち)で記事を更新致します。担当者は堀澤、岡安、すーさん、坂口、ぬくいです。この5人が月替わりで担当しています。令和8年度は4月(坂)5月(ぬ)6月(岡)7月(す)8月(堀)9月(坂)10月(ぬ)11月(岡)12月(す)1月(堀)2月(坂)3月(ぬ)の順です。

2429声 睡眠不足

2014年11月16日

この週末は、今までに経験したことがないほど時間に追われていた。
仕事として映画祭用の冊子を印刷製本しつつ、日曜日の結婚式の映像制作、
そのような時に限って他の仕事もぽこぽこ入ってくる。
体力的にではなく、時間的に頭の回転的に、限界だった。

 

3~4日は睡眠時間3時間だった。
すると面白いことに、普段気付かなかったことに気付いてくる。3つほど紹介したい。

 

まず頭がショートする。眠眠打破でも限界がある。
そんな時、何かの本で読んだ「布団に横にならず椅子で短時間の仮眠」
が有効だった。脳を解放するイメージをしながら30分とか寝ると、
なんとか頭が回りだす。これを「脳内デフラグ」と名付けた(笑)。

 

次に食事について。
以前この連載で(ほ)の人が「正念場を乗り切るには食べ過ぎないこと」
と書いていた気がするが、追いつめられると豚骨ラーメンニンニク入りを食べる
僕が、その心底忙しい間だけは、おにぎり良く噛んでお茶とか、本能で
消化の良いものを選んでいるのも驚いた。確かに、食べ過ぎは疲れるのだ。

 

予定のやりくりが出来ていないだけで、自分でも馬鹿なことをしたと思う。
でも収穫だったのは、頭の8割を占めていたそれらがスッと完了した後、
僕の中に詰め込みができる場所ができたことだ。「若い時の苦労は買ってでもしろ」
と言うが、やっぱり常に、自分の実力の少し上で生活していくべきなんだろうな。

 

あ、睡眠不足が続き気づいたことの最後は、「何かの気配を感じるようになる」
これは、夏の夜の連載の時にお話しした方が良いよね・・睡眠って大事!

2428声 作家性

2014年11月15日

「シナリオ大賞」という若手監督支援を行ってきた伊参スタジオ映画祭にとって
今年はとても嬉しい年になった。というのも、過去そのシナリオコンテストで
最優秀賞を受賞し中之条町で映画を制作した2人の監督が、その後商業映画を監督し、
その2本の映画、『燦燦』と『ゆるせない、逢いたい』を上映することができたからだ。
その両映画上映後の対談の司会を務めた。

 

外山文治監督による『燦燦』は、吉行和子さん主演の高齢者婚活を描く人間ドラマ。
齢34歳の監督が描く脚本に、数々の映画に出演してきた吉行さんは、
「このセリフを待っていた」と言ったという。確かに、出演者の行動すべてに
裏付けとしてのドラマが描かれており、監督の「人間を描くこと」についての
執念のようなものも感じた。物語が総じて人間賛歌になっている所も外山節。

 

金井純一監督による『ゆるせない、逢いたい』は、女子高生が主役。
今はやりの青春ラブストーリーではなく、取り返しの付かない傷を負った彼女が、
周囲の保護を抜け自分自身で生きる術を探す物語。細かい生活の描写や、
川の流れ夕暮れの闇など、様々な要素を収束させ、映画として結実させている。
来場いただいた主演の吉倉あおいさんは、顔面積が僕の半分だった。

 

作家性―――
外山監督の「人間の本質を捉えた人間ドラマを描く」ということ、
金井監督の「出演者の気持ちを尊重し、ドキュメンタリー的に描く」ということ、
それらは伊参での映画製作時にも原石的に光っていた部分だ。
彼らはその作家性を磨き、誰にも媚びない自らの映画を作った。

 

それは奇跡に近いことと思っていたが、檀上の二人の目をみて、ああ違うなと。
彼らの目はしっかりと、次の映画をみつめていた。

2427声 映画青年

2014年11月14日

僕がスタッフを続ける「伊参スタジオ映画祭」が、長年に渡る活動を評価され、群馬県から表彰を受けた。

誉な受賞であったから、映画祭前日のこの日、ツインプラザにて祝賀会が行われた。

 

会場には町や県のお偉い皆さんの他、

資料展示で解放されている伊参スタジオで訪問者を温かく迎える初代・二代目の管理人さんや、

『眠る男』『月とキャベツ』の松岡プロデューサー、『時をかける少女』の谷口監督など、

映画祭に馴染みのある映画人が集まった。

 

伊参スタジオ映画祭の特徴を一つ上げるなら、僕は「ふるさと力」だと思っている。

田舎ならではの「よく来たねー」精神でお出迎えし(無料のキャベツやカレー配布も名物)、

近年ではシナリオ大賞という新人監督発掘の場をもうけ、彼らにとっての映画作りの原点にもなっている。

 

松岡さんが、映画撮影で来られなかった『月とキャベツ』監督の篠原哲雄さんの祝辞を代読する。

「伊参は、我々のような大人になりきれない子どもも温かく迎えてくれる・・」スタッフ皆に嬉しい内容だった。

自分も映画製作に関わりたいと思っていたし同級にも未だ裏方でいつかの日を狙っている奴がいるので

わかるのだが、「映画をやりたい」という若者は形見が狭い。それは音楽や芸術もそうかもしれないけど。

 

少なくとも伊参に来ている間は、「映画をやりたい」という若者に胸をはって欲しいと思う。

(日頃はアルバイトで生活を繋いでいるかもしれない)映画青年が、シナリオコンクールの後に、

映画監督や脚本家と熱く自作を語る様は、いつ見ても胸が熱くなる。

伊参スタジオ映画祭は、明日で14回目を迎える。

2426声 寂しさを埋めるお金

2014年11月13日

財布の厚さは元気に比例する。とまでは言わないけど、この年で財布に300円しかない時などは、

怯えた子犬のように心細いし、逆に諭吉さんがいれば鼻歌まじりでプレミアムビールも買ってしまう。

 

「日々使うお金をメモしてください。たいがいは寂しさを埋めるために無駄に使っていると気付くはず」

と書いてある本があった。なるほど、絶対必要でもないのにコンビニでちょこちょこ買ったり、

自分へのご褒美にと必要以上に物を買ったり、悶々としながらレンタルショップの二階に上がったり・・

心から満足していれば使わないお金、はあるように思う。

 

一方で「自分が本当に良いと思うものを買い、応援したい店や人にお金を払いましょう」という話も聞く。

お金に対して「汚いもの」と考える若者が多いそうだが、そうではなくて、自分の意思でお金を回すことは

自分が大切なものことを守ることになるのだと。それもごもっともと思う。

 

お金の使い方は難しい。それに悩む以前に、お金がないと悩みようがないので、

まずは年末ジャンボを買いに行くことから始めようと思う。

2425声 空と芝のリビング

2014年11月12日

見た目年の上をいく35歳に王手をかけたおっさんである。
でも「好きなものが女の子みたいですね」と言われることがある。
別にキャンディーキャンディー(古)が好きだったり
「nonno」を立ち読みしているわけではない。それは気持ち悪すぎる。

 

大好きな場所が北軽井沢の「麦小舎」だったり、ほか好きな店を列挙していくと
「サンデールーム」「monsoon donuts」「BIOSK」「小箱」・・・
いわゆる20代後半から30代の女子が通うような店だったりするので、
そう言われるようだ。全部食べものの店だけどね・・

 

列挙した店が一同に並ぶ「空と芝のリビング」というイベントが
10月末前橋公園で行われた。僕もスタッフとして参加したことのある、
校舎を持たないコミュニティー大学「ジョウモウ大学」主催のイベントだ。

 

上の店含め、ピンとくる人にはピンとくるが、
(ほ)のひと堀澤氏と「シュクルキッチン」の菊池氏がワークショップを行い、
食以外にも家具の「Hokuto59」、器の「HOUSENDO17」、雑貨の「Wandervogel」他、
前橋高崎を中心に、まさにピンとくる人にはピンとくる店が並んだ。
渋谷ヒカリエ等で地域発のデザインに注目する「D&DEPARTMENT」の方の対談もあった。

 

例えば。ショッピングモールへ行くと、僕は食べものと本以外は買わないし、
なんだがぐったりしてしまう。「消費こそ快楽ですよ!」と未だに言われている気になる。
僕が先に挙げた店を好きなのは、別に心が20代後半から30代の女子というわけではなく、
ただの商いに留まらず「きちんと暮らしていこう」という雰囲気を感じるからかもしれない。

 

嬉しいことは、身近な暮らしの中にある。あ・・でもこのイベント僕行けなかったんですけど・・

2424声 ぐんまちゃん

2014年11月11日

2年位前まで群馬県は「全国各都道府県の魅力度ランキング最下位」
というありがたい?称号を得ていた。
そんななか、群馬県のマスコット「ぐんまちゃん」が、全国ゆるキャラグランプリで
大賞を受賞した。過去には熊本のキャラ「くまモン」も受賞した全国的な賞。
ぐんまちゃんはもはや全国的で、町を歩けば見ない日はない。

 

群馬原町駅にぐんまちゃんの石像が立つというので、そこに立てる旗を作って欲しいと
仕事をいただいた。蛍と水仙を従えた東吾妻町ぐんまちゃんをあしらった。
先のイベント忍びの乱では「忍者ぐんまちゃん」をデザインしたし、
今年は4~5件はぐんまちゃん絡みの仕事があった。まさにぐんまちゃん様様だ。

 

グッズを増産しようという提案を聞く。「今が勝負だから」と言う。
なんでも、ゆるキャラグランプリは大賞をとると殿堂入りしてしまい、来年は参加できない。
ぐんまちゃんはぐわーっと盛り上がって、すっと忘れられていくだろう、という。
もこもこした彼の背中にも、哀愁を感じる日が来るのだろうか。

2423声 美化しないでくれる?

2014年11月10日

亡くなった人のことを、どうしても美化してしまう。
尾崎豊も、夏目雅子も、フィッシュマンズ佐藤伸治も、高崎市出身の山田かまちも。

 

もう7年位前だろうか。仕事にかこつけて浦安にいた。
当時は築地の魚を吾妻に宅配する仕事を担当していて、河岸の本社が浦安にあった。
浦安には、日本映画学校在学時に同じチームになり、宮崎県で共に滞在取材をした
同級生の女の子が住んでいた。長い髪を一つにしばり、細身で、マニアックで、
「ふふふ」と不敵に笑う女の子だった。卒業してから3年ほどが経っていた。

 

「仕事で近くに来たからさ」と夕食に誘った。たわいもない事を話したと思う。
浦安は、川が多い町だった気がする。夜、人少ない浦安を彼女と歩いた。
僕の駄目さ加減も知っている子だった。半分冗談で彼女の手を握ろうとした。
「え!・・やだもう!」と拒んで彼女は、「ふふふ」と笑った。そして別れた。

 

彼女の訃報を聞いたのは、それから数年後だった。葬儀場には同級生が集まり、
なんでなんだという悲しみや怒りを露わにし、途方に暮れた。

僕も今までに幾人かの知人を亡くしている。父も亡くした。
そんな皆さんには申し訳ないが、彼女の「ふふふ」という笑みをよく思い出す。
ふと、「あいつの分までしっかり生きなきゃね」と思ったりもするが、
「自分勝手に私のこと美化しないでくれる?」と怒られている気もする。

2422声 ひび

2014年11月09日

中之条町にて県内ものづくり作家たちによる展示会「秋、酒蔵にて」が終了した。
今年は僕が関わったイベントと丸かぶりで、酒蔵展の真骨頂である
酒盛り(作家が作った陶器や石や漆の杯で酒を飲む大宴会)に参加できず、
さみしい年であったけど、最終日に滑り込みで展示を見られた。

 

今回、一番印象に残ったのは、前橋で窯を構える綿貫哲雄さんとの会話。
綿貫さんの作る皿や杯、椀は、魚の鱗のような「ひび」が入っている。
これは、焼いた時の釉薬に入るひびなんだそうだ。
青い陶器に入るひびの紋様。これがとても美しい。

 

「昔は自分の思い通りのものを作ろうとしていた。今は、窯に入れて
その形に“してもらう”のを待つんだ。いいものを作ったのではなく、
作らせてもらった、その瞬間に立ち会うのはとても嬉しい」
というような内容だった。

 

そうして見せていただいた特別だという椀は、ひとの計算、技量を越えた
いいようのない素晴らしいひびが入っていた。
「その瞬間が起きるまで精進し続け、最後は天に身を委ねる」
そんな職人の生き様を垣間見た気がした。

 

前も書いたけど、めっかったぐんまの(ほ)こと堀澤さんと出会ったのも、
何年前かのこのイベントだった。彼は今年は群馬町の郷土料理「ざく煮」を作った。
根菜をかわいく刻み、烏賊でとった出汁で煮る料理。他の付け合せも仕事が行き届く。
これもまた、細かく書けば300字ほどになる・・一言で言えばおいしい料理だった。
・・いや、単に書くのがめんどうになったわけじゃないですよ・・

続けて欲しいイベントである。来年こそは酒飲むぞ!

 

昨年の展示の様子を撮影・編集しました。

2421声 目が欲する

2014年11月08日

お城の形の温泉、と、目印代わりに使われる
東吾妻町の温泉センター。夜の暗がり、光が注がれ
お城は近未来的な線が走ったり、燃えたりしてしまう。
流行の映像技術を観ようと、お城の前には五百を越えそうな人。
それは言うところの「プロジェクションマッピング」。
僕がスタッフとして参加した「岩櫃城 忍びの乱」の
クライマックスイベントだった。(テストの様子

 

映写当日の午前3時。ものすごく寒い。
東京からマッピング専門のスタッフが来て、調整を繰り返していた。
何年振りかにホッカイロをもみもみし、焼き芋も2本食べたが、
実に地味な作業だ。自分も習得したい・・とは思わなかった。

 

プロジェクションマッピングは東京ディズニーランドが有名になったが、
近年のこういった「映像の進化系?」は色々が出てきてはいる。
スマートフォンでも撮影できるようになった、一定期間で撮影した静止画を
早回しし、時間を短縮したように見せる「タイムラプス」や、
名刺サイズの小さな防水カメラで頭などに付けスポーツし、
人間目線のアクティブな撮影ができる「ゴープロ」など。

果たして人間の目はそこまで望んでいるのだろうか?と思ったりもする。

ただ流行に鈍感というだけかもしれないが・・・。

 

忍びの乱のプロジェクションマッピングは大盛況で幕を閉じた。
スタッフからは早くも「来年もイベントしたいね」という声が上がっており、
皆さんがんばってくださいね!という気持ちでいっぱいです。
・・・いやいや、自ら巻き込まれにいきそうですがね。
関わった皆さん、本当におつかれさまでした!

2420声 パワー トゥー ザ 俺

2014年11月07日

この人はなんでこんなに前向きなんだろう

 

という人にたまに出会う。考えていることが、とか
成功したから失敗したけど、とかではなく、
全身からエネルギーが発せられているというか。

 

しいて一人勝手に挙げるなら、高崎市下里見で
梨やクリスマスローズの栽培販売をしている「富久樹園」
を手伝っている、なほちゃんとかね。元気なのだ。

 

一度家に伺ってなるほどと思ったのは、ご両親との良い関係だった。
バリバリ仕事をするはきはきしたお母さんと、優しそうなお父さん。
少し見ただけで愛されて育ってきたんだろうな、がわかる。

 

「人は無意識に、自分に対して絶えず声掛けをしている」
というような記事を読んだ記憶がある。自分に対する内なる声には、
幼い時からの親からの声が優しいものだったか否かが影響するのだろう。

 

自分自身を駄目だと言う人は、無意識に何回何十回何百回と頭の中で
自分への悪口を言われ続けているのと同じ、と考えるとしんどい。
他者からはどんなに酷いこと冷たいことを言われてもせめて、
自分が自分に無意識にかける言葉は、優しいものであって欲しい。

 

そんなことを思ってから僕は、ここぞという時にジョン・レノンの替え歌を歌う。
「パワー トゥー ザ 俺!パワー トゥー ザ 俺!(Power to the peopleで)」
・・アホなわりに案外効くから、真似しちゃっていいですよ。

2419声 源

2014年11月06日

9月は自分なりに「弱さ」をテーマに書かせていただいた。
今月もなにか挙げようかなと思い、「食欲の秋」ではあまりにも
自分らし過ぎると思ったから、弱さの次に来るものにしようと思った。

 

「何のためにそれをするのか」がわからなくなることはないだろうか?
それとは、仕事でも、家族サービスでも、生きることでもいい。
もちろん仕事ひとつとっても、お金のため、家族のため、
会社のため、自分の存在価値のためなど、理由らしきものは見つかる。
十人十色の答えだろう。

 

二十代の半ばだろうか。何の具合が悪いわけでもないのに、
一日布団に横になり、ただ時間が過ぎるのを呆けていた時期があった。
それでは駄目だと、動かなければいけない理由らしきものは見つかるが、
何のエネルギーも沸いてこない。徹底した無気力ぶりだった。

 

それから十年。おかげさまで僕は、ひきこもることもなく、
むしろ外から見れば積極的に活動して見えるようだ(全然痩せないけど)。
では何が変わったのか?つまりは、

 

「力の源」

 

について、考えるひと月にしたい。先に言っておくけど答えは出ないだろう。
でも、やっぱりラーメンでした。というオチだけは回避したいと思う。

2418声 笑い

2014年11月05日

笑いって大切だと思う。
そんなことに気付いたのは、実はフェイスブックで、
あれは色々な知人のリア充、いわゆる
こんないいとこ行ってます、いいことしました、
みたいなものが発せられがちな仕組みなので、
それと自分とを比べて落ち込んだりするものらしい。
そんななら辞めてしまえというような
実にめんどくさい現代的な悩みとも思うが・・

 

そんな中、身の回りに起きるバカなことを書けば、
ただの自慢ではなくなるのではないかと考えた。
いやむしろ、小学校時代の「ウケばかり狙っていた」自分が
20年位の時を経て戻ってきたのだ。とは言え書く内容は
車内で自分のおならで死にそうになったとか、
しおらしくなったら実はパンツを後ろ前逆にはいていたとか、
笑いのレベルで言えば最低レベルなのだが・・おかげで
「なんだかおもしろい人」という認識のされ方をしだした。

 

 

前置きばかり長くなったが、ちょっとした縁とそんな理由から、
桐生市本町六丁目で行われた「街ネタ動画コンテスト」に
審査員として呼んでいただいた。
これは、吉本群馬住みます芸人のアンカンミンカンなど、
桐生や群馬で活躍する若手芸人が、商店街の店1軒につき
1ネタの動画を作り、上映会にて面白さを競い合うというものだ。
動画はこちらから見ることもできる。

 

以前、めっかった群馬の(ほ)の人堀澤氏が、
「料理は相手の反応がダイレクトに返ってくるから面白い」
的なことを言っていた気がする。
落語などはその最もだと思うが、お笑いもまた、お客さんを
前にダイレクトに「真剣勝負」を強いられる職業だ。
この日も、バカばかりやっているお笑い芸人の若者が、
昼の空き時間にぶつぶつと真顔で試案しているのを見た。

 

大変な世界だよなぁと思う。自分はせいぜい、
焼きいも食べて鼻毛を抜いてたら、隣のアパートのきれいなお姉さんとばったり!
程度の笑いで自己満足していれば良い。

2417声 戦国時代

2014年11月04日

「岩櫃城 忍びの乱」のクライマックスは、やはり信州真田鉄砲隊による
火縄銃の演武だったと思う。広いグランドに真田の赤い甲冑を着た武者が
8~10人か、横並びになり、指揮者の合図で火をつけ、銃(空砲)を放つ。

 

これが、地面が揺れるくらいの衝撃。打つたびに歓声が上がったが、
僕が思ったのは「いやいやこれが演武じゃなくて現実だったら大変だぜ」だった。
半兵衛は全く見ていないが、大河ドラマも見てきた。黒澤明の武者映画は全てみたと思う。
だから、頭では戦国時代のイメージはできても、肌で感じる銃の震動は別格だった。

 

僕は臆病な農民上がりの下級兵。岩櫃山のふもと、火縄銃の号砲が鳴り響く。
ズドーンという爆発音と同時に、僕の胸は貫かれる。
「なんじゃーこりゃ?」なんてトボける余裕もない。即死。

 

忍びの乱では東吾妻町に在住する「日本刀の柄を仕立てる職人」の講演もあり、
参加者の「時代劇では人ばっさばっさ切ってますが、実際は人間の油で刀は
切れなくなると聞きました。時代劇はそのあたりいい加減ですよね?」みたいな
質問に対し、その職人は「腕の立つ武士なら、切った後から血が噴き出し刀は汚れない」
と答えたと言う。

 

ああ、なんという世界だろうか。不景気だ競争社会だと言っても僕は、
夜になれば炬燵に入って日本酒ちびりと舐められるような、今がいい。

 

 

9月の時に書いた「岩櫃城 忍びの乱」に合わせたミニドラマも公開されています。
ドキュメント路線の自分としてはほぼ初のシナリオ書いての映像制作でした。
観ていただけたら幸いです。 忍びの風、山を駆ける

2416声 忍んでいたものは

2014年11月03日

11/1-2と、東吾妻町で「岩櫃城 忍びの乱」なるイベントが開催された。
三谷幸喜脚本の大河ドラマ「真田丸」に便乗するような真田人気の中、
東吾妻町の岩櫃山(いわびつやま)にも真田の城跡があり、それを動機に
子どもたちの忍者修行体験や、真田鉄砲隊の演武など複合的なイベントを
やろうという試みだ。広告物作成や出店者のまとめ役で参加した。

 

会場となったコニファーいわびつの林の中、忍者修行の場のためにと
草や木を刈っていたら、敵の侵入を防ぐための「堀」が見つかったという。
そんな歴史は建前で、はじめて開催したイベント、準備はほとほと大変だったが、
子どもたちは高い木々をひょいひょいと登り、大人たちも楽しんでいたようだ。

 

けれど一番忍んでいた、と思うのは、このイベントのために集まった
東吾妻町のボランティアたちの「楽しみたい」という思いだったと思う。
集まったスタッフは、会社となりのパン屋さんから、歴史好きなおじさん、
子どものための忍者衣装を作ってくれた女性は、東吾妻町に住みながら
東京の某一流行楽施設向けのオーダー衣装を作っている才能豊かな人だった。

 

自分のふるさと、であれば「何かしたい」という人は多い。
そんな人を活かせる場をいかに作れるか。関係した皆さん、おつかれさまでした。

2415声 郷

2014年11月02日

めっかった群馬(ほ)のひとこと、堀澤宏之氏が料理で参加する

「秋、酒蔵にて」が11/1より11/9まで開催されている。

場所は中之条町の使われなくなった旧廣盛酒造、酒蔵である。

 

県内の指物師、彫刻、石彫、陶芸、ステンドグラス、鉄、ジャンクアートなど

14人もの職人、今ふうにいうとクラフトマンたちが、酒蔵に命を吹き込む。

 

この展示、おもしろいのはそれぞれの作品を展示販売するほか、

毎年ひとつのテーマを決めて、異ジャンルの職人がテーマに沿った作品を作る。

「宮沢賢治」「縄文」ときて、今年のテーマは「郷(ごう)を巡る」だそうだ。

 

「わたしは、生まれた時からアパート暮らしで引っ越しもしたから、原風景がないの」

とつぶやいた女の子がいた。

 

自然物と対峙し、自らの手によって形を創っていく職人たちは、

その場所の風土に対して人並み以上に敏感である気がする。

また、原風景がないと嘆くひとも実はどこかにそれを隠し持っているのではないか、と仮定する。

それを引き出せるほどの力が、「秋、酒蔵にて」にはある・・・かもしれない。

 

期待させておいたところで、僕もまだ行っていないので、

つまりはぜひ行って見て食べて感じてくださいということです。

秋、酒蔵にて2014

2414声 十一月

2014年11月01日

抜井さんの11/31の書き込みがあまりに美しくて、

そんな清々しいふもとに住んでいるのだからさぞ心の純朴な人間なのかと言うと、

自分で言うのもなんだけど、それほどたいした人間じゃない岡安です。

 

たった今(11/2 18:58) 「岩櫃城 忍びの乱」というイベントが終わったばかりで、

あと2分あとにはお疲れ様の乾杯なのです。ので、書いている暇はありません(失礼な!)

そんないいかげんな男ですが、またひと月お付き合いください。

 

前回は「弱さ」をテーマになんて辛気臭い事しましたが、

今月は今日のひとときのように、からっとした秋晴れでいきたいと思います。

けれど、最初だけ辛気臭いけれど大好きな曲を置いておきます。

中之条でライブをしたこともある、タテタカコさんの「十一月」という曲です。

あ、乾杯の時間を過ぎました。では!

「十一月」タテタカコ

2413声 白露

2014年10月31日

もっと書きたいような気もするし、もう沢山だと言う気もする。
ともかくも、次の書き手にバトンを渡さねばなりますまい。
あれはいつだったか、時期は晩秋だったような。
中之条町の山の懐に、「ふれあいの森」なる森林公園がある。
そこの宿舎に泊まったことがあった。
夜には宴会があり、大勢で雑魚寝をした。
無論、私もしたたかに酔ったまま床についた。
どう言う訳か翌朝、日の出時刻に目が覚めたので、
床に響くいびきをかき分け、外へ出てみた。
暁光の注ぐ大地には、幾千万も露が結んで輝いており、
その玉の中に、清浄なる青空を映していた。
あの朝に吸った空気の清々しさを、いま思い出していた。
明日からの書き手は、その山の麓に住む人である。

2412声 背中

2014年10月30日

明日で十月も終了。
そろそろ次のバトンを渡す相手が見えてきた。
来月の担当は、中之条町の岡安氏。
陸上競技のリレー選手は、バトンを受け取る時、
渡される数秒前から、走り出す。
バトンつなぐ際に、スピードを落とさないためである。
スタートから加速して行く動作の中で、無駄なく受け取る。
走りこんでくる走者と呼吸を合わせ、掛け声とともに、
なめらかにバトンタッチする。
私はいま、走り出した岡安氏の背中が見える。